「みんないるー?」
「いるぞい」「は〜い!」「ここです」「フンッ」「………(コクリ)」
「OKOK。 じゃぁ今から日が暮れるまで自由行動ってことで…」
真っ青な海と真っ白なビーチの上で俺は
「解散!!」
そう宣言した。
「あぁ〜イイ天気だ」
「まったくじゃ! やはり、夏は海と相場が決まっておる!」
「今日この日のために新調した水着だ。 フレン、私に見惚れても良いぞ?」
「ごめん、布の面積が少なすぎて直視できない…」
「いいな〜エルザだけ新しい水着で〜」
「大丈夫ですよ、フィロさん。 水着の特性は着る人に依存しますから」
「へ? どゆこと?」
「要は元が良ければ何でも似合うということです」
「そうかな〜? ねぇねぇフレン、アタシの水着どう?」
「あ〜、イイんじゃない? フィロらしさが出てるよ」
「ホント!? わ〜〜い!」
「まったく、これだからお子様は困るのじゃ」
「ア、アタシお子様じゃないよ〜!?」
「称賛と世辞の違いもわからん者を、お子様と呼ばず何と呼ぶ?」
「それを言うなら貴様も同じだアイリ。 なんだその格好は?」
「むむ、この水着の何がおかしいと言うのじゃ!?」
「フンッ、私には大人の真似をしてみたが見事に失敗した哀れな幼女にしか見えないのだが?」
「なっ!?」
「ちょ、ちょっとだめだよエルザ、そんなこと言っちゃ!」
「フィロ、お主…」
「思ってても口に出しちゃいけないこともあるって、この前フレンが言ってたよ〜?」
「!?」
「あぁ、そうだったな。 すまないロリビッチ、私が浅はかだった」
「ぬ、ぬぐぐぐぐ…!!」
「あ〜ストップストップ!」
いつものが始まりそうだったから制止。
「遊びに来たんだから喧嘩は禁止! 見ろ、ティータはもう既に遊んでるぞ?」
砂のお城を制作している彼女を指さす。
その建造物の高さおよそ20m。
え、20m!?
思わず2度見してしまう。
「むぅ…そうじゃの」
「そうだよ〜遊ぼうよ〜」
「そうだな、喧嘩ならいつでもできる」
「いや、その発言は問題だろ?」
ってなわけでパラソルの下から追い払うことに成功。
俺は保護者っつーか何と言うか…まぁそんな感じ。
あいつらから目を離さないようにするのが俺の使命だ!(疲れるから動きたくないだけ)
「あ…メイは行かないのか?」
「………(コクリ)」
「せっかくなんだから、お前も行ってこいって。 ずっと俺に付き添ってちゃ退屈だろ?」
「………(フルフル)」
「ん〜…まぁ、お前がそう言うなら……」
「………(ニコ)」
「まったく、変わった奴だなホント」
今はとにかくゆっくりしたい。
てゆうか、いつもこんなに平和だったらイイな〜。
ゆっくり過ぎてくれ…時間よ!!
本気でそう思ってしまう俺は、心の病気なのだろうか?
〜夏のとある1日より抜粋〜
[6]
次へ
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想[#]
メール登録