お腹をぷにぷにと突っつくと、床に座る俺の前に立つ彼女はくすぐったそうに笑った。
指の腹で鳩尾からへその周りをなぞるように撫でる。俺にはこれが限界だった。下らない意地が少しばかり残っていたのも手伝っていた。
「お兄さん、お腹になんかフェティシズムでもあるの?もっと色んなところ触っていいのに」
彼女はにんまりと笑って俺の手を取った。手を彼女の胸元に引っ張られて、慌てて腕を引っ込めた。
彼女は腹を立てるでもなく、相変わらずどこか嗜虐的で優しげな微笑を浮かべたまま、俺を見つめた。
電灯の点いていない薄暗い部屋。窓から差し込む月の明かりが彼女の青い肌を怪しげに照らしている。真っ黒な目の中で赤い瞳が俺を忙しなく観察していた。
普段なら薄気味悪いものと避けていたその異形に、俺の心は打ちつけられたようだった。
壁際のプレイヤーがじー、と音を立ててセットしてあったCDアルバムの終わりを告げた。彼女は再生ボタンを押して、プレイヤーに残業を強要した。三十分程前にも聴いたメロディが部屋にもう一度流れ始める。
「お兄さん、ついさっきまでデカダンな気分に陶酔してて、すぐに乗り気になれないのは分からないでもないけどさ……」
同情が含まれているのは台詞だけで、口調はまったく俺の気持ちなんか構っていない風だった。
彼女は胸と股間を覆う小さな下着をするりと脱いで、俺の手に落とした。興奮しているのか、彼女の青い頬に朱色が差していた。
「ほら、見て……
hearts; 興奮しない?」
青い割れ目の間から覗く、僅かに湿り気を帯びた女性器を俺に見せた。
彼女の艶めかしい肉感豊かな流線形のなだらかな身体、その上で妖しく笑う赤い瞳。百年を生きたような佇まい、産まれたばかりのような未熟で柔らかな肢体。
彼女のすべてはアンバランスに均衡を保っていた。溜息が出た。
「あはっ、してるみたいだね
hearts; お兄さんのおちんちん、服の上からでもすぐ分かるくらい大きくなってるよ
hearts;」
彼女の身体から目を離して、視線を下に移した。ズボンを押し上げる俺の身体の一部。へその下で血の塊が波打つような感覚がした。
「ね、お兄さんのおちんちん、見せてよ
hearts; 変な意地張るの止めてさ、気持ちいーいことしよ?」
とっくにミシミシとひしゃげ始めていたせめてもの意地は、彼女の甘い声に折り取られた。
ズボンのベルトをかちゃかちゃと外し、ファスナーを下げ、パンツをずらして自分のモノを彼女の前に晒した。
彼女の視線に舐められて、さらに血が集まり、先端に透明な露が浮かんだ。
「えらいえらい
hearts; アタシ、素直な人好きよ。えへへ。じゃあ、ご褒美に……」
彼女は右足のブーツを脱いで、意地悪そうな笑みを浮かべた。俺はこれから何をされるのかを想像して、期待、戸惑い、躊躇いに身震いした。
「手、どけて?えへ……痛かったら言ってねー
hearts;」
片足でバランスを取りながら、彼女は足を俺のモノに触れさせた。むにっと俺を優しく圧迫した、足裏の予想外の柔かさに驚いた。間を空けず、彼女は絶妙な力加減で足を揺すり始める。
急所をむにむにと刺激されて、俺は情けなく声を漏らした。
「あははっ、気持ちいーい?お兄さん、すっごくかわいい顔してるよ
hearts; 嬉しいなあ
hearts;」
彼女はぺろりと舌を出して、煽るように自分の唇を舐めた。
見た目だけなら二回りも幼い、青い肌の人外の子供に自分のモノを踏まれて悦んでいる。その異常な状況が快感をさらに強めた。
「ほら、ほら
hearts; おちんちん足で扱かれてとってもえっちだね
hearts;」
彼女の足の指に先走りの露が絡み、ぬるぬると鈴口を刺激する。赤い瞳に、倒錯的な快楽に歪む自分の表情を晒している。そのことを意識すると、全身が異様な火照りに包まれて、喉の奥が詰まったような呻きが漏れる。
俺の顔、喘ぎ、刺激に跳ねる身体。彼女は心の底から嬉しそうに、サディスティックに口を歪めた。
「はぁぁ……
hearts; もっとよく顔を見せて?んー?どうしたの、もうイきそう?良いよ、イっても……あはっ、早くイきなよ
hearts; ほら、ほらっ
hearts;」
一段と強く踏みつけられて、下腹部に集まっていたどろどろの塊が一気にせり上がる。胸元が締め付けられるような感覚と舌をくすぐる甘い痺れ。一瞬呼吸が止まった後、生殖器の先端から精液が吐き出された。
「ぅあっ
hearts;」
勢いよく放たれた精液が、彼女の青い肌に貼り付いた。ペンキみたいに太腿やお腹をべたべたと汚した。
射精が収まると、どろりとした気怠さが頭の中に入りこみ、まぶたが少し重くなった。
余韻を引きずったまま、ぼんやりと俺の前に立つ彼女を見た。彼女は
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