もみじの花婿

 森の中。あのモミジの木が生えていた場所に、俺は裸で座っていた。地面はまるで布団みたいに柔らかい。あたりはガラスみたいなもので囲われ、寒くも暑くもなくて、とても静かだ。
 森の風景はよく見える。見ようと思えば、木々の向こう、森の果てやその先の海まで見える。これは人間の目で見ているわけじゃないんだと、何となく察した。

 そうか、俺は木と一つになったんだ。シノちゃんの宿るモミジと。

「お兄様」

 俺のすぐ左から、シノちゃんが腕に抱きついてくる。

「俺、木になったんだな」
「えへへ……木の精って、本当はコワイ妖怪なんです」

 初めて見る、悪戯っぽい笑顔。子供なのに艶やかというか、少しゾクッとした。

「こうやって、自分の木にお婿さんを閉じ込めちゃえば……逃げられないでしょ?」
「そうだな。でも閉じ込められた奴はみんな、逃げる気なんて無いんじゃないか?」
「えへへ。そうなんです、お姉さま方の旦那様たちも、ご自分から……んっ
hearts;」

 シノちゃんの体がぴくんと震えた。よく見ると、右手で俺の腕に
#25681;まりながら、左手は着物の裾から股の方へ突っ込んで、そこを弄り回していた。くちゅくちゅと音を立てて、甘い匂いを立ち上らせながら。

「ごめんなさ、いっ……気がついたら、手が勝手に、お股を……
hearts;」

 一瞬見せた妖艶さは何処へ行ったのか、また気恥ずかしそうに笑うシノちゃん。俺は迷わず、その着物の裾をまくった。

「わっ」

 見られちゃった、と頬を赤らめるシノちゃん。それでもオナニーは止めない。小さな指が、小さな割れ目に食い込んで、小さな陰核をくりくり摩っている。白いふとももに、たらたらと蜜が垂れていた。
 俺も自分の股間に手をやって、最大限に勃起した肉棒を扱こうとした。そうしたらシノちゃんは自分のアソコから指を抜いて、俺の肉棒をしっかり掴んできた。アソコの汁がたっぷり付着した指で。

「お兄様のおちんちんは、どんなときでも、必ずシノがお世話いたします。あなたのお嫁さん、ですもの」

 責任感たっぷりに宣言し、肉棒を扱いてくれる。出したくて仕方ないところへ、ヌルヌルした指先が優しく撫でさすってきたんだから堪らない。自分でもよく分からない声を出しながら、俺は射精した。
 飛んでいく精液を見ながら、シノちゃんが楽しそうに笑っている。肉棒を握る小さな手の感触がくすぐったい。飛び出した白い液体は、まるで無重力みたいに空中を漂っている。最高に気持ちよくて、ぼんやりとそれを見つめていると、笑っていたシノちゃんが唇を窄めた。
 漂う精液がシノちゃんの口に向かい、ちゅーっと吸い取られていく。前に舐めてくれたときみたいにゴクゴク飲み干して、シノちゃんはうっとりとした表情を浮かべた。

「お兄様、とても美味しい、です
hearts;」

 そう言いながら、股を開いてアソコを見せてくれる。弄るのを止めた割れ目はぴったり閉じて、縦一本の綺麗なスジになっていた。それでも、間から漏れてくる汁は止まらなくて、むせ返りそうな蜜香が立ち上っている。
 そして、俺の股間は一向に萎えていなかった。もっと射精したい、もっと気持ちよくなりたい、シノちゃんを気持ちよくしたい。そんなことしか考えられない。

「シノちゃん!」

 欲望のまま、華奢な体を押し倒そうとした。笑顔で受け入れてくれると確信していた。
 ……が、予想外の事態が起きた。にこにこ笑うシノちゃんは、逆に俺を押し倒してきたのだ。細い腕から、全く抵抗できない力が出て、あっさり仰向けにされ、幼い体が馬乗りになってくる。さっき抱っこしたまま歩いたときと違って、その体はずっしりと重かった。

 今、気づいた。この木の中じゃ、全部この子の思い通りなんだ。

「焦っちゃダメですよ、お兄様」

 大人しくなった俺の上で、シノちゃんがパンパンと手を叩く。

「頑張ったお兄様に、シノたちからご褒美をあげますから」

 その瞬間、ぺたぺたという足音が近づいてきた。一人、二人、三人と、素っ裸の女の子が現れる。シノちゃんと同い年くらいで、顔もよく似ていて、髪型も尖った耳も同じ……

 いや、シノちゃんその物だ。シノちゃんが四人いる!
 乱れた着物を着て俺にのしかかっているシノちゃんに、素っ裸のシノちゃんが三人。みんなが俺の顔を見下ろして、ツルツルの割れ目もさくらんぼ色の乳首も晒したまま、嬉しそうに笑っている。正直、ハーレムとかそういうのはまるで興味無かったんだが……全員がシノちゃんなら、最高かも。

「分かった。シノちゃんに全部任せるよ」
「ふふっ。それじゃあ……あなた!」

 着物姿の……本物のシノちゃんが、裸の子の一人を指差す。

「お兄様に、膝枕してあげてください!」
「はぁい、任せてください」


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