俺は断じて品行方正な学生じゃないし、健全な青少年を名乗る気もない。だけど学校をサボったのは今日が初めてだ。
そしてサボらせた張本人たちから伝えられたのは、今後しばらくは登校できず、お菓子の家に監禁されるということだった。
「ほらほらケンちゃん! 可愛いでしょ!?」
無邪気にクルクル回って、俺に服を見せつけてくる美緒。
確かに可愛い。マルガ、ハリシャに合わせた黒と紫メインの魔女衣装で、胸の谷間が見えるのも同じ。肩から背中にかけても大胆に出ているけど、人外になった美緒の肌はすべすべで、神々しいくらい。お腹のあたりは薄い生地で、透けて見えるのもエロい。フリルもついていて、妖しさと可愛らしさを両立した服だった。
一つ、気になるところは……
「……魔女の服っていうより、ウェディングドレスみたいに見えるんだけど」
「うん、そうだよ」
さらっと笑顔で答えられた。正統派魔女風(ただしエロい)のマルガ、アジアンテイストの魔術師風(ただしエロい)のハリシャの衣装と比べて、魔法使いっぽさが薄い。長いスカートのドレス風だ。胸のあたりに白薔薇の飾りまで付いている。
「人間辞めて一番やりたいことは何だろう、って考えたら、やっぱりケンちゃんのお嫁さんになることかなって」
喋りながらスカートの裾をめくり、中から何かを取り出す。ピンク色の花束……結婚式で投げるようなブーケだ。
「魔法を使う道具もいろいろあってね。杖とか本みたいな王道のやつもいいなとは思ったんだけど、衣装に合わせてブーケにしたの。あんまし初心者向けじゃないらしいんだけど、使いこなせるように頑張るつもり!」
にっこり笑う瞳に、ハートマークが見えた……ような気がした。
そのままブーケをぶんぶん振り回すと、お菓子でできた部屋に花びらが舞って、良い匂いが漂って。そして、俺は体に力が入らなくなった。
「おっと」
倒れそうになったところを抱き止められ、いわゆる『お姫様抱っこ』で持ち上げられた。ああ、子供のころ夢見てたシチュエーションだ。ただし立場が逆。
人外になった力を見せつけながら、ついでに胸も見せつけながら、美緒は俺をベッドへ寝かせた。シフォンケーキ製のふかふかしたベッドだ。エロい花嫁姿の幼馴染が上に覆い被さり、顔を近づけてくる。お菓子の匂い、花の匂い、女の子の匂い……頭がクラクラする。
「……結婚しよ?」
「……うん」
なんかもう、どうでもいいわ。こんな可愛い幼馴染を長い間ほったらかしていた俺がバカだったんだ。責任持って一生こいつを大事にしよう。
そしてあのエロ魔女たちへの代償も、ちゃんと支払おう。
「おっ、やってるやってる」
……早速、マルガとハリシャが部屋に入ってきた。
俺がドキッとしたのは、代償を払う覚悟ができてなかったからじゃない。2人が全裸だったせいだ。動く写真では見たけれど、実際に直視すると迫力が違う。胸のデカさだけじゃなくて、白と褐色の肌も凄く綺麗だし、背の高さもそれを引き立てている。
多分、美緒の全裸も同じくらい綺麗なんだろうな。そんなことを思っているうちに、2人は俺たちの左右にドカッと寝転んできた。
「さて、代償をいただくよ」
巨乳の美少女3人と同じベッドにいるとか、男冥利に尽きるシチュエーションではある。マルガたちの言う代償が何かも、見当はついている。
大事なものだけど、捨てても困らないもの。
「……俺の童貞か?」
「せいかーい」
「よくわかったわね」
魔女たちは楽しそうだ。そりゃ、ここまでエロい魔女ならそうくるんじゃないかと思うわ。
「そうやって今まで何人とセックスしたんだよ?」
「ふっふっふ、それ聞いたら驚くよ」
「じゃあ言わなくていい。……けど」
その間、美緒は相変わらず俺の上に覆い被さっていた。ずっしりとしたおっぱいを押し付けて。
「みぃちゃんはそれでいいのか?」
「うん。他の女の子だったら嫌だけど、マルガちゃんとハリシャちゃんなら。ケンちゃんとはまた別の意味で、2人も特別な人だから」
「ありがと、ミオ」
美緒は2人に全幅の信頼を置いてるらしい。まあ、人生変えてくれたわけだしな。いろいろ話したけど、美緒も俺と同じく、日常ってヤツが大嫌いだったみたいだ。
本当はここで、美緒以外の女に興味は無いとか、ズバッと言い切れればカッコいいんだろうけど。この2人に対してだけは……抗えない。
「でも、まずはミオからね」
「えっ、いいの!?」
ハリシャの言葉に、パッと目を輝かせる幼馴染。そんなにエロいことしたいのか。
「だね。ずっとこのときを待っていたんだから」
「私たちにとっても、貴女は特別な存在なのよ」
「あはっ、ありがとう!」
ウキウキした様子ですっと立ち上がる姿は、子供の
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