【論文】獣人型魔物娘の臀部の進化と秘められた魅力について

 女性の胸は大小どちらが良いか、などという議論は取るに足らないものである。
 ことに魔物にとっては(無論、これは現魔王陛下即位以降の所謂『魔物娘』のみを指してのことである)。何故ならば大きさに関係なく、それは紛れもなく女性の乳房であり、ただそれだけで価値あるものだからである。当然ながらそれぞれ好みはあるが、『女性の塊』とも言える魔物と結婚した男性であれば私の主張に一定の理解を示してくれるはずだ。現在、教団から最重要危険人物として追われながらも世界を旅し、『魔物娘図鑑』を記している我が師もきっとそう仰るだろう。

 ただし本論文のテーマは『魔物たちの臀部』、すなわちお尻についてなので、胸の話は二の次だ。
 不思議なことに、胸の大小についての不毛な議論が絶えない一方で、お尻のサイズについてそうした議論が行われることは滅多に無い。確かに乳房は母性の象徴であり、実用的な意味もあるため、女性の体の部位としてはお尻より重要度は高いかもしれない。ことに魔物の乳房と言えば、男の性欲と食欲、二つの意味で男の飢えを癒すホルスタウロスの巨乳だったり、その背徳感で大勢の真面目人間に道を踏み外させるバフォメットやアリスの貧乳だったりと、多種多様かついずれも抗いがたい魅力を持っている。

 しかし、魔物のお尻の魅力が胸の魅力に劣るなどということが果たしてあるだろうか?
 答えは否である。

 師から破門を言い渡された後、たまたま迷い込んだ不思議の国でそれを思い知った。小生は教団のスパイと勘違いされ、トランパートに捕らえられた。彼女の可愛らしいウィンクと共に放たれた「貴方を逮捕するので、大人しくついてきてくださいね」という言葉に思わず「はい」と答えた結果である。
 その後、小生が味わったのは彼女曰く『地獄の拷問』であった。彼女のふっくらとした、食べごろの桃を思わせる丸いお尻が顔面に、次いで股間にのしかかってきたのである。先に言っておくが、疑いは逮捕後三分で解けた。彼女は私の持っていた書きかけの論文『魔物娘のおへその必要性とその窪みの愛らしさについて』を興味深げに読み、とても面白いと褒めてくれた。が、拷問は自分の趣味だからやると宣言された。

 彼女の臀部の弾力と柔らかさに翻弄され、その桃を精液で真っ白に染め上げることになった。その後、肛門のきつい締め付けによって残りの精液も搾り出された。
 その後、彼女……トランパート『クラブのエース』、イルティナの家に居候しつつ、不思議の国で多くの魔物たちを観察しているうちに、ますますお尻への興味は深まった。結局のところ、この不思議の国でも話題に上るのは尻より胸である。とはいえお尻へのフェティズムを持つ者は多く、そうした人々から手助けを受けたからこそこの研究ができた。彼らの他には丁度ヒマを持て余していたハートの女王、そして何よりイルティナから多くの協力を得たので、ここで感謝を申し上げる。

 さて、前置きが長くなったが、今回記した研究レポートは二つ。どちらも獣人型魔物娘の臀部に焦点を当てている。まず何を言いたいかと言えば、上記の乳房の多様性に負けず劣らず、魔物のお尻もまた様々な進化を遂げているということだ。魔物の肉体や生態は汲めども尽きぬ謎の泉であり、その全てを書き記せるわけではない。しかし小生の今回の研究によって、多くの魔物とその夫が普段見逃しがちな『お尻』の奥深さを知ることとなり、その夫婦生活はより明るいものとなるであろう。




研究レポート1
獣人型魔物娘(ケンタウロス属を除く)の臀部


 不思議の国で1週間ほど過ごしたとき、小生はあることに気づいた。イルティナと花畑で青姦をしているとき、近くで同じように楽しんでいたカップルたちをちらりと見た。最も魔物らしいとされる騎上位の他に、正上位、後背位など、皆様々な体勢でセックスを楽しんでいた。
 しかしその中で、後背位で交わる魔物娘にはチェシャ猫やマーチヘアといった獣人型が非常に多かったのである。

 彼女たちは動物の要素を受け継いでいるため、本能的にその姿勢を好むというのが一般論だ。だが小生はそれだけではないと思った。彼女たちを後ろから犯す男たちの興奮ぶりからだ。その息の荒さ、無我夢中で相手の臀部を撫で回す手の動きなどから、極度に発情しているのが伺えた。
 折しもイルティナの拷問によって、お尻の持つ力に気付き始めていた矢先である。小生の獣人型魔物娘のお尻には特別な力があるのではないか、という仮説が思い浮かんだ。

 イルティナにそれを打ち明けると、彼女は私のペニスをお尻の谷間で一度射精させてから、快活にこう答えた。「じゃあ、自分で確かめてみたらいいんじゃない?」と。

 彼女が連れて行ってくれたのは、友人のマーチヘアの家だった。目の中にハートマークが多数泳ぎ、股間
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