据え膳食わぬは男の恥とは言うが、俺はそうホイホイ食ってしまうような男ではない。一応許婚もいたからだ。逃げられたけれども。
だが食わねばならない膳というのもある。ここで食ってしまえばもう後戻りはできなくなるだろう。しかし元より戻る場所のない俺だから、食ってしまおうという気になる。
今、ナナカは全裸で布団の上に身を横たえている。普段から露出の多い格好をしているくせに、裸になった途端顔に恥じらいの色を浮かべている。先ほど垂れ流した汁を見せつけてきた女の穴、巨大な二つの肉まんも手で隠し、潤んだ単眼で俺を見つめていた。隠しているつもりだろうが、胸の大きさからすれば無駄な抵抗だった。むしろ青い胸がひしゃげて腕からはみ出している様子が余計に淫らだ。一緒に風呂に入ったし、淫行も何度かしたというのに、いよいよ本番となるとこうなるとは。そもそもこの前までは男の前で素っ裸になっても平気だったというのに。
俺もすでに服を脱ぎ捨て、男根もすね毛も銃創も全て晒している。すでにスタンしているのは言うまでもないが、ナナカの様子に余計に興奮してしまう。こいつは食われるのを待っていた。
股間を隠すナナカの手を掴み、ゆっくりとどかす。青い割れ目が露わになったが、それはほんの一瞬。すぐにもう片方の手で隠されてしまう。
「……おい」
「……あぅ」
蚊が泣くような声で呟くナナカ。目に涙をため、ちらりちらりと俺を見る。
「ここまできて止めることはできんぞ、俺は」
「……本当に、いいの……? 私で……?」
この期に及んでそれを言うか。
頭の中で何かがぷつりと切れた俺は隠された股間の代わりに、丸出しの胸を鷲掴みにした。
「やぁ……っ」
ナナカが声をあげようと構いはしない。掌からはみ出すそれを揉み続ける。やはり柔らかい。潤んだ単眼で俺を見つめながら、ナナカは強張った体を徐々に脱力させていく。そんな彼女を抱きしめ、髪をそっと撫でた。紫がかった髪は滑らかな手触りで、良い香りがする。女の香りが。
「次にそんなことを言ったら、怒るぞ」
そう言ってやると、ナナカは大きな目を閉ざした。体を隠すのを止め、瞼と唇をきゅっと結んでいる。ようやく覚悟が決まったようだ。
それにしても、女の体というのは不思議なもんだ。こいつはいつも槌を片手にカンカンやっているのに、体がこんなに柔らかだ。もちろん女にしては筋肉もついているのだが、それも男の筋肉とは明らかに違う。体全体が適度な柔らかさと弾力を帯びて、それに加えて何か良い匂いがする。そしてこいつの場合、人外の青い肌が意外に温かい。俺の命を救ってくれた温もりだ。
こいつが今から、俺のものになる。
やり方は分かっている。もう女の穴からは汁が垂れ流されているし、十分だろう。指で押し広げてみると、穴の中は桃色だった。外側は青いのに、不思議な光景だ。より一層強く女の匂いが漂い、胸が高鳴る。
怒張したモノをその穴へ、そっとあてがう。
「あ……」
ナナカが声を漏らし、うっすらと目を開けた。瞼のわずかな隙間から、藍色の瞳が俺を見つめる。
男根の先で感じた入り口の感触はとても温かく、柔らかい。しかも吸い付くように亀頭に密着し、中へ咥えこもうとしているかのようだった。
今一度、深呼吸。
「入れるぞ」
一声かけて返事を待たず、ぐっと腰を突き出す。男根に抵抗を感じた。
「きゃ……あっ
hearts;」
艶かしい声と共に、ナナカが熱い吐息を漏らした。俺の手を握り、瞳を潤ませて震えている。彼女の中は予想以上にきつかった。半ば入った男根がぬめりを帯びた肉に締め付けられ、うっかりすると押し戻されそうになる。だがさらに腰を進めると、根元までずぶずぶと潜っていった。
「お……こりゃ……」
青い肌が意外にも温かいのはすでに知っていたが、内側の熱さはそれ以上だった。きつく締め付けてくる膣は火傷しそうなまでに熱い。
これはナナカの本性の表れではないか、という考えがふと浮かぶ。彼女の表情からしてそうだと思った。大きな単眼から大粒の涙をぽろぽろとこぼし、膣に入ってきた異物の感触に身を震わせている。だが見開かれた目に、熱い吐息を漏らす口元に、確かに歓喜の色があったのだ。
「……ナナカ、どうだ?」
問いかけると、彼女はにこりと笑顔を浮かべる。涙を流したままで。
「気持ち……いい……
hearts; ジュンと、繋がれた……
hearts;」
返事は掠れた声だった。腕を握ってくる青い手にも力が篭る。そんなナナカがたまらなく愛おしい。恋をしたことが今までなかったわけではない。だが女をここまで愛おしく思ったのは生まれて初めてだ。俺の戦争が終わったからだろうか。それとも魔物の力なのか。
理由なんてどうでもいい。俺は今
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