痴漢は気がついた人が助けてあげましょう

こんにちは僕の名前は空蝉 千鳥(うつせみ ちどり)

クラスでは陰の薄い僕にも好きな人が居る

見た目だけで言うなら、ツリ目気味の胸は巨乳というよりも美乳で、ロングヘアーが良く似合っている

それは僕とは対照的に明るく、口では強がっていたり理不尽なことを言ってたりもするけど根は優しいクラスメイトでメドゥーサの月野 麗(つきや れい)さんだ

同じクラスというだけで何故僕がほとんどかかわりのない彼女を好きになったのかと言うと、彼女は覚えていないと思うが1年ほど前、不良グループにいじめられていた僕を助けてくれたのだ

一瞬で全員石化させた彼等を一瞥し「まったく、弱いものいじめをして何が楽しいのかしら?子供じゃあるまいし」と不満そうに漏らし


 「とりあえず私が保健室に連れて行ってあげるから感謝しなさい」


と僕を下半身の蛇の部分でグルグル巻きにして保健室まで連れて行ってもらった

あのときの彼女の凛々しい顔とやり遂げた感を放つ頭の蛇たちを見て彼女に僕は惚れてしまったのだ









ガタンゴトンと揺れる電車の中は人と魔物でギュウギュウ詰めになってしまっている

まぁ時間帯を考えれば当然のことなのかも知れない

今の時間は僕のように学校に向かうために乗っている人や自分の職場までの移動の為に乗っている人がとても多いからだ

普段ならば椅子に座る事の出来るぐらい人の少ない2本ほど早い時間に乗るのだが、今日はたまたま寝坊してしまった

寝坊してしまった、とはいっても学校に遅刻してしまうほどの誤差では無いために特に焦る必要も無く、ドアに近い位置に居るのだがあえて反対側のドアの外に流れている景色をぼんやりと眺めている

目的までの駅にはまだ3駅ほど、時間にしておよそ20分程度である

まともに動けないような空間だが、たまには良いかもしれないなぁ……

なんとなく視線を近い方のドアの方に向けるとぼんやりとしていた思考が一気にフル回転し始めた

なぜかと言うと僕とドアの間、それもすぐ目の前に僕の想い人である麗さんが僕に背を向けて立っていたからである

人ごみに紛れていたとはいえ、こんなにも近くに居たのに気付かなかった僕はマヌケなのかもしれない………

彼女に助けてもらった日以来、これほど近くに居たのは初めてだったので興奮と緊張とで僕の心臓はバクバクいってしまっている

しかし、彼女の方は全然気がついていないようで頭の蛇たちも眠そうに外を眺めている

気が付くと、一つ目の駅に着いたようで反対側のドアが開かれ、更に人が入って来た

そのせいで全体的に奥に押し込まれる、つまりは僕の体が麗さんの方に押し込まれ彼女とほぼ密着状態になってしまった

本来ならうっとおしい満員電車かもしれないが、今日だけは少し嬉しいかもしれない

彼女と密着状態になって焦る僕を尻目にギュウギュウ詰めに客を乗せた電車はアナウンスと共に発進した

しかし、ここで一つのハプニングが発生した

電車が動き出したときの揺れのせいで、僕の片手が彼女の背中を制服越しに触ってしまったのだ

「なんだ背中か……」と思うかもしれないが、僕にとってはそれだけでも悶絶モノなのである

一人であたふたと慌てる僕をあざ笑うかのように更に状況は悪化する

どうやら僕の後ろの方に居た魔物の方の人化の術がなぜか解けてしまったようで、しかもそれがユニコーンだったらしく馬の体の分、更に彼女の方に押し出される

それによって僕の片手が彼女の背中からメドゥーサの割りには大きな胸のところまでずれてしまった

しかし、パニック状態に陥っている僕とは逆に彼女は僕に気付いた様子はなく、頭の蛇もまだぼんやりと外を眺めている

その時、僕の脳裏に邪な言葉が浮かんだ

「ちょっとぐらいなら揉んでも気がつかないだろ」「もうこれ以上はチャンスはないかもしれんぞ」「もしばれそうになっても人ごみから逃げれば問題ないって」

次々と浮かんでくる甘美な発想に僕は屈しそうになるが

「これ以上気まずくなったら嫌だ」「ばれたら最悪ムショ行きだ」「普通に考えたら普通にばれちゃうだろJK」

と理性がそれを押しとどめる

僕はどちらにするべきか彼女の胸に触れながら少しの間悩んだ

…………結局

ふにふにと柔らかい胸はいつまでも触っていたいぐらい気持ちが良い

誘惑に負けてしまった

手を細かく、ゆっくりと動かしているために彼女はまだ気が付いていないらしい

魔物から見たら小さく、人間から見れば大きいというぐらいの彼女の胸のサイズは美乳スキーの僕にとってはとても魅力的である

バレないようにゆっくりと、と僅かに残った理性が警告してくれているのだはあるが、時間が経つにつれ手の動きが段々と大きくなってしまう

想い人の胸を触っているのだ、落ち着い
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