俺の名前はフロディ=ボルグ
だいたいレベル55ぐらいの冒険者だ
冒険者といっても、ひとつの街に定住しているので冒険者というのかは疑問である
冒険者ギルドに所属しているので冒険者ということなのだろう
ちなみにギルドの中では『スネーク』という二つ名で呼ばれている
別にスニーキングミッションに行ったりダンボールが大好きなわけではないぞ
ところでダンボールってなんだ?
まぁそんなことはどうでもいいか
二つ名の由来はいたってシンプル、俺のパーティーの仲間が全員蛇系の魔物だからだ
ていうことで俺は今、依頼を探すために酒場に着いたところだ
「ようフロディ、久しぶりだが元気だったか」
「エルムズか、お前は久しぶりのお勤めなのに相方が居ないようだが、どうした?」
「今日は何があるか見に来ただけだからな、まぁシィぐらいならどっかに潜んでいそうな気がするがな」
「ははは、まぁ仲良くな」
久々の再会だったので思わず結構長い間喋ってしまっていたな
さっさといい感じの依頼を見つけて帰るか
えーっと…
これでいいか『小規模盗賊団の殲滅』
最近街の周りに数人の盗賊が出るから退治してほしいってことらしい
報酬もそれなりだし、仲間達への危険性も少ないだろうしな
ていうことで酒場のマスター兼ギルド長に依頼を受けることを伝えた
「了解した、では一週間以内に身柄の確保又は殺害し、その身柄又は証拠を俺に渡してくれ、まぁおまえらだったら一週間と言わず3日程度で終わるだろうがな」
「まぁな、面倒なことはさっさと終わらせた方がいいしな」
俺はマスターに別れを告げるとそのまま酒場を後にした
そのまま自宅に直帰しても良かったが、帰るのが遅くなった口実を作らないと仲間達がうるさいので、適当に買い物をしてから帰ろうと思う
そういえば今日の料理当番は俺だったな
せっかくだし商店街で食材でも買っていくか
さて、肉も野菜も買ったしそろそろ帰るかな
今日の晩飯はあいつらが好きなロコモコだ……しまった、卵を買うのを忘れていたな
時間も時間なので急いで店に向かうと先客が居た
「えーっと、このタマゴを30個ほどください」
「お前は相変わらず買う量がすさまじいな…」
この卵を大量に買い込んだ女は俺の仲間の一人だ
ちなみに言い忘れていたが俺はパーティの仲間全員と同棲している
で、こいつは、今は人の姿になっているがエキドナだ
名前はミラ=ジーヌ、パーティでは主に魔法で広範囲の攻撃をする役割だ
「そういえばフロ、こんな時間になんでこんなところにいるのかしら?」
「見れば分かると思うが買い物をしてたんだよ…」
この展開は経験上マズイ気がする…
「その割には野菜とかお肉があんまり痛んでないのね、貴方が出て行った時間から考えるともっと痛んでいると思うけど」
さて、予想どうりの展開になってしまったな、弁解するのがめんどうだな
「OK、嘘をついたのは悪かった、すまない」
「あら、意外とすぐに諦めるのね、そんなに死にたいのかしら」
「待て、落ち着け浮気ではないんだ、依頼を見つける前にエルムズに会って喋ってたから遅れただけだ」
「でも確か彼は基本的にドロシーちゃん達と交わっているはずだけど」
「あいつは久々に仕事を探しに来たそうだ、決して浮気ではない」
「そう…ならいいけど…」
そういい終わると彼女はいきなり俺に口付けをした、それも激しく
店主が苦笑いしながら顔を逸らしている、少々恥ずかしいな
「これで許してあげるわ、さぁ帰りましょ」
まったく大胆なやつだ
ミラと喋りながら街を抜け、郊外をしばらく歩いているとかなり大きめの家が見えてきた
それが我が家だ
俺は別に小さな家でも良かったのだが、他の奴らの身体が大きめなのでせっかくだからと大きくした
そういうわけで玄関に入るとまた一人の魔物が居た
下半身は蛇だが、髪の毛の先の方も蛇になってるからメドゥーサって事だ
名前はリナ=ジーヌ、名前から分かると思うがミラの妹だ
パーティーでは主に回復や補助魔法で支援してくれるやつだ
「おかえり…べっ、別に待ってたワケじゃないからね!!」
「ただいま、お出迎えありがとうな」
そういって彼女を抱きしめる、ちょっとキザかもしれないが待っていてくれたお礼だ
「ちょっ、は、恥ずかしいでしょ、は、放しなさいよ」
そういいつつも下半身を巻きつけてきてる上、髪の蛇も甘える様に擦り付いてくる
素直ではないが、そこがかわいい奴だな
さて、ミラも物欲しげに見つめてくるからそろそろ離れるか
こ
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