決死の大氷壁!密林大洞穴に謎の屋敷は実在した!!

宝探しは、男なら誰もが一度は夢見る事だろう。
幾多の苦難を乗り越えて、金銀財宝をその手に掴み取る。
まさに漢の浪漫の代名詞とも言える。

「と言う訳で洞窟の前までやってきたわけですよ」

「今すぐ帰りたい」

「絶対何か居るって!考え直せ!」

いつの間にか、食料探しが宝探しになっているこの3人組。
と言うよりは、乗り気なのは1人だけ。
残りの2人は嫌々付き合っている状態です。
最初は他の組と一緒に仲良く食料を探していたのですが。
何故か気が付くとこんな事やるハメになりました。

「金探そうぜ金!」

これが発端だった。
ジパングは、黄金の国と呼ばれる程、金が豊富に採れる。
まさに夢の国である、という文献を読んだ事がある。

「だからきっと金山があるに違いないんだよ」

「こいつアホだ」

「アホだな」

仲間の2人との温度差は相当なものだ。
それは当然といえば当然の事である。
こんなあからさまな場所に宝の山だけがポンと置いてあるハズもない。
絶対魔物が居る。
穴などに住むタイプの魔物は少々厄介だ。
引きずり込まれたら二度と帰る事は叶わないかもしれない。

「多少のリスクは付き物だろう…冒険には」

「だからやりたきゃお前だけやってろよ」

「俺ら食い物探して帰るからさ」

当たり前と言えば当たり前の反応だ。
そもそも、当初の目的から完全に逸脱している。
いきなり埋蔵金探しだと言い出したと思えば、いつの間にか金探しに変わっていた。
仮に金銀財宝を見つけたとしても、この人数では持ち運べる量も限られる。
それよりも、先生に見つかれば恐らく拳骨くらいでは済まないだろう。

「怒られるの怖いじゃん」

「勝手に洞窟荒らして帰ってくるとかイン○ィーかお前は」

世界一有名な考古学者を例に挙げて何とか説得を試みる。
しかし、金に目が眩んだ人間の何と浅ましい事か。
全く聞く耳を持たない。

「ジパングと俺らの国じゃあ金相場が全然違うんだよ」

「だから何だよ」

「仮にだぞ?ほんのちょびーっとでも金を持って帰ってだ、銀に交換するとどうなると思う?」

「…どうなるんだ?」

「なんと!15倍になる!」

「「な、何だってー!?」」

金銀交換比率は、諸外国が概ね1:15なのに対してジパングは1:5くらいらしい。
ので、これからどんどんジパングの金が外国へと流出していくだろう。
つまり、ジパングから持ち帰った金を銀と交換すれば、莫大な財産が手に入る。
と、アホな頭なりに一生懸命考え抜いた結論であった。

「いや、いいんだよ。どぉーしても行きたくないってんならさ」

「…」

「そこらの茸でも拾ってさっさと戻ればいいじゃん?別に強制はしないからさ」

「…」

「いやぁ〜残念だなぁ…せっかく金を見つけたら山分けしようかと思ってたんだけどなぁ〜」

「…!!」

「なん…だと…!?」

「じゃあ俺は行ってくるからさ、お前らは食い物探しに戻れよ」








「ちょっと待ってくださいよリーダー!」

「あっしらもお供させてくだせぇ!!」

金の魔力には誰も逆らえないのだ。





















「いや〜…意外と広いな」

いざ進め!と思ったのだが洞窟の中は真っ暗だった。
用意していた道具の中から松明を取り出し、それに火をつける。
火が消えなければ、空気があると言う事になる。
明かりや空気チェックなどにも役立つ優れものだ。
イザと言うときは武器にして振り回したりもできる。
松明は万能なのだ。

「そこまで万能じゃないだろ」

「と言うか最後の使い方は明らかに間違ってないか?」

正直どうでもいい。
それよりも、まず中に入って気付いたのは洞窟の広さ。
入り口は人間が通るのでやっとと言った感じだったのだが…
中に進むにつれて、徐々に広がっていく。

「すっげぇな…」

手を伸ばしても、天井まで届かないくらいだ。
はたして、これ程の広さが必要なものなのだろうか。
鉱山の中に入った事は無いのでよくわからない。

「まるで巨大生物でも住んでそうだなぁ…」

ふと、そんな事を口走ってしまう。

「ハハハ…化け物でも居るってのか?」

「ありえねぇよハハハ…ハハハ…」

「ですよねーハハハ…」

急に不安になる。

「そういえば」

「何だ?」

「何でこの洞窟に金があるって思ったんだ?」

「そういえばそうだった」

実を言えば、穴の類はここに入るまで幾つか発見していた。
しかし、それらには見向きもせずに、あえてここを選んだ。
その理由が、今一2人にはわからなかった。

「入り口さ、ボロボロの立札あったじゃん?」

「…あったっけ?」

「知らん」

「あったんだよ、もう殆ど何書いてるか読めなかったけど、少しだけ何とか読めたんだ」

「で
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