「やっぱり、こうなるんだね……」
初詣に来ていたカグラは、自分の格好を見てため息をつく。
「いいじゃないか。すごく似合ってるんだからっ」
軽く落ち込んでいるカグラの腕にしがみ付きながら、メイは屈託無く笑う。彼女はカグラの心中など些細な事、とばかりに引き回す。
二人は今、近所の神社に初詣に来ていたのだ。“彼”のあでやかな振袖が、冷たい風を受けてかすかにはためく。何かおかしいと思う人も居るだろう。そう、あでやかな振袖を着ているのは、男であるカグラであった。それに対して、マッドハッターであるメイは相変わらずの男装姿である。
普通なら、男が女装して初詣に出るなど、新年早々トチ狂ったかと思うだろう。だが、この二人に限っては、おかしい表現など一つも無い。だって、女の子であるメイよりも、男のカグラの方が振袖が似合っていたのだから。いつも女装をさせられている彼は、年が明けてもそれは変わらないのだ。
とはいえ、この頃ではカグラも女の子扱いされる事にすっかり慣れてしまっている。しかし、彼はそれでも良かった。普段は男女逆転と言われても、いざとなれば男を見せればいいのだから。何だかんだで、メイとカグラはベストカップルなのである。
二人はそのまま、賽銭所へと足を運ぶ。賽銭を投げ入れ、二人同時にお願い事をする。
「なあ、メイは何を願った?」
「ひ・み・つ! だって、言っちゃえばご利益がなくなるじゃないか……そう言うカグラはどうなんだい?」
「じゃあ、俺も秘密かな」
カグラもお返しにとメイにそう応える。とはいえ、二人ともお互いに何を願ったのかは分かっている。何となく伝わるのだ。二人とも、普段からそれを強く願っているのだから。
『いつまでも、二人一緒にいられますように』
*****
さて、初詣を終えた二人は、メイの家に舞い戻る。メイの家は現在、誰も居ない。
「父と母はいつも、実家近くの神社に行くんだ。だから、今日は二人きりで居られるよ」
メイはそう言うと、カグラを自宅に引っ張り込む。
「メイは付いて行かなかったんだ?」
「ボクだって、カグラと一緒に新年を迎えたかったんだよ」
そう言って、メイは潤んだ目でカグラを見つめる。そこまで想われては、カグラとしても男冥利に尽きるというものである。
「それにボク、一度やってみたい事もあったんだ。やっぱり、こういう時にしか出来ないからね」
「えっ、それってまさか……」
何となく、嫌な予感がするカグラ。メイが何かを思いつく時は、大抵ロクでもない目に遭うのが常である。彼女は既に、カグラの振袖の帯を掴んでいる。その先は、カグラにも簡単に予想できた。
「そのまさかだよ。ボク、一度は『あ〜れ〜』ってやってみたかったんだ」
「ちょっ、待った! それ立場逆っ……のあぁぁぁっ!」
抵抗も空しく、カグラは帯を思いっきり引っ張られ、ぐるぐるとその場で回転し始めるのであった。
「きゃはっ! これ面白ぉい……」
「あ〜れ〜」
勢いよくグルグル回され、一気に視界がふらつくカグラ。彼は思いっきり目が回ってしまったようで、フラフラした千鳥足でたたらを踏み、その場に倒れこんでしまう。着物を着崩してはぁはぁっと息を荒げるカグラ。彼のはだけた胸板を見たメイは、じゅるりと涎が垂れそうになるのを堪えた。
彼女には、もう一つやりたい事があったのだ。目の前で着物を着崩して寝転がるカグラを見ていたら、早くそれをやりたくて仕方が無かった。
「やっぱり、お正月は姫初めだねっ」
「メイ、それ何か違っ……うあぁぁぁっ!」
未だに目が回って起き上がれないカグラ。そんな彼に、メイは思い切って襲い掛かってしまった。
*****
「あんっ! はぁんっ……ああっ! ね、ねえっ! ボクの中、気持ちイイ?」
「すごいっ! メイに奥深くまで飲み込まれて……ヤバイっ!」
メイの問いに、カグラは夢中で答える。現在、二人は騎乗位で繋がっていた。メイは今、下着ごとズボンを脱ぎ捨て、カッターシャツだけを着ているような格好である。それがまた妙に似合っていて、艶かしい印象を与えている。
「ふぁぁっ! あんっ、あっ……はんっ! カ、カグラの感じてる顔、可愛いっ……ひゃぁぁんんっ!」
結合部から愛液が飛び散るぐらい、メイは激しく腰を弾ませる。一方のカグラも、両手を伸ばしてカッターシャツ越しにメイのおっぱいを揉みまくる。
「ひゃぁぁっ! そんな、強く揉まれたら……あふぅぅっ! お、おっぱいっ! おっぱい気持ちイイーーーっ!」
メイが身体を震わせ、大声で喘ぐ。そしてますます、快感を貪ろうと腰の動きを激しくしていくのである。
もっと彼女に喘がせたくて、いや、もっと彼女を喜ばせたくて、カグラはメイを直に責
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