まず始めに言おう。俺は犬が大嫌いだ。よく考えてみて欲しいのだが、犬は肉食獣であり、その部分はライオンと変わらないとまで思っている。それは言いすぎだとよく言われるが、野犬の群れが狩りをする場面なんか、まさにライオンや狼といった所である。ただ、大きいか小さいかの差だけである。だから、犬を飼おうという奴の気が知れない。猛獣を飼うなど、俺にとっては正気とは思えない事態なのだ。なのに、飼いライオンが襲ってきた場合は正当防衛になると思うが、飼い犬の場合は反撃すれば器物破損である。そんな馬鹿な話があるか、どこの憐れみの令だよと思ってしまう。話が逸れたので、元に戻そう。何が言いたいかと言うと、犬という生き物は大変危険な存在だという事である。
そして俺は今、とんでもない局面に晒されている。教団の命令で、とある土地に魔物討伐に来たのだが、どこかから犬の遠吠えが断続的に聞こえてくるのだ。俺はどうも犬だけは苦手で、目の前にすればたとえ小型犬でも身体が強張って動かなくなってしまう程である。
犬なんてそこら中に居るだろう。そう言われれば、確かにそうかも知れない。しかし、今この場所においては、犬の存在自体が有り得ないのだ。そう、俺は現在、火山地帯に居る。このクソ熱い場所に、体温調節に苦労する筈の犬が居る訳がない。居るとしたら、それはもはや普通の犬ではなく、確実に魔物だろう。
俺の調べでは、火山地帯に生息するのは、キマイラ・火鼠・イグニス・ラーヴァゴーレム・マンティコア・サラマンダーの六種である。それ以外に魔物が居るなどとは聞いたことが無い。居るとすれば、それは未知の魔物である。初仕事だというのに、とんでもない危機に直面したものである。
これで、俺が恐怖する理由が分かっていただけたものと思う。えっ、何? 魔物討伐に来たんだから、別に何が出ても一緒じゃないかって? 馬鹿野郎! 何の対策も無しに突っ込めるか! とにかく、俺は教団に何と言われようとも引くことにする。未知の魔物相手に無茶ばかりしては、命がいくつあっても足りない。
しかし、その時すでに逃げ道は塞がれていた。俺が踵を返して逃げ出そうとした時、何かが頭上から降ってきて、俺の目の前に着地したのだ。
「――ちょっ、マジっ!?」
最低最悪の事態である。やはり俺の見越したとおり、犬型の魔物娘が行く手を阻んだのである。
一言で言うなら、そいつは『黒』であった。黒い髪に黒い肌、四肢に黒い毛皮を纏わせ、獰猛な目つきで佇んでいた。露出の多い肌で大きなおっぱいが強調されているが、そんな事はどうでもいい。間違いなく、猛獣としか言いようが無かった。
こんな奴は見た事も聞いた事も無い。俺は文字通り恐怖した。今まで覚えた剣術を発揮する余裕など、既に俺には無かった。
俺はおそるおそる、背後へと足を運んでゆく。身を翻して逃げたかったが、そんな事をすれば一瞬で捕まりそうであった。このクソ熱い地域に居るというのに、俺は全身冷や汗ダラダラであった。それ程に、俺は犬が苦手なのだ。
その犬の魔物娘は、俺が退がった分だけ距離を詰めてくる。その目は、完全に獲物を狙うような目である。もはや逃げられそうになかった。
その時、俺は背後の岩に身体がぶつかり、一瞬視界がブレる。その為、反応が遅れてしまった。一瞬の隙に飛び掛ってきた魔物娘に対処できず、俺は馬乗りで押さえ込まれてしまった。
「うぎゃぁぁーーーっ! マジっ、死ぬっ!」
俺は恥も外聞も無く、喚く。その時になって、初めてその魔物娘が言葉を発する。
「うるせえ! ピィピィ騒ぐんじゃねえっ!」
その魔物娘は、俺の衣服を鋭利な爪で引き裂いた。それによって、俺の肌が露になってしまう。
「喰われる……ああ、幸薄い人生だったなぁ……」
まだ遣り残した事がメッチャあるのに、と俺は思う。しかし、この状況では、もはやお陀仏であろう。犬の魔物娘に押さえつけられるという最大の恐怖に直面した俺は、目を閉じて失神した。
*****
とある感覚によって、俺は再び目を覚ました。すると、目の前には先ほど俺を襲った魔物娘が、俺の顔をぺろぺろ舐めているのが目に映った。
「――って、何してんだよっ!」
俺は現在の状況を把握すると、驚きの声をあげる。何故なら、予想外の出来事に直面していたのだから。
「何って、ナニに決まってんだろ!」
その魔物は、そう言いながら腰をぐりんぐりんと動かす。その度に、下半身のある部分に強烈な刺激が走る。
俺は今、騎乗位の体勢で魔物娘に犯されていた。彼女は俺が気が付いた事を知ると、余計に腰の動きを激しくしていく。ぶじゅっぶじゅっと結合部からは愛液が飛び散り、身体を揺らすたびに迫力のあるおっぱいが、ぶるんぶるん揺れるのが見える
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