・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ、そうなんです
今回も(結構)生々しい表現が入りますので、苦手なお客様はご注意ください
by. Cap meshi han-ninmae
〜12年前〜
町の入り口に大勢の人だかりが出来ていた・・・・
白を基調とする金色の装飾をした鎧と甲冑を纏った、教会の代行者たちが厳かな
雰囲気で着々と仕事をこなしている
その代行者たちの後ろで事の成り行きを見る民衆
「そいつはまだ人間だ!!おい聞いてるのか!!」
少年はそう叫ぶ
だが、周囲の大人たちの怒号や罵声、悲観から出る心無き声に打ち消されて。
その声は誰も、何も止める事は出来ない。
教会の代行者は執行を開始した、全ては神の教えに反する者を「消滅」させるために
目の前のそれが如何なる存在であっても、彼等は教義には逆らわない。
そう、決して神には逆らわない
純白の英雄が、憧れの英雄が剣を大きく振り上げる・・・・
「止めろぉ・・・・・・・止めてくれええええええええええええええええええええええええ」
ようやくその声に周囲の大人が少年の叫びに気づいたが、英雄の耳には聞えなかった
振り下ろされる剣
血飛沫を上げて倒れる肉の噴水が一つ
また一つ
また一つ
今度は二つ
それは彼の眼には教会の教義を逸脱した「蛮行」にしか見えなかったのだろう
純白と金の騎士は、恐ろしい死神達が薄皮一枚被って笑っているようにも見えた
全ての「 」が鮮血を飛び散らしながら倒れたとき、少年の気持とは裏腹に
「歓声」があがったのだった
その日少年は大切な友と、母と呼べる人を二人失った。
月日が流れ・・・・悪夢は再び少年を襲う
焔を囲む白と金の死神たちは再び彼の友に牙を向く、人間と言う種族の絶対正義を携えて
人治国家であれ法治国家であれ、ルールに反する者は処罰される
それが「人間」の正義でありルールであり、狂気でもある。
人は狂気をルールと化して自らを正当化する。全ては我等人の為と、甘い言葉で飾りながら
だからこそ、目の前で行われているのは「正しい」行動なのだ。
そこに誰の、どんな想いがあろうとも・・・・人がルールに従う限り正しき行動であり続ける。
「やめろ!!やめないか!!」
「どけえ!!」
「やめろ!!中に居るのは邪教徒だぞ!!」
「そうですよ・・・・それに、あなたが言ったんじゃないですか、彼等を救ってくれと」
「っ!!!貴様等ああああああああああああああああああ!!」
燃え上がる炎へ向って少年は走り出そうとするが、幾つもの男の腕が伸びて彼の体を止めた
少年はもがくが・・・・少年の意図を知らぬ者は彼の思いも行動も全てを止める
「誰か!!こいつを抑えるのを手伝ってくれぇ!!」
「おら!!大人しくしやがれ!!」
身体を地面に叩きつけられて、少年は土を身体に浴びながらもがく・・・・
「放せ・・・はぁなせ!!まだ中に「人間」が居るんだぞ!!・・・・・・・!!?」
少年は見た・・・・燃え盛る炎を纏ったその家の窓の向こうで唇を重ねあう二人を
二人はこちらの叫びなどまるで聞えていない・・・・二人は、二人だけの世界の中で崩れ行く
その刹那の瞬間までをお互いを愛する時間にあてた・・・・
自らを焦がす炎の中で、お互いを愛し合いながら身体を撃ちつけ会う二人の姿は・・・
人間ではない、そう思ってしまうほど 神秘的だったから・・・
少年は、その二人の幸せそうな瞬間を見て・・・・・全てを止めた
「・・・・リゼ・・・・エルガー」
闇をも焦がす炎のダンスは、形ある物を灰へと変える・・・・
二人の人型も炎に包まれて、彼には二人がどんな遺言を残して消えていくのかも知らずに。
彼は、二人の命の灯火が・・・・更に大きな炎に包まれていくのを見ているしかなかった
その日少年は大切な友を二人失った。
月日が流れ・・・・少年は青年になった。
〜森〜
「・・・・・・・・くそ!!」
一人の女性が行き場の無い苛立ちでつい悪態をつく・・・・
長く美しいオレンジ色のストレートヘアーが、中天の銀月に照らし出されさらりと光が波打つ
よく言えば「凛々しく」悪く言えば
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