オレと二人と重ねたキモチ

それからフィオナに、あやかに口付けを交わす。
交互に、優しく、ときに激しく。
舌で深く求めれば浅くも優しいキスをする。
だがそれだけで満足するわけもない。
淫魔でサキュバスの最高位であるリリムと性欲お盛んな高校生。
そんな組み合わせでこの程度では満ち足りない。
まだまだ欲しいと求めてしまう。
だからだろう。
オレの手が二人の肌に触れるのは。
だからだろう。
フィオナとあやかがオレの浴衣の下に手を滑り込ませてきたのは。
既に自分達の浴衣の帯を緩め、ベッドの端に放っている。
なので二人の浴衣を縛るものは何もない。
それでもあえて脱がずに浴衣を羽織っている。
着崩した浴衣姿。
肌蹴ているのに見えそうで見えないという姿。
乱れていても前面を隠し、肩を見せて誘うような格好。
なんとも…こう、色っぽい。
どうせこれもあやかの考えだろう。
オレのことを何でも理解してる分、好みも把握してるんだろう。
あえて脱がないことでオレの本能をさらに刺激する。
こっちは自分を抑えようと必死なのに。
がっつかないように気をつけてるっていうのに。
嬉しいやらつらいやら…。
まったくと苦笑してしまう。
「ユウタの体、とっても逞しい…♪」
そう言ってそっとオレの胸板を撫でるフィオナの手。
優しく、柔らかな手がくすぐったい。
そのまま手は浴衣の襟を広げていく。
その分オレに見える光景はあまりにも官能的。
撫でる手に合わせてフィオナの着ている白い浴衣が揺れる。
誘うように、惑わすように。
白い肌が、豊かな二つの膨らみが見え隠れする。
…色っぽいなぁ。
思わず手を出してしまいたいと思うのはオレだけじゃないだろう。
思うが侭に手にとって、力を込めて揉みしだきたい。
そんな風に思ったオレの視線に気づいたのかフィオナは胸板から手を離し、オレの手を取り、自分の胸に押し付けた。
「っ!」
「ふぅっぁ♪どう、かしら…私の胸…♪」
フィオナの手と胸に挟まれたオレの手。
そこから感じるのは力を込めた分だけ沈む柔らかさがあり、弾くような張りを持っているもの。
今までにこんな感触は…あ、師匠がよく背中に押し付けてきたっけ。
それと比べるのはいささか失礼なんだけど…。
それでも十分に大きく、吸い付くようにオレの手から離れない。
というか、離ししたいとは思えない。
そのまま力を込めてそっと撫でる。
「ぁあっ♪」
オレの動きに合わせて上がる甘い声。
その声に、この柔らかさに、さらに手が動いてしまう。
撫でるような手つきはいつの間にか揉むようになっていて。
時折フィオナの敏感な部分を手のひらで擦れるように動き出す。
「ひゅぁっ♪んん…ぁ♪ふぅ、やぁ♪」
背中では経験しても手ではなかったもの。
それを感じるたびにオレの頭の中に官能の靄がかかり、理性が沈んでいく。
まともな思考ができそうになくなる。
さらに欲しい。
もっと求めたい。
そう思ってしまう。
だけどそれ以上に思うのは―

―フィオナに良くなってもらいたい。

いくら理性が失せようと、いくら本能が支配しようと。
喜んでもらいたいと思ってしまう。
やっぱりオレは尽くされるよりも尽くすタイプなのかもしれない。
「フィオナ…っ!」
「ユウタ、ぁ♪ああ、はぁっ♪」
思わず顔が近づき、再び唇を重ね合わせる。
「んんっ♪ちゅ…んん、むっ♪」
それがさらに行為を加速させる。
唇を重ねるだけじゃ終わらない。
胸を揉むだけじゃ止まらない。
撫でられるだけじゃ物足りない。

―もっと、欲しい…!

思わず手がフィオナの体の下へと伸びていきそうに―
「―ていっ!」
「おわっ!?」
手が止まった。
というか体の動きも止まった。
さらに言うと心臓まで止まったんじゃないかと思った。
あまりにも急な刺激に驚いてしまった。
今まで感じたことのない刺激。
あまりにも強く、地味に痛い。
別に痛いのは慣れているからいい。
でもそんな感じじゃない。
刺激が伝わったのは腕ではなく、足でもなく、顔でも体でもない。
…男の大切な部分から。
「ちょ、ちょっと!?」
見てみると。
あやかがオレのものを握っていた。
浴衣越しで下着越しに、かなりの力で。
「あたしもいること忘れないで欲しいんだけど?え?」
「…。」
きりきりと万力のように込められていく力。
怒ってる…地味に怒ってる。
構わなかったから怒ってる…。
「まったくさ、ここ硬くなってるし…。」
「おい待てって…っ!」
オレの声が聞こえていても聞こえないふりをしてあやかは手を動かし続ける。
女の子なんだから普通男のものを触るのには抵抗ぐらいあるものだと思ってたのだがあやかは平然としてオレのものを弄り続ける。
ぎこちなくも悠然と。
鈍い動きでも平然と。
撫でては擦り、摩ってはまた撫でる。
それも的確に刺激を強く感じるところばかりを。
あや
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