「……………………………………」
「……………リーさん………」
「…………こやつがリーとか言う小童か……」
ボンとヴァルはリーが大暴れしているという報告を聞き付けて、大急ぎで牢屋の前にとんできた。
二人が駆けつけたとき、リーは牢獄の檻をへし折ってぶち破ろうというほどに暴れまわっていた。
自らの身体を痛々しく傷つけて額と爪から鮮血を流しながら、壁を引っ掻き鉄格子に身体をぶつけていた。
それを見るやボンは牢獄に飛び込んで光の帯による拘束魔術をもってリーを無理矢理押さえ込んだ。
そして今に至る。
「時に調教師ボンよ、この小童の調教は既に終わっていたと聞いたがのぅ?」
ヴァルがボンに向かっていった。
「せやねん!リーさんはもう完全に親魔物娘派に堕ちたはずや!なのに…………なんでや!なんで今さら暴れだすねん!」
ボンがリーに向かって声をあらげた。
「みくびるんじゃねぇよ!ボン!」
そしてそのボンの言葉に反応して、拘束魔法に押さえ込まれているリーが大声をあげた。
「俺はまだ魔物娘側に堕ちちゃあいなかった…………………調教師ボンの見立てが甘かった……………ただそれだけの事だろ!」
ボンを鋭い眼光で睨み付けながらリーが言った。
「いやいや!それだとしても不可解や!ホンマにウチの目を欺いてたんならなんで今暴れだすねん!
牢獄を出て派遣先で暴れればエエだけの話やん!それなのになんで……」
困惑するボンに向かって………
「だから!!調教しろ!!!」
リーはそう言った。
「………………えぇ!?なんやて!?」
「ほほぅ?」
そのリーの言葉に二人は驚いた。
「俺の事を!調教しろって!言ったんだよ!!!」
「な、なにゆーとんねん!?」
「俺はまだ親魔物娘派に堕ちてないんだ!だから今日も調教を始めろ!」
「調教を始めろって…………そ、そないなこと言い出すやつなんて今まで……………」
「でもな!俺はどんな事をされても!どれだけの時間かかっても!絶対にお前に屈したりはしない!」
「むちゃくちゃや!リーさんさっきからなにゆーとんのや!気でもおかしくなったんか!!」
「だから!一生をかけて!」
「い、一生!?」
「俺の事を調教しろ!!!」
「んなっ!?」
「何度でも言うぞ!調教師ボン!」
「ひゃい!?」
「一生を俺の事を調教し続けろ!!!カリスマ調教師ボン・ボーン!!!」
「………………………………………」
リーのその言葉が牢獄にビリビリとこだました。
そのこだまがゆっくりと消え去った後、しばらくの沈黙が3人を包み込んだ。
「………………………………な!
なななななな!なな!!!なにゆーとんのや!?リーさん!?それって…………それって!つまり!!!」
「………………………くくっ!くははははは!!
ボンよ!そなたの敗けじゃな!」
「ヴァルちゃんまでなにを!?」
「この男、リーは確かに親魔物派に堕ちてはおらんかったということじゃ。
この小童が好きになったのは魔物娘ではない。調教師ボン・ボーン、ソナタのことのみを好きになっただけじゃったようじゃな。
それもここまで暴れる狂うほどにな………くくっ」
ドキッ
#8252;
「…………………りぃさぁん」
「こ・れ・はぁ〜どう考えても人間一人を親魔物派に堕とすことができなんだ調教師ボンに明らかな落ち度があるのぅ!
では………サバト教団の責任者として命令しよう!ボン・ボーンよ!カリスマ調教師としての誇りを持って一生をかけてこの男を調教するのじゃ!」
「…………ヴァルちゃん」
「くくくっ!こんな大胆な告白を見せつけられては
#9829;我の身体も熱くなってしまうのぅ
#9829;それじゃあ我も愛しいおにいちゃんのところに行くとするかのぅ♪
愛しのダルニアンおにいちゃぁ〜ん
#9829;」
そう言いながらヴァルは、楽しそうにぱたぱたと走り去って行った。
そして二人きりになった牢獄で………………
「……………ほな、りぃさん
#9829;」
「………………………………………くくっ!」
「始めるでぇ…………最後にして最大の第8の地獄…………その名も無間地獄……………
今までこの地獄まで到達した者はおらへん…………
りぃさんが最初で最後の超悪魔的地獄や……………」
そんなことを言うボンの顔は今までに見たことがないくらいにだらしない淫らなものだった。
幼くもどこか澄ましていて、可愛らしくも凛々しかったいつものボンの顔はもはやどこにもなく、自らの欲望を抑えきれなくなった淫らな淫らな一匹の発情しきったメスがそこにはいた。
その姿はリーが今まで待ち望んでいた姿
リーが密かに何度も
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