竜の王国ドラゴニアの観光をひとしきり楽しんだカリスマ調教師ボンと捕虜のリーは、夕暮れ時に湯けむりと硫黄の臭いが立ちこめる温泉街竜泉郷に来ていた。
リーはボンが買った大量のお土産を持たされたり、浴衣姿の魔物娘を見ていてボンに小突かれたりしながら、二人は予め予約を入れていた大きな温泉旅館に来ていた。
チェックインを済ますと、10人は寝られそうなほどに大きくて立派な部屋に案内され、そこで荷物を下ろしてくつろいでいた。
「んん〜!ここがドラゴニア名物の温泉街竜泉郷の中でも屈指の温泉旅館!その名も竜翼温泉や!いやー!広いし落ち着くしええなぁ!悪魔的やなぁ!」
ゴロゴロー!
畳が敷かれた部屋の床に猫のように寝転がりながらボンが言った。
「………………なんだかんだでこんな良い宿に泊まったのなんて俺はじめてだぞ………
凄いんだな魔物域って………」
ソワソワ……
どこか落ち着かない感じで辺りを見回しながら、リーは言った。
そんなことを言っているとボンがゴロゴロと転がりながらリーの足もとに近づいてきた。
「ほなら良かったやん!
その初めてが
#9829;ウチみたいな悪魔的に可愛いスーパーカリスマ調教師との調教旅行でなぁ
#9829;この幸福者
#9829;リーさんの贅沢者
#9829;」
ツンツン
ドキッ
#8252;
「………………ヘイヘイ」
仰向けに寝転がりながら上目使いでからかってくるボンに、リーは不意にドキドキさせられてしまう。
誤魔化すようにボンの頭を撫でると、気持ち良さそうに少しだけくすぐったそうにして、ボンが身体を艶かしくくねらせた。
「そいじゃあ今日はいっぱい遊んだことやし!さっそく第7の地獄を始めよか!」
ビシィッ
#8252;
寝転がった状態から勢いよく立ち上がると、リーを指差してボンが高らかに宣言した。
「なんだ?もう始めるのか?いつもよりずいぶんとペースが早いんだな。」
「まぁなぁ!今日は特別な地獄やしなぁ!」
そう言うボンは、確かにいつにも増してとてもワクワクしているような、しかしそれでいて何故かどこか寂しいような、そんな不思議な様子を思わせるものだった。
「ふっふっふ!
リーさん!実はなぁ!この宿なぁ!部屋に露天風呂がついてるねん!」
ビシィ
#8252;
部屋の窓を指差しながらボンは言った。
大きな窓はそのまま外に出られるようになっており、その外には立派な露天風呂があった。
「部屋に露天風呂!?そいつはすげぇな!!うわ!ほんとだ!つまり貸し切りの露天風呂じゃねぇか!」
「せやねん!その露天風呂にウチと一緒に入るのが第7の地獄!その名も!大焦熱地獄や!!」
ビシィッ
#8252;
ボンが大きな声で言った。
「………………………は!?」
目を白黒させてリーは聞き返した。
「ウチと一緒にお風呂に入るんや!それが第7の地獄!大焦熱地獄や!」
ビシィ
#8252;
「んなっ!……………………お前と!?ぼ、ボンと一緒に風呂に入れっていうのか!?」
アタフタ
「せやねん!それが大焦熱地獄や!」
ビシィ
#8252;
「いや!流石にそれは……その……………何て言うか…………」
アタフタ
「なにがやねん!?
あ!ぷぷっ!もしかしてリーさんは童貞やからウチの魅力的すぎる裸見てしもーたら
#9829;もう耐えられる自信がないっちゅーことかぁ!?
ウチの裸見てしもーたらそれだけで恥ずかし〜くせーえきどぴゅどぴゅ〜ってしてまうから!せやから一緒にお風呂に入れへんっちゅーことか
#9829;
ぷぷ
#9829;リーさんのど・う・て・い
#9829;」
「…………うぐっ!…………いやいや!そんなわけないだろ!
ボンみたいなお子様体型なんて見たところでなんとも思わねぇし!大体俺は童貞じゃねぇし!!!」
(童貞だけど)
「な〜ら問題あらへんやろ!一日中歩き回ってもうくたくたなんや!さっさと風呂入るで!ほれほれ!」
グイグイ
#8252;
「わ!わかったよ!」
ボンに強引に促されるまま、リーは浴場の方に入っていった。
ガラガラ
「おお!
各部屋についてるって言ってたからどんなものかと思ったらけっこう立派だし大きな露天風呂じゃないか!これなら充分くつろげるぜ!」
部屋につけられた露天風呂は、リーが何度か言ったことのがあった街にある公衆浴場の露天風呂と同じくらいの広さがあった。
大人が10人ほど同時に入っても充分くつろげそうな程に大きくて立派な露天風呂だった。
「魔物娘の中には全長が5メートルを越えるほど大きな魔物娘もいるしなぁ!そんな身体の大きな魔物娘でも愛する夫と一緒にお風呂にゆ〜っくりと入れるように大きな浴槽
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