「第5の地獄!大叫喚地獄の始まりやで!」
リーの見たことの無い黒くて妙な機械を用意しながら、元気にボンが言った。
「大叫喚?叫喚地獄のパワーアップバージョンみたいなもんか?」
相変わらず首輪に繋がれたままのリーが、どこかぶっきらぼうに言った。
「いーや!実はな!叫喚地獄と大叫喚地獄っちゅうのはまったくの別もんや!因みに大叫喚地獄は嘘をついた人間が落ちると言われてる地獄なんやで!」
フフンッ!
相変わらずぺたんこな胸を張って得意気にボンは説明した。
「嘘をついただけで地獄に落とされるのか、なんて厳しいんだろうな神様ってのは、」
「せやなぁーそれはウチもその通りやと思うでぇ!誰しもが素直で正直な訳やないからなぁ………
ホンマはぁ大好きな人がおるのに………♪…いざその人を目の前にするとなぁ、なんや素直になれんとツンツンイジワルしてまうこととかあるやん?
そんでもって後から後悔して泣いてまうことやってあるやん?そんでもってさらに地獄に落としてまうなんて残忍やなぁとはおもっとったでウチもな〜」
シュン…
(どこの少女漫画だよそれは、、、)
渋い顔をしながらリーは心のなかでツッコミを入れた。
「でもな!それとこれとは話は別や!今日も今日とて地獄の悪魔的調教は行われてまうんや!
ふっふっふ!リーさん!覚悟しいや!」
ビシィ!!
「へいへい、それで?今日の地獄はなんだろうか?」
「今日の地獄はこれや!」
ドーン!
意気揚揚と差し出されたボンの小さな指の先には、ひとつの小さな黒いディスクがあった。
「今日はこの魔界で大人気のゲーム!
その名も゛チンポモンスター゛コイツをリーさんにクリアしてもらうっちゅう地獄や!」
「チ!?………………な、なんだその明らかにヤバそうな名前のゲームは………………」
ゾクッ!
「ストーリーはな、とある実験施設で産み出されてしまった全身チンポだらけの化け物たちが施設を抜け出して街を占拠してしまうんや!そんな全身チンポの化け物゛チンポモンスター゛たちと戦い逃げながら、街からの脱出を図るのがこのゲームなんや!
どや?おもろ
「絶対に面白くない!絶対にやりたくない!」
即座に暴れながらリーは抵抗した。
しかしそんな抵抗も空しく、ボンはリーを無視してゲームの準備を始めた。
「観念せい!これは調教や!それも悪魔的な調教や!イヤやってゆーてもやってもらうでぇ!それじゃあゲームスタートや!」
「イヤだァァァァァァァァァァああああああ!!!」
そんなこんなでゲームはスタートしてしまった。
少々長めのオープニングシーンを見終わった後に、ピストルをもったサキュバス風の魔物娘を操作することが出来るようになった。
「くっそ…………やるしかないのか…………
コイツを、えーとこうやって動かして…………えーとそんでもって銃を構えて……………バンバンッ!
あーこうやって攻撃するのか…………」
手に握ったコントローラーをガチャガチャと動かしながら、リーは基本的な操作方法を確認した。
「そこの扉を出たら本格的に戦闘に入るからなぁ!ムッシャムッシャ!!……………外はチンポモンスターだらけやから気ぃ引き締めて行かなすぐ死ぬで!ゴクゴクッ!」
用意していたお菓子を貪り、ジュースを飲みながらボンが説明した。
「よ、よーし………部屋を出るぞ!
うわっ!な、なんだコイツ!?チンポ生えてるカエルが襲ってきた!」
「そいつが敵や!チンポモンスターやで!そいつに捕まると全身に生えたチンポで犯されて終わることのない絶頂地獄につれてかれるんや!
はよ倒すんや!」
「なんなんだこのゲームはぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
リーの大絶叫が、ボンと二人っきりの部屋に響きわたった。
「あ!弾切れだ!攻撃できねぇ!!!」
「なにやってるんや!?はよリロードせんかい!!」
「ちょ!ちょっとまって………やばい!襲われた!
あ!…………………あーあ………負けた………」
「ゲームオーバーやな!しっかり準備せんとすぐ犯されてしまうんやで!わかったらも一回や!
次こそチンポモンスターを倒すんやで!」
「うぅ、勘弁してくれ……………」
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