「あそこだ!ここが教会だ!」
ゲームのお助けキャラであるポーラと別れたハジメとイレイヴは、1stミッションで示されていた貧困街にある小さな教会にたどり着いた。
「なんだ?あれは………子供か?子供の魔物娘がいっぱいいるな。」
「いや……………魔物娘だけじゃないな。幼いが人間の男も何人かいるぞ。」
たどり着いた教会、そこには数十人の幼い子供の魔物娘がいた。
それだけではなく、中には既に魔物娘の伴侶となっているであろう幼い人間の男の子も何人かいて、一緒に教会の前で遊んでいた。
そして早々に一人の女性が話しかけてきた。
「あら?貴方たちは逃走者の方々ですね?うふふっ
#9829;
#65039;お待ちしておりましたわ。
私はこの教会でこの子供たちの面倒を見ております、サーシャと言うものですわ。
うふふっ
#9829;以後お見知りおきを。」
黒い修道着のような、それでいてイヤらしいボンテージの様な服をきたシスターのような女性、いや魔物娘が話しかけてきた。
シスターらしい清楚さを感じさせながらも、胸もとや太股の辺りをまるで見せつけるように大胆に露出させた服
そこから覗かせる男を虜にする大きな胸と、すらりとスマートに延びたしなやかで綺麗な足
女性らしい美しくくびれたボディライン
男であるハジメやイレイヴと同じくらいという女性にしては少し高めの背
大人の女性の余裕と雰囲気を感じさせる、落ち着いていて柔らかそうな物ごし
腰の辺りまで伸びた美しく煌めく緑色の長い髪
人間にはない悪魔のような黒い角と羽
そんな大人の色気を漂わせる魔物娘が、美しくもどこかイヤらしさを感じさせる可愛らしくて官能的な頬笑みをして立っていた。
「あぁ………どうも…」
彼女の丁寧な挨拶に、ハジメとイレイヴもつられてペコりっと会釈をした。
(ものすごい美人だな……………落ち着いているし清楚で清らかな雰囲気も感じる。
でも服装や彼女から漂うこの独特の淫気は…………やっぱりこの人も既に魔物娘なのか………)
彼女に若干見惚れながら、ハジメはぼんやりとそんなことを考えていた。
「うふふっ
#9829;
#65039;……………ここに来られたということは、貴方たちは1stミッションへの参加ということでよろしいですね?」
「あ………はい」
サーシャの雰囲気に流されるまま、ハジメはその言葉に返事をした。
「え〜コホン!それでは1stミッション担任の魔物娘であります私、ダークプリーストのサーシャがミッションの説明をいたします。
ミッションの内容は、こちらにいる子供たちを笑わせて楽しませてあげることです。」
なにか眩しいドヤ顔をしながらサーシャが説明をした。
「…………笑わせて楽しませる?何でもいいのか?」
「ええ大丈夫です。
貴方の体験した面白いお話でも、好きな物語や楽しい歌でも、一発ギャグでもモノマネでも、本当に何でも構いません。この子たちを楽しませて喜ばせてください。
それが出来ましたらメールにもありましたように、貧困街を逃走エリアとして解放いたします。」
大きな銀色の鍵をハジメたちに見せつけながらサーシャは言った。
「よしわかった!オレがやろう!」
そう言ってイレイヴが子供たちの前に立った。
「よーし!いくぞ!!アントニー猪本のモノマネ!
キレてないっすよ、俺キレさせたらたいしたもんだ。」
「……………………………」
子供たちの冷ややかな視線がハジメのことを貫いた。
「…………………あれ?」
「つまんなーい!」
「面白くな〜い!」
「ひっこめー!」
「うっ…………………」
皆からのブーイングを受けて、イレイヴはそそくさとその場を後にした。
「イレイヴ……………流石にあれは無いだろ………」
「あれは無いですね。」
子供たちに続いてハジメとサーシャも冷ややかな言葉をイレイヴに浴びせた。
「……………じゃあ次はハジメがやってみろよ!」
「え!?俺!?」
「ほら!早く!」
イレイヴに押されてハジメは子供たちの前に立った。
「…………………えーっと………コッペパン!コッペパン!コッペパン!コッペパン!」
「6」
「7」
「8」
「9」
「ダウト」
「残念でした〜!9で〜す!」
「あ、もう見てすらくれないのな!」
不貞腐れながらハジメは子供たちの前から履けた。
心なしかイレイヴが意地悪なにやけ面をしているようだった。
その後もハジメとイレイヴはなんとか頑張って思い付く限りのギャグやモノマネをやってはみたものの、子供たちが笑うことは無かった。
そんなかんじでふたりが四苦八苦していると…………
「ふぃー!やーっとついた!ここが1stミッションの教会かー!」
ひとりの逃走
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