始まりは、何気ない一言だった。
ある夜。その気弱そうな外見とは裏腹に、一日たりとも愛する男の精無しではいられないほど好色なナイトメアを嫁に迎えた男、ラッシュは自分の妻、インカースにある提案をした。
「お前のその大きな胸で、俺のものを挟んでみてくれないか」
「……変態」
ナイトメアのご多分に漏れず、インカースも現実世界では自己主張の苦手なタイプではあるのだが、それでも夫のこの提案にはおいそれと賛同できない様子であった。
「……おっぱいは、赤ちゃんのためのものなんだよ……?それをえっちな事に使うなんて、おかしいよ……」
「じゃあ、お前が毎晩、俺にそのでかい乳を揉みしだかれてあんあん言ってるのは、あれは何だ?」
夫の指摘に、インカースの顔が真っ赤になる。彼女とて魔物娘、性的なことに対する嫌悪感は無い。だが、いくら乳房が大きかろうと柔らかかろうと、それに挟むだけで男が快楽を得るとは、彼女には到底信じられないのだった。
「……お口でしゃぶるのは、時々してるのに…… それじゃ、駄目なの……?」
「いや、俺もお前以外の女を知らんので確実なことは言えんのだがな。
柔らかい美巨乳に挟まれ嬲られることは、男にとってひとつの夢、到達点、マイルストーンとでも言うべきことらしいのだ」
「……わけ分かんない……」
夫が暗に自分の体を褒めたことに気付き、インカースの頬はより一層赤みを増す。ラッシュがこんな風に、甘言を弄して自分をその気にしようとしているのだ、と知ってはいるが、それでも喜ばずにはいられない、と言った風である。何より始末に悪いのは、夫の言葉が本心から出ているものだと、インカース自身理解してしまっていることだった。
「……なんで私が、パイズリなんか……」
「お、名前知ってるのか。実は前から興味あったとか?」
「……ばか」
最早拒絶は言葉の上のみ、と判断したラッシュは手早く衣服を脱ぎ、妻への愛と欲情に激った体を恥ずかしげもなく晒した。
「さあ、俺の脚の間においで!おっぱいの可能性を見せてみろ!」
「……一回だけだからね……?」
「HAHAHA、乳首立たせてそんなこと言っても説得力がないぜマイハニー!」
「!」
まだ上半身を晒しても居ないのに、どうしてラッシュは自分の体の状態を知っているんだろう。そう思いはしたが言葉には出さない。にもかかわらずラッシュは
「妻の発情を察知せずして、何が夫か!」
などと嘯いてみせるのだった。
結局、夫の勢いにインカースが押し切られる形で今夜の営みは始まった。いつものことといえばそうなのだが、毎度リードされっぱなし、翻弄されっぱなしというこの状況にいささか忸怩たる物があるインカースであった。
脚を折り、ラッシュの眼下に跪いて、両の乳房を晒す。散々夫の陰茎を見せつけられたせいで、触れられても居ない筈のその乳首は赤く、淫猥にしこり立っていた。
自分の肌の瑞々しさ、しなやかさにはそれなりの自信を持っていたインカースだが、胸乳で肉棒を愛するときには潤滑油となるものが必要なことも、また理解していた。生憎ローションの類は準備していないので -夫とペッティングしているだけで布団をじっとり濡らしてしまうほど、インカースが濡れやすく汁気の多い体質であるため- 、唾をたっぷりと口内に溜め、舌で夫のものに塗す事で、その代わりとした。
自身の唾液でぬらぬらと光る夫の男性器を見るだけで、インカースは堪らなくなってきた。今すぐ、この凶器を自分の女陰にぶち込んで、思うまま犯して欲しい。いつものように激しいピストンで責め立てて、膣の一番奥に精を放って欲しい。
しかし、夫はそんな妻の情欲を知ってか知らずか、いや確実に知っているのだろう、その上で動こうとはしない。
取り敢えず一回おっぱいで射精させないことには、事態は進展しないとインカースは否応なく理解させられた。両の手でその爆乳を横から支え、ラッシュの肉茎に添える。性欲に激った乳房に男性器を当てるその行為に、どうしようもなく性感を掻き立てられる。
夫のものを乳肉で包みこみ、亀頭より下はほとんど見えなくなってしまった。唾でぬめり、外に暴れ出ようとする陰茎を、乳房で挟み込み捉える。鈴口を顔の方へ向け、いつ旦那様が暴発してもちゃんと精を顔面で受け止められるようにして、インカースはパイズリを始めた。
おっぱいをえっちな事に使うなんて、などと言っていた筈の彼女の淫乳は、男の精を貪る魔物娘に相応しく陰茎にぴたりと張り付き、女陰とも口とも違った快感を与えていた。最初に塗った唾液に加え、いつの間にか漏れ出ていたインカースの母乳が更に摩擦係数を減らし、夫の精液を搾り取ろうとする。
「……こんなので、本当に気持ちいいの……?」
「ああ、これ、いい……おっぱい最
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