その後、午前と同じく午後の参拝客にも伴侶を斡旋してやり、対価として十分な賽銭や貢ぎ物、紹介料などを得た國比古たちは、宵の口に差し掛かる頃、住居へと戻った。
 夜闇に紛れて活動するあやかし達に、手助けなど不必要だからだ。彼女らはその力と飢えにまかせ、思うがままの者を手に入れる。他人の介入する余地は無いのだ。


 住家へ帰った國比古と深月は、夕飯より先に風呂に入ることにした。
 ジパング人の例に違わず、この夫婦も風呂に入るのは大好きである。と言っても、単に風呂が好きというよりは、夫婦で一緒に入ってお互いに洗いあったり汚し合ったりするのが好きなのだった。
 熱い湯を沸かし、二人浴槽に浸かって一日の疲れを癒す。
 身体が暖まるのはもちろんのこと、水面にぷかぷか浮いている深月のやわちちを横目で見る度、國比古は股間が熱を帯びるのを感じる。
 良人の昂奮を認めた深月は、硬直したサオにそっと手を触れ、囁いた。

「したいんですか、國比古さん?」

 男の弱点を掌握され、快楽の予感に息を荒げる國比古の耳たぶに唇を寄せる。

「本当に、お風呂でするのが好きなんですから。でも、まだ駄目ですよ。先に身体を洗ってからです」

 ちょっと焦らされて不満げな國比古を、浴槽から上げて、洗い場の椅子に座らせる。背後から抱き締め、広い背中に美爆乳を押しつけると、えっち大好きな深月の意図が國比古にも伝わった。
 いつの間にか泡立てていた石鹸を背中に塗りたくり、片手で適当に塗り広げ、擦り洗うのは一対のおっぱいスポンジ。
 硬く勃起した乳首の当たる感触と、柔らかい胸乳が背筋や肩甲骨に押しつけられてぬるぬる滑る快感。まるでパイズリのように上半身を使って、むちむちの巨乳で背中を弄られるのは、思わず自分で勃起したものを扱いてしまいたくなる程気持ちよかった。
 筋肉質で無駄な脂肪のない背中に、硬くしこりたった敏感な先端を何度もぶつけられるのは、おっぱいの感じやすい深月にとってもなかなかに耐え難い事らしい。旦那様に泡乳奉仕しながらも、その唇からは湯より熱い吐息と濡れた喘ぎ声が聞こえはじめていた。

「はぁ……ふふ、こうして、お背中綺麗にして差し上げますっ……! あぅ、やん……!」

 美人の悩ましげな溜め息は、どんな淫語よりも激しく男を高ぶらせる。
 弄んでいた筈の深月の方もエッチな気分になって来ているのなら、こんないやらしい遊びよりももっと直接的な事をしようよ、と國比古が振り返りかけた瞬間、深月は身体を離した。

「はい、これで背中の方はお終いです。次は前を洗いますね」

 そう嬉しそうに言って、國比古の手を引いて仰向けに寝転ぶよう促した。
 不審に思いながらも従った彼の陰茎は、もう反り返って下腹部にくっつきそうな程。
 愛撫を待ち望む男性器を見下ろして淫らに微笑んだ深月は再び両手に石鹸を泡立てると、赤黒い怒張に塗り込め始めた。
 白く細く長い、何より滑らかで柔らかい極上の指が、ぬるぬるの泡をまとって肉棒を上下に扱きたてる。子種を搾り取るような一種暴力的な性戯に、國比古は息を詰まらせた。

「どうです? あわあわ、気持ちいいでしょう。すぐにでもイっちゃうんじゃないですか?」
「んっ……!」

 どこか侮るような、嬲るような言葉に彼は返事もできない。ただ股間を泡まみれにされて、優しく絶頂させられるのを待つばかりかと思い始めた時。
 もう少しで射精できそうなのに、ぎりぎりのところで深月は手を放してしまった。
 おあずけを食らった夫の抗議の視線も気にせず、膝立ちになったかと思うとその身体を國比古の上に重ねてきた。
 胸板の上で、紅く火照った二つのおっぱいがみにゃりと卑猥に変形する。男を誘っているとしか思えないその動きに目を奪われた國比古のものを、深月はフトモモで挟んでしまった。
 女性らしく丸みを帯びて、適度に肉が付いていながら、だらしなさや醜さとは全く無縁なぴちぴち太股。
 しなやかな筋肉の上に弾力ある脂肪を乗せ、絹のごとき無上の肌触りを誇る真っ白な皮膚で覆ったそれは、何処からも異論の付けようが無い、完成を極めた美脚。
 そんな素晴らしいモモに男の弱点をきゅっと挟まれて、気持ちよくないわけが無い。先程塗りたくられた泡もまだ流れずにたくさん残っており、潤滑油としての働きもばっちりだ。
 頭頂の狐耳を機嫌良さげにピコピコさせ、深月は素股の奉仕を始めた。
 腿の締め付けを強めたり緩めたり、まるで膣のような緩急をもって深月の脚は旦那様を貪る。
 上下に摩擦してみたり前後に動かしてみたり、意外な程自由に両の脚をあやつり、献身的な良妻は三度目のお情けを賜ろうとする。
 下半身、むちむち太腿での素股搾精と平行して、深月は上半身でも愛する男を喜ばせにかかった。泡まみれになったおっぱ
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