レディアルベリアル姫初め

 今年最後の夜。僕は僕の愛する淫魔、サキュバスのトワコさんと共に穏やかな時間を過ごしていた。
 外へ出て多くの人達と一緒に新年を祝う人もいるが、僕らはこうして二人、静かにハッピーニューイヤーを迎えることにしたのだ。
 
 時計の長針と短針が真上を指し、一直線となったその上を秒針が撫でると、トワコさんはにこりと微笑んで僕の方を向いた。

「明けまして、おめでとう」
「おめでとう。今年も宜しく、トワコさん」

 僕とトワコさんが出会ったのは11ヶ月ほど前、二人で新年を迎えるのは初めてだな、などと考えていると、床に座った僕にトワコさんがにじり寄ってきた。
 目尻をいやらしく下げ情欲に激った息を吐くその様は、毎夜毎夜僕を組み伏せ精を貪る時のものと寸分違わなかった。確かに今夜はまだトワコさんとしていないが、いきなりの欲情に少なからず戸惑う僕にトワコさんが囁いてきた。

「東の国では、年の一番初めにするえっちを姫初めって言うんだって。
ねぇ、しよ。姫初め、しよ」

 今まで何度も肌を重ねた僕らだが、言い方を変えられると妙に興奮してしまう。それでなくとも淫魔の恋人たる僕にセックスを拒むつもりなど毛頭無い。しかしそんな僕にとっても、トワコさんが両肩に手を当て僕を押し倒し、軽く唇を合わせて言った言葉は恐ろしいとしか言い様がなかった。

「去年はあなたといろんなえっちしたからねー。今年は、一つのプレイを極めてみよーと思うのよ。
手コキと、パイズリと、フェラと、どれが一番好き? 今年一年掛けて、じっくり愛してあげるよ」

 明らかに僕の反応を待つ様子のトワコさんだが、正直言って選ぶことなどできそうにない。

 手で射精させられるのは、快感よりも精を出すことを優先しているような、ある種暴力的な愛撫である。が、トワコさんの繊手で敏感な部分を弄られて気持良くないわけもなく、いつも瞬く間に搾精されてしまう。
 パイズリはそれとは打って変わってじっくりと、優しく性感を高められる。母性の象徴たる大きくて柔らかいおっぱいで愚息を挟まれ擦られされる光景は視覚を通じて僕を興奮させ続ける。むにむにお肌をぎゅっと押し付けられると、耐えようと思うことすらできずに僕は精液を漏らす。
 フェラはその中間、というかトワコさんの思うまま、焦らしたい時は焦らされ搾りたい時は搾られと、翻弄される喜びを味わえる。尿道から直接白濁を吸われ、そのまま飲み込まれたりすると、収まるものも収まらない。
そもそも僕は、トワコさんのことが誰よりも大好きだ。トワコさんの身体はどこでも全部愛している。一つ選ぶなど、不可能だ。

 僕を見下ろすトワコさんは逡巡する様子を見て一層嗜虐的な笑みを浮かべた。慣れた手つきで僕の服を剥ぎ取ると、優しく呟く。

「まあ、いきなり一つ選べって言われても、困るよね。
今から一回づつしてあげるから、ゆっくり考えていいよ」

 言うなり、僕の両足の間にトワコさんが陣取り、いつの間にか勃起させられていた肉棒をそっと手に取る。顔を近づけると、さらさらの前髪が亀頭に少し触れた。
 充血した茎を、淫魔の白い手が激しく上下する。動きの予想がつかず、止めたくても止められない状態故に自分でしごくのとは全く異なる悦楽と、まるでトワコさんに見られながら自慰をしているかのような奇妙な屈辱とで、僕の理性は早くも消えていこうとしていた。
前に読んだエロ本で、女がオナホールを使って男を無理やり射精させる、というものがあったが、あの無慈悲な強制射精は今の手コキにも通ずるものがある。トワコさんの両手は天然のオナホールなんだ。

「……なんか失礼なこと考えてるみたいね。そんな悪い子は、イかせちゃいましょうね」

 ご褒美だかお仕置きだかわからないようなことを言って、トワコさんが手の動きを速める。非人間的な激しさで性器に送り込まれる快感に、鈴口から随喜の涙が溢れる。透明なその液を確認すると、トワコさんが舌舐めずりをした。

「ほら、気持いいんでしょ? 我慢なんか、させてあげないんだから」
 
 僕の意志を全く無視して与えられる悦楽に、屈する以外の道は元より無い。手コキ愛撫に酔いしれるまま僕は大量の白濁をトワコさんの胸元に放った。
 断続的に噴き上げる精液をその肌で受け止めたトワコさんは、より一層その艶かしさを増したように思える。淫魔は男の精を糧とし、その精を浴びるごとに力を強め、より抗い難い妖艶さを持つようになるのだ。
 胸の谷間に粘液を塗り込めて、トワコさんは上体を倒す。巨大な両の乳房を僕の陰茎にあてがい、ローション代わりの精液を滑らす。吸いつくような肌が肉茎やカリ首に擦れて反発する感触が、射精直後の男性器を奮い立たせる。萎えない僕のモノに満足そうな笑みを浮かべたトワコさんはそのまま両手でおっぱいを中心に寄
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