第5話「おまえか・・・」


さて、諸君。恒例になるやも知れぬが・・・

信じられない!! こんな、こんな・・・こんな娘になるなんて・・・



ローレルとの記憶・・・



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ローレルはいつも、何でも『早かった』!!

飼料の食事、移動速度、反応速度、加減速、方向転換・・・とにかく速かった!!

つまり、どういうことかというと・・・


落 ち 着 き が 無 い !!


そう、ローレルをロズたちと同じ時期に飼い始めて此の方・・・

『寝るとき以外の一度でもローレルが止まっているのを見たことが無い!!』

鶏だから仕方ないとは思うものの・・・止まらな過ぎだと思う。
ある日、鶏舎の清掃のために鶏たちを移動させないといけなかったのでその群集を動かしたわけだが・・・真っ先に動いたのが『やっぱり』ローレルだった。
猛ダッシュで控え場所へ行ってったが・・・スピードが出すぎてしまったのか勢い良く壁にぶつかりs・・・!?

「ローレルっ!! 危ないっ!!」

が、しかし!!

ローレルは減速せずにそのまま壁に向って・・・飛んだ!!

ゲシッ

そして壁蹴りをし、見事着地。なんと優雅な三角とびなんでしょう!! そのまま俺を見て「どや?」と羽ばたかせながら、心なしか目を細めていた・・・

(お前もう鶏じゃねぇよ!!)

ただ、こんな行為をするのは俺に注目されたいからか?・・・そう思う俺がいる!!(ローレルも満更ではないみたいだし・・・)

とりあえず心の動揺に対する誤魔化しの為「すごいなぁ〜ローレルはぁ〜」と頭を撫でてやると「クルルルゥ〜」と喜んでもいたな・・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・・・ニッ (微笑
なんか思い出したら可愛く思えてきた♪

そんな可愛かったローレルが今や・・・
図鑑通りの容姿だが羽先が少し黒く、同色の髪を後ろで二つのお団子にまとめて余りを三つ編みにして垂らしている。目は山吹色。さっきの会話の感じだとハキハキしていて人見知りしなさそうな基本いい子っぽい。身長155(かな ? )、小高い丘のような乳(BとCの間位・・・)で・・・

あのむっちりした太もも・・・・アレに顔を挟まれたいなぁ・・・・うへへ♪(ジュルリ

しかも可愛い!!
神様あr(ry

本人曰く『コカトリス』になったらしい。

んで・・・もう一人の銀狐・・・?・・・誰だろう・・・

「あのぅ・・・そちらのキツネの魔物さんは?」
「ああ、ヒロやんは『この姿』のときは初めてだね!! このコは・・・」
「まってローレルさん!! 自己紹介なんだからアチキがするよ!! ・・・ね ?」
「うん、それもそうだね!!」
「この姿では始めまして・・・ですね? 私は『牧場裏の神社』に居た狐のアヤです。・・・『向こうでも』『コッチでも』稲荷になってしまいましたが・・・」
「「な、ナンダッテー!!??」」 by 俺、シェリー

あの仔狐か!!



アヤとの記憶・・・



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あのコロはまだ牧場の経営が始まったばかりでお世辞にも儲かっているしはいえなかった。
そんなある日のこと・・・

裏手の神社にて一匹の傷ついたメスの仔狐を見つけた。
其の仔狐はどうやら猟師にやられたみたいで、血の流れている量がとても自然に出ている量とは思えないほどドクドクと溢れていた。

「これは・・・っ!!」

俺は嫌がる仔狐を無理やり抱きかかえて自宅にて応急的な治療を施した。
そして急いでかかりつけの獣医に診察してもらった。
最初は警戒してた仔狐だったが忙しない看病の熱意が伝わったのか徐々に回復するにつれて俺に心開くようになってきた・・・

でも彼女は野生の狐である・・・ゆえに別れはやって来るわけで・・・

「もう傷は大丈夫ですね。これならいつ野生に返しても問題ないでしょう!!」
「っ・・・そうですか・・・」
「くぉ〜ん・・・」

どうやら彼女も悟ったみたいであった・・・
そして次の日・・・
「さぁ、おいき・・・」
「くぉん・・・」(ウルウル
「っく・・・お前の居場所は・・・ココじゃないんだよっ・・・・」(グズッ
「・・・くぉん」(ウルウル
「ぐっ・・・さぁ!! 山へおがえり゛っ!!」(泣
「・・・ぉん・・・」(クルリ
テクテクテクテク・・・・チラッ・・・・・・クルリ・・・ダッ!!・・・・
(あんな゛・・・寂し・・・そ゛うな背中・・・じや゛・・・がっ゛で・・・・・・グズッ・・・)

・・・俺は涙を堪えて別れをして、彼女は自然にかえっていった・・・

ただ其の日から時折『くぉ〜〜ん』と、裏からなき声がするのは気のせいだと・・・思いたかった・・・
さらに其の頃からだろうか。売り上げが妙に伸び始めたのは・・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・・・そうだよ
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