ここでは本編にてヒロシ達が無事合流を果たした頃の同時間軸の同じ世界、牧場にて消息不明になっている『彼女』達のお話である。
蛇・サクラの場合
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牧場から北へ約200km離れた山岳地帯にて
「むぅ・・・こまったのぅ・・・」
ワシとしてはただ道を教えて欲しいのに何故にこうも人が居ないんじゃ・・・
まぁ、見たところどこかの岩山なのじゃが・・・はて? このような岩山は近場には無かったはずなんじゃが・・・それに・・
何故に人身尾蛇の体になっとるんじゃ?!
しかもさっきから頭の中にこの世界の『知識』やら『魔術式』やら『呪文』なぞ訳の分からんものがずっと流れこんどる感じがして凄く気持ちがわるいっ!!!
・・・ぬぅ、まぁ使えるものもあって、其のうちの一つ『完全人化の術』は今まさにつかっておるがな・・・あと『気配探知』じゃな。まぁ、こんなもの無くとも主様の下までは『愛』で繋がっておるからすぐわかr
「むむっ!!?この気配・・・ロズとスズ、それにシェリーか!!」
だがなにか違う・・・あやつら魔物化したのか!!
はっはっはっ!! 主様は愛されておるのぉ〜・・・
よほど好意を持ったもので無いと魔物化しないみたいだからのぅ・・・
「・・・はやく主様に会いたいのぅ・・・・」(シュン
・・・ふぅ。気分が落ち込んでいては話にならん!! 早く主様のもとへ行かねば!!
「む? この気配・・・まさかあやつか?・・・かなり近いが・・・」
・・・よしまずは家族を回収してゆくか。
「主様、少し遅れるぞ。許しておくれ・・・」
・・・そういうと白髪緑眼の美女に扮した『エキドナ』は麓の森へ歩き始めたのだった・・・
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犬・レモンの場合
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牧場から西へ40km離れた砂漠地帯の入り口にて
「どうもお世話になりました!!」
「なぁに気にするな!! 『同属』のよしみだ!! しっかりとお前の主の所に帰るんだぞ!!
」
「重ね重ねありがとうございます!!」
「ははっ!! 恋でも何でも頑張るんだぞww」
「わふぅ・・・//」(照
わたくしはこの世界に飛ばされてめが覚めたとき、砂漠のピラミッドの中でした。
なんでも建物の前で気絶していたところを救護していただいたみたいです。本当に感謝し切れません!! そんなわたくしを看病していただいたのが先ほどのちょっと男勝りな感じの『アヌビス』の「カトレア」さんでした。
この世界のことをまったく知らないわたくしに色々と知識を教えてもくださいました。
『呪術の使用方法』『簡易的な医術』『和差積商の基本・応用計算』『文字の読み書き』それに・・・こ、『交尾の方法』とか・・・わふぅ//
でもカトレアさんが言うには、
「コレを2日で出来るようになるなんて・・・人でもアヌビスでもありえねぇよ!?」
そうでしょうか? わたくしは・・・
「ただヒロシ様に早く会いたいが為に頑張っているだけです。」
といったら・・・
「なるほど!! 『愛』か? 『愛』がその原動力か!! はっはっはぁ!!」
・・・わふぅ// な、なんか恥ずかしいです・・・
・・・と、そんなこんなで最初に戻るわけです。
カトレアさんに見送られて、『気配探知』の術式を発動させ、いざ行かん!! ヒロシ様の所へ!!
こうして美しい濡れ羽のような黒髪を耳裏あたりで纏めて垂らした髪型の『アヌビス』は旅立った・・・
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インコ・メープルの場合
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東の森林地帯を越えた先、牧場から280km離れた娯楽都市「ハレルヤ」にて
「さぁ皆様!! 今夜も盛り上がってます歌謡ショー!! 魔物も人も参加OK!! 出場条件はたった一つ・・・・観客を楽しませることだぁぁぁぁぁ!!!!」
『『『『『ワァァァァーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!』』』』』
娯楽都市「ハレルヤ」。
そこでは連日何かしらのショーが行われ、明かりが消えることのない不夜街。ただ遊ぶ為に、ただ楽しむ為に。
それがこの街「ハレルヤ」。
そんな賑やかで喧しい街の一角に翼の青い『魔物娘』はいた。
「うわぁ〜すごいや!!」
「ちょっと嬢ちゃん!! 道の真ん中に立ちっぱなしじゃ他の人の邪魔だよ!!」
「わわっ!! すいませ〜ん!!」
(凄い!! 凄いなぁ!! ここであたし歌うんだ!!)
この少女・・・『メープル』はコレからのことに胸弾ませていた。
事の起こりは2日前・・・
メープルはこの世界にいち早く馴染みヒロシを助けるべく活動を開始していた。
それは『歌う』コト。
それで賞金を集めヒロシの活動資金を得るためである。
(あたしには歌うことし
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