ここはローレライ領の首都、『マゼンタ』のとある一室。
「よぉし…あとはコレを混ぜて…」
…暗い部屋の中で、コポコポと音をたてるガラス器具が所狭しと並んでいるその一角に【緑の液体】と【蛍光イエローの粉末】をサラサラと化合している男(?)…が一人。
…コポコポ…ボォォォォォンッ!
…化合途中で爆発が発生。その振動と爆音は周りに響き渡り…
…タッタッタッタッ………バタァァンッ
「おぃ!? 【プリス】っ、【今度は】何しやがった!?」
「大丈夫ですかっ!?【軍団長】様ぁぁ!!??」
扉を蹴破って入ってきた人々は文句、心配を含ませて煙の中の人物…金髪蒼眼のショートカットの中肉中背の薄着にズボン、上から白衣を着た男の【プリス】に問いかける。
…シュ〜〜〜ッ…
「ゴホッゴホッ…あ゛ぁ…いやぁ〜また失敗しました♪」
「…またって…お前なぁ〜【趣味に】金かけるな、とはいわんがよ…」
晴れた真緑の霧から出てきたのは中性的な顔立ちをした青年だった。
ニコやかに失敗報告を目の前にいる男…【領主のカーネル】にするプリス。
それに溜息をはいて…
『【城】を毎回破壊すんのはやめてくれないかい?』
…と文句を言う。
そう、プリスは自国の城の一角にて趣味の実験を行っているのである。
…何度か城の一部を破壊しても続ける趣味。それは…【魔法薬の精製】。
一部では量産することで民や兵に活用できるものもあり、一概に害悪でもないあたり性質が悪い。
「ははっ…善処します。」
「おぅ。…はぁ…また出費が…(プツプツプツプツ」
物凄く肩を落として部屋を出て行くカーネル…不憫だ。
「さて…もうちょっとやるか…」
「いえ、【軍団長】様…今日は自重されたほうが…」
「だよね♪…仕方ない…今日は寝るか…」
全員出払い部下から諌言されて今日はおとなしく寝るようだ…
「ふぁぁぁ〜っ………Zzzz…Zzzzz」
・・・ベッドに横になった瞬間に寝息が・・・よほど疲れていたのだろうか・・・
と、
寝始めた彼を覗き込む影が二つ・・・【人ではない】ようだが・・・
「・・・ねたみたいだなっ、【ラム】」
「・・・ねたみたいだねっ、【リム】」
受け答えの息ぴったりの【彼女ら】・・・黒い毛と褐色肌のワーウルフ・・・?
ラムと呼ばれた娘は髪を左で留めていて、リムと呼ばれた娘は右で髪を留めていた。
「じゃぁ・・・イタズラたいむだなっ」
「だねっ」
にししっ、と鋭い犬歯を覗かせて【ちっちゃい】わん娘達はその背中に背負った【金の錫杖】を揺らしながらプリスの部屋をまさぐり始めた・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
「・・・ん・・・ふぁぁぁ〜・・・・ん。よく寝たな・・・・」
ベッドからむくりと起き上がり背伸びをするプリス。
「そういえば昨日の失敗作・・・あれの効果をまだ見ていなかったな・・・レポート書くか。」
といってベッドから降りてノソノソと歩きざまに紙と筆をとり・・・昨日の薬、【怪しく緑に光るドロッとした液体】の前へきた。
・・・あたりにはなんともいえない匂いが・・・・いや、臭いが・・・
「・・・うぐっ・・・匂いは×っと・・・味は・・・」
ガラス瓶に手をかけて・・・その大して大きくないガラス瓶を一気に飲み干すプリス。
・・・彼曰く【僕が作ったどんな調合も人魔ともに命にかかわるようなことはないから死ぬことはないんだよね♪】だそうだ・・・
・・・しかもそれが本当だから性質が悪い。
・・・・ゴクッ・・・
「・・・ぁぐぅ・・・か、体が・・・あ、あつい・・・」
飲んだ瞬間から・・・体が変化し始めた・・・
まず胸・・・男なのでマッ平らのはずが見る見るうちに・・・メロンサイズに・・・
次に顔・・・元々中性的だった顔がどんどん女っぽくなっていく・・・
次に股上・・・胸が出るとともに【アルもの】は凹んでしまった・・・
・・・・結果的に・・・・
その薬は【TS剤】だった・・・
「けふっ・・・・・・おぉぉ・・・性転換薬か・・・なるほど・・・」
とひとしきりメモをとる。
「・・・んん〜・・・なんか肩こるな・・・あ、胸か。」
もにゅ・・・・モニモニモニモニ・・・むにゅ〜ぅ・・・
「おぉ・・・んく・・・・・や、やわらか・・・い・・・あふっ・・・」
・・・自分にできたそれを揉んでみるプリス・・・
(・・・や、やばい・・・きもちいい・・・♪・・・)
「あふっん♪・・・・っぁ・・・いけないいけない・・・とりあえず元に戻ってレポートをまとめないと・・・」
行為の途中で我に帰ったプリスが燻る劣情を押さえ込んでレポートを書き上げるため元に戻ろうと・・・・
「えっと・・・」
ガサゴソガザゴソ・・・・
「あった。【薬剤効果無効薬】・・・・」
と、そのようなラベ
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