ここは親魔領の街『イロトワーホル』。その中心街にて医者の卵として生活する一人の若い・・・のか?・・・とにかく男がいた。
名を『蓮(れん)』という。マダムが好みそうな童顔、成人男性の平均身長に余裕で足りない低身長、ちょっとの物音にもびっくりするガラスのハート・・・・と保護欲旺盛な女性方と一部の男性から絶大な支持を得る。
が・・・
「まってぇぇぇ! 蓮くぅぅぅん!」
「ひぃぃぃっ・・・・ぼ、僕は・・・と、年下にしか興味ないんですぅぅ」
・・・必死に化粧の濃いおばちゃん達(人間♀)から走って逃げながら叫ぶのだった・・・
・・・これが日々の日常なのだが・・・これでもちゃんと医者として仕事しているのだからある意味凄い蓮だった。
そして・・・『運命の夜』・・・・
重い足取りで自宅である3階建ての集合住宅の3階の一室へ帰宅。
「はぁ・・・今日も疲れた・・・」
かなりお疲れの蓮。・・・まぁ仕事4割:逃亡6割の疲労配分だが・・・
「まったく・・・僕は・・・年下が好きだとッ・・・」
沸々と湧き上がる怒りに・・・
バタンっ!
と窓を開けて・・・
「何度もいってるだろぉぉぉぉぉ!」
鬱憤を叫んだ。
すると・・・
バタァァン!
「うるせぇよ! 今何時だと思っているんだ!#」
「す、すいません・・・」
下の階のオジサンに怒られた・・・ざまぁww
「はぁ・・・寝よう・・・」
・・・おとなしく疲労を癒す為に早めに寝る蓮。
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
時間は過ぎて・・・現在日付が変わる少し前・・・
連のマンション近くにフラフラ歩いている影が2つ・・・
1つは・・・
パッカポッコパッカポッコ・・・
「はぁ・・・今日こそは入らないと・・・もうおなかが・・・」
ぎゅるるぅぅ〜・・・・
・・・かわいい泣き声のおなかを撫でて歩いているのは・・・
『ナイトメア』でした・・・
もう一方は・・・
てくてくてくてく・・・・
「はぁ・・・今日こそは化けないと・・・もうおなかが・・・」
きゅるるぅぅ〜・・・・
・・・こちらも可愛い音で泣くおなかを撫でながら歩いている・・・
彼女は『ドッペルゲンガー』だ・・・
「といっても・・・」
「どこかにイイ男・・・」
・・・二人は種族上『臆病』である・・・そんな彼女らがもしも・・・そうもしも・・・
【鉢合わせたら?】
『『・・・・ぁ』』
・・・お互い下を向いたままだったが・・・ちょうど蓮の住宅の前の死角の辻角でばったり鉢合わせした・・・
「きっ・・・」
「きっ・・・」
「きゃぁぁぁぁっ!? か、影のおばけぇぇぇぇぇっ!?」
「きゃぁぁぁぁっ!? う、馬のおばけぇぇぇぇぇっ!?」
お互いにびっくりしてしまった二人。そこへ・・・
バタァァァン!
「うるせぇぇぇよ! 今なんじだとっ! ####」
「「すっ、すいませんっ・・・」」
再びオジサン登場。そして二人とも怒られた・・・
「・・・え、えっと・・・は、はじめまして。」
「は、はじめまして・・・」
そして今度は小さめで・・・でもちゃんと聞こえる音量で喋る二人。
「あの、私・・ナイトメアの『月夜(つくよ)』っていいます・・・」
「えとえと・・・わ、私は・・・ドッペルゲンガーの『詠(えい)』って・・・」
自己紹介から始まり何かと喋り出した二人・・・
〜〜数分後〜〜
「それでその時思うんですよぉ・・・」
「あぁ・・・わかる。すっごく分かります、その気持ち・・・」
・・・見事に意気投合していた・・・
・・・と会話(主に互いの愚痴や不満の言い合い)に華を咲かせていると不意に上から静かな寝息が・・・
「すぅぅーーー・・・すぅーーー・・・」
「でそn・・・あら? 何処からか寝息が・・・」
「うんうn・・・あら? 本当ですね?」
・・・寝息の発信源をたどっていくと・・・・『蓮のもの』だった・・・
「・・・今日はここにしようかなぁ・・・」
「あぁ・・では、月夜さんここでお別r・・・・」
折角見つけた熟睡者・・・これを逃すと・・・ソレを察して詠が別れを述べようと言い出した・・・ところで・・・
ぐぅぅ〜〜〜・・・・
「・・・///」
「あ、あらら・・・詠さん『も』?///」
「ぇぇ・・・ん?・・・『も』?」
可愛くおなかが空腹を訴えてそれに赤面している詠に月夜が話しかける。
すると・・・実は二人とも精が枯渇しかけてて摂取しないとヤバい事がお互い判明して・・・
「・・・!! ・・・・♪・・・・ねぇ、詠さん。名案が・・・ゴニョゴニョ・・・・」
「・・・!?・・・・♪・・・それ、凄くいいかも♪」
おやおや・・・月夜が何か閃いたらしく、詠に合わせるように屈んで喋り始めて・・・詠もソレに乗り気のようだ・・・
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