ここは史厳城の地下。
葛篭たちが来る前・・・・そこでは『肉欲の宴』が催されていた・・・
「「「コフー・・・コフー・・・」」」
「はぁっ♪ んっ♪ ぁぁぁぁっ♪」
「いぐぅぅぅ♪ まだいぐぅぅぅぅぅぅ♪」
あちらこちらから聞こえる噴出音・・・・
・・・・そしてどこかから聞こえる排尿の残滓の音・・・・
猿轡された何十人という男達が一心不乱に『天井から吊るされた』女達を犯していた。・・・人間の女もいれば魔物娘もいた。
その女達の目からは光が失せて、涎や愛液や尿等を垂れ流し、中には腹が膨れていたり、母乳を滝のように流すものもいた。その女達の様子は・・・・快楽のことのみ考える人形のようだった・・・
こうしてる間にもあちらこちらから嬌声や体液のにおいが漂っているくらいである。
そのとき・・・
その熱気の篭った部屋に勢いよく、ソレこそ扉が壊れるのではないかという勢いで開けて入ってくる男がいた。
・・・いかにも武人みたいな黒い鎧に身を包んだ白髪交じりの髪の男は部屋を
見回し、顎鬚をこすりながらニカッと笑い・・・
「ははっ! 兵達よ! たのしんでいるかぁ?・・・といってもヤッててきこえんか・・・はーっはっはっはっ 」
・・・と、この肉欲の部屋に図太い声で笑い声を響かせていた。
彼の名は『史厳帝王』その人である。
・・・そして開け放たれた扉からひょっこりと女性が一人・・・顔を覗かせていた。
「帝王様・・・もう楼坑からの使者が着いてしまうというのに・・・何をなさっているのですか?」
「おぉ!! これはこれは・・・忘れておったわっ!! いつも済まぬの『季夫人』よ。」
そう、彼女が『季夫人』。史厳帝王の第一王后である。
「なぁに、ワシの『お古』がちゃんと使われているか見ておきたくてのぉ」
と、クックックッと忍び笑う史厳帝王。
・・・そう、今まさに天井から吊るされ、犯されている彼女達・・・実は『元・妻』たちである。
殆どの者が敗戦国の者及び人質であるが、帝王はこのように『飽きたら』すべて地下に放り込んで兵達の慰め者の『道具』にするのである。
兵達が猿轡をしているのは『道具』を傷つけさせない為であり、長く持たせるためでもあった。
この国の兵士達はこの為に働いているといっても過言なくらいであり、ゆえにいつも士気が高いのである。
「・・・まったく・・・早く準備を為さって下さいな。」
「おぅっ・・・・・では諸君存分に楽しめよ・・・はーっはっはっはっ・・・・」
・・・鉄の重々しい音と共に・・・・その部屋に扉が閉じて・・・その部屋に『蓋』をした・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・
ところ変わって楼坑国の馬車の中・・・
「いい? 葛篭はこれから侍女の一人として・・・『葛葉』として生活してもらうわね。」
「わかりま・・・かしこまりました、『葛篭姫』。」
「・・・よし、もうすぐ城門だ。・・・・覚悟はいいか? 二人とも・・・」
「「(・・・・・コクン・・)」」
頷き返したのを確認した長海は・・・前を向き城門を開かれるのを待った。
そして時待たずして・・・
重々しい鉄の大扉が・・・首が痛くなるほど見上げる高さの城門が全開になった。
「(・・・歓迎されているみたいだな・・・一応は・・・)」
そんなことを思いながら長海は手綱を握り直し進んだ。
そして何十人という人が整列している大広場前の大階段の最下段に馬車を止め、足場を出し、中から葛葉が出てきて・・・
「さぁ、『葛篭姫』さま、お手を・・・」
「有難うございます。『葛葉』さん。」
手を差し出し、下車のお手伝いをした葛篭・・・もとい葛葉。
そしてふわりと手を添えて・・・五段しかない段をゆっくりと、優雅に、しかし清楚に降りていく焔・・・
「おお・・・」
「お美しい・・・」
「なんと優雅な・・・」
・・・整列している左右の列からそう小声で聞こえてくる。
そして階段を上るためにゆっくりと歩き出す焔、それに一歩下がって右側から付き添う葛葉、そして反対側から同じく一歩下がって付き従う長海。
三人は一段一段踏みしめてゆっくり上っている・・・
焔は目を閉じて少し顔を下げてゆっくりと・・・
葛葉は顔を正面に向けて意思のつよい瞳を輝かせながら・・・
長海は柄には触っていないものの、いつでも剣を抜けるように最小限の注意を回りに向けながら・・・
そして五十段近くの大階段を大階段を上りきると・・・
「ようこそ、楼坑国の姫君の葛篭姫。ワシがこの国史厳の帝王、史厳帝王である。遠路はるばるご苦労であった。」
と、ふてぶてしく焔達を迎える史厳帝王。
「・・・これは、帝王自らお出迎えいただきまして感謝の言葉もございません。」
と、微笑みながら礼をとり腰を折る焔。・・・だが彼女の内心は・
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