『蜜より甘い・・・』

【 ? ? ? 】サイド

「・・・・・・ふぇぇ〜ん! ここどこですかぁ〜!?」
・・・・このかわいい悲鳴を上げる幼さが残る少女・・・・

「リリは・・・・お母様と別れて・・・・・30分で迷子・・・・はぅぁぅ・・・」
名前は『リリ』というらしい・・・どうやら道に迷ったようですな。

「・・・と、とにかく・・・人里まで行けば・・・」
・・・・ふむ、目的地は人里のようですね ?

「よし! そうと決まれば行動あるのみですっ。」
・・・ふむ出るとこが出始めたくらいの体をふんぞり返って「エッヘン! 」してますな・・・

「でわ移動移動♪」

ズリリッ・・・・・・ズリリッ・・・・・

・・・・・正直言うと・・・・亀が歩くより遅いぞ・・・この娘・・・・
まぁ・・・・それもそうか・・・・

どう見ても『アルラウネ』だしな・・・・てかアルラウネって移動できたんだ・・・・

「・・・・やっぱり歩くより・・・コッチのほうが早いです♪」

シュルルルルッ・・・・・・パシッ

・・・ん? 近くの高い木の上の方にツタを絡ませた?

「・・・・せぇの・・・・ヨイショっ♪」

ズズッ・・・・ヒューーーン・・・・・

・・・!? セルフ・ブランコとはっ!! ・・・・驚異の移動手段を垣間見た気がする・・・・ってあれ?

「・・・・へっ!? なっ、コッチ来るな!」
「へっ!? あ、あわわぁぁ!」

ューーーン・・・・・ドスン! ガラガラッ・・・

はい。見事に轢かれました。そしてそのままゴロゴロと慣性の法則よろしく転がって・・・

ドズンッ・・・・・・・・

近くの大木に突っ込みましたとさ・・・・・ぁぐ・・・

「・・・・・っぁ・・・・・頭・・・・イテェ・・・・・」
「・・・・・・きゅ〜・・・・・」
・・・・リリって娘はさっきの衝突で頭でも打ったのか・・・・目を回して気絶している・・・

「・・・・・このまま放って置くのもなぁ・・・・」
「・・・・・」
・・・・しかたない。・・・・家で看病しよう・・・・

しかし・・・まさか・・・・

・・・・一目惚れしてしまったなんてな・・・・//


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【リリ】サイド

「・・・・うぅ・・・う〜ん・・・・はれ? ・・・・ココは?」
「・・・・起きたかい?」
・・・・男前ですぅ♪・・・・はっ!? じゃ無くてっ

「えっと・・・・ここは・・・・」
「・・・・ここは俺の家。・・・ぶつかったの覚えてる?」
・・・・はぅぅ// 確かに誰かとぶつかって倒れちゃいました///

「・・・そのままじゃ可愛そうだから家で看病したんだ。」
「あ、ありがとうございます・・・・」
そういうと彼は私の頭から布を取りました。・・・濡れタオル? ・・・・き、気付かなかったです///
・・・隣にベットがありますが・・・・

「・・・寝かそうとしたんだが・・・体格が合わなかったから・・・すまんな。」
「はぅぅ ・・・・大きすぎてすいません・・・・」
確かに私の下半身だとオーバーサイズですっ///・・・それで壁にもたれ掛けられていたんですね//

「・・・どうして迷子に?」
「はぅぅ! な、何で知ってるんですか?」
そんな・・・心がよめるのですか!?

「・・・いや。大きな声で迷子だ、と叫んでいたから。」
「ぁぅぁぅ・・・・」
恥ずかしいぃぃ////きかれていたぁぁ/////・・・顔があついですぅ///

「えっとですね・・・実は母親から『御父さん以外の人間を自分の目で見てきなさい・・・・・隙あらばヤっちゃえ♪』と言われまして。その為に人里へ移動中だったのですが・・・」
「・・・なんて母親なんだよ・・・あと君。君の進行方向・・・・森の奥に行く方だったぞ?」
・・・・・あぁ〜穴があったら入りたい////・・・・あ! 花弁にかくれればいいんですっ

シュルルル・・・

「・・・・蒼い綺麗な花弁に隠れてどうかした?」
「・・・・・恥ずかしいですぅ・・・」
・・・・でもでも・・・・花弁褒めてくれた・・・・・えへへっ///
・・・・・あっ!

「・・・・そういえば、お名前まだ聞いていませんでした・・・・」
「・・・・ん? 俺か? 俺は『ヴェルグ』という。・・・・ただの樵だ。」
はぅぅ//・・・ステキなお名前ですぅ//・・・・ん?樵?・・・・・!!

ガタガタガタガタ・・・・

「・・・! 急に震えてどうしたんだい!?」
「キラナイデキラナイデ・・・ゴメンナサイゴメンナサイ・・・・」
樵怖い・・・樵怖い・・・樵怖い・・・・・・・・・・・・ガタガタガタ・・・・

「・・・? 何故怯えるか分からんが・・・とりあえず俺はこの森の木木の間引きを担当しているんだが・・・・無暗矢鱈に木は切らん。」
「・・
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