『子供が寝たら…♪』


「…どうだい? リトナは?」
「ふふっ♪ 私たちの思い出話聞いてすぐ寝ちゃった♪」
「そっか…」
リビングでソファにくつろいでコーヒーを啜る彼に妻である女性が目を細めてさも嬉しそうに答えるとつられて彼まで笑顔になる。
彼が視線を窓へ移せば、月明かりがふんわり落ちてくるという表現がひときわ似合う星のない満月の夜であった。

「ねぇ…アナタ」
「ん? どうした? カトナ?」
「そのぉ…昔の話しているとき…にね…」
急に彼女に呼ばれて彼が振り返れば、両腕の翼と手が一体になったそれの中ほどについている爪を糸を巻くような動作でもじもじとさせる彼女が…
心なしか目も少しだけ潤み、何かを期待する眼差しで彼のことを上目づかいで見ているではないか。
しかし彼は彼女がこの時何を求めているか、など全て把握している。
でなければ彼女、ワイバーンを妻に持つものなど務まらないからである。
『しかたないな』と心で呟き席を立ち振り返れば、それが何の合図かわかっている彼女がもう眼前にまで飛んできていた。

「えへへ…♪」
「全く。体はこんなにいい女になったのに中身はまだあの時の甘えん坊なままなんだな?」
「うん♪ アナタに一目ぼれしたあの日のままだもん♪」
がしっ、と彼の肩に逆肩車の状態で飛び込んだ彼女はそのまま彼の首と頭をホールドし、上体を猫背にして翼を彼に被せて尻尾を彼の体に回した。
彼女の体全体を使った可愛い愛情表現に、彼は毎度のことながら鼻の下を伸ばしているのだが彼女には見えるわけもないので直す気は更々無いようで。

「だから…あの日、初夜の時と…」
「同じように犯してくれ、だろ?」
「〜っ♪ 大好きぃ♪」
更に締め付ける力を増すも、彼にとってはご褒美でしかない。
猫背を更にまげて彼の頭のてっぺん、旋毛に顔を引っ付けて頬ずりする彼女は本当にかわいらしい。
ただし、その甘える猫的な動作もそんなには続かなかった。

「よぅし、まずは初夜の時と同じ今の状況なら…ペロッ」
「ひぅぅ♪ もっとぉ、もっとペロペロしてぇ〜♪」
「よっし! ちゃんと掴まっていろよ?」
彼女の健康的な、しかし数年前に比べて肉付きよくなった尻を彼はしっかりと掴んで、彼の眼前にある彼女の秘裂を守る一枚の布の上から舌を這わせて愛撫をしだした。
ゆっくりと大陰唇があるであろうところを外の輪郭をなぞる様に往復していき、続いて徐々に縦筋に近づくよう往復路を狭めていく。
しかしある程度狭まったところでそれ以上の往復はせず、かわりにピンと自己主張を強める小さな突起へとチョンチョンとつつくようにして舐めて続けざまに舌全体で包み込むように、時折叩きつけるように愛撫をする。

「きゃぅ♪ くひぃ、ぃん♪ いぃ、イィィ♪」
「ッパァ! …ははっ、可愛い声を出して…そそられるだろう?」
「う、うん♪ もっと、もっとシてぇ〜♪」
それをされる度にもれる彼女の鈴音のような声に彼は終始ご満悦。
しかも彼女からはやめて、ではなくもっとと催促…彼のペースが上がるのは仕方のないことである。
そのことにより今まで裂けていたルート、俗にいう渓谷ラインを彼は激しく攻めたて始めだす。
舌先を左右に振りながら愛撫をすれば、布越しにあふれ出る蜜、蜜、蜜。
ふと彼は自分の頬肉がプルプル震えていることに気づいて一度愛撫を止めようと…

「ふ、ふわぁぁ♪ や、やめないれぇ♪ もうすこしでぇいき…そうなのぉ♪」
「よしきたっ! まかせろっ!」
「ふぁぁ♪ あ、ああ、あっ♪ くる、くるぅぅぅ♪」
彼女のお願いにより更に激しく攻める彼だったが、溢れ出てくる愛液の量が多くてとても啜りきれない。
彼の口を零れた愛液の量とは顎を濡らしてなお滴を作って、それを憚りもなくフローリングの床にちょっとした水たまりができるくらいに。
体への締め付けがよりきつくなったのを感じ取った彼は止めに彼女のクリトリスを布ごと甘噛みした。

「っっっっ!! ふぁぁぁ♪」
「おっぷ!? …んくっ、んくっ…」
「あぅぅ…おしっこ…ごめん…なひゃい…のまにゃいでぇ…」
あまりの気持ちよさに全身の筋肉が弛緩したのか、彼女がイッた瞬間に彼の顔に暖かでしょっぱい液がしみ出した。
その液をすぐさま理解した彼は彼女の尻をより強く自分に押し付けて、その勢いよく漏れだす聖水をヴィンテージワインを飲むようにおいしそうな音を立てて唾下していくではないか。
その彼の漢ともいえる行為に、彼女はだらしなく開いた口から謝罪を漏らすとともに真っ赤になってしまうが弛緩し過ぎで力が入らず、翼で顔を隠すことはできなかったようだ。
…そんな力が抜けきった彼女を最後まで両手のみで支えた彼の腎力はやはり騎士である、というべきか。

「ぷはぁ! ごちそう様♪」
「あぅあぅ…ばかぁ…♪」
「んじゃあ…ほいっ、と!」

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