第7話「盗賊を退治するだけの簡単なオシゴトです。」

あの突然の来訪者のあと、ライラも含めてリビングにて正式に各々自己紹介をしていた。

・・・ふむぅ・・・

しかし・・・レモンの項(うなじ)綺麗だなぁ・・・

あぁ・・・レモンとの修行・・・思い出すな〜・・・



レモンとの記憶・・・



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あれはまだ俺が牧場を経営する前・・・本気で格闘家を目指していた時期のこと・・・

その日も日課である筋力トレーニングを終えたところだったな・・・

「・・・997、998、999、1000ッ!! よし終わり!!」

ズゥゥン!!

体につけてた重りを外して休憩していたところで・・・

「・・・ワフッ」
「おっレモン!! ここまでどうしたんだい? ・・・ややっ!? これは弁当!!・・・あ?! そういえば忘れてきてしまってた・・・ははっ!! アリガトさん!! レモン!! 」

なでなで・・・

最近になって飼い始めた犬なんだが・・・もうカワイイのなんのって!!

「わふぅ・・・」

おおぉ!! 尻尾ブンブン振ってる!! 大喜びしているみたいだ!!

「よ〜し!! よしよしよしよし・・・・」

某動物大好きお爺さんの真似していると、クテンと仰向けになって「なでてぇ〜」と意志表示してきましたよ。

ふふふ、愛いヤツめ!! まぁ勿論モフモフするがな!!

そしてダイビングモフモフの体勢をした、まさに其の瞬間!!

ガサガサッ・・・ガサガサッ

・・・イラッ☆

「人の楽しみを奪うとは・・・だれぞ・・・」
まるで世紀末覇者の如く黒いオーラを出しながら茂みの方へ『ゆっくり』と振り向く俺。

「・・・グヴゥゥルル!!」
相当不機嫌なのか尻尾がブワッと逆毛になった状態で茂みを威嚇するレモン。

もうね、レモンと俺は一気に不機嫌マックスだよ・・・もう空気よめと・・・もう馬鹿かと・・・

そして茂みからは・・・
「ぐおぉぉぉぉん!!」

ズン!!

と、「オマエラ、ウマソウダ!!」などと意訳できそうなほどの唸り声と涎を2Mのアオアs・・・ゲフンゲフン・・・熊が仁王立ちで出て来た!!

「・・・今日の晩飯は『熊鍋』だな・・・」(ジュルリ
「・・・わふ」(ダラダラ

「ぐぉ!? ぐぉぉぉっ!?!?」(ビクッ


・・・流石に無傷で戦闘は終わらせることはできなかったが・・・気を利かせたレモンが『セントバーナード』よろしく救急箱持ってきたときはもうあらん限りの力でハグ
amp;モフしましたよ。・・・・すっごくモフモフしてて気持ちよかったのは言うまでも無い。

え? 熊は? ・・・・・おいしかったよ?



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・・・モ、モフモフッ!! モフモフゥッ!!(ハァハァ

あんなに始めの頃から俺に献身的だったレモン。それがいまや・・

体毛は黒一色、美しい濡れ羽のような黒髪を耳裏あたりで一つに纏めて首下まで垂らしており、清楚な感じの眉に、温かみのある真紅の瞳、身長(175くらい)で、慎ましいおっぱお(C-か・・・)で何より・・・何より!!

肉球と尻尾のダブル・・・だとっ!?・・・最高だっ♪(ハァハァ

本人によると『アヌビス』という種族になったとのこと。

・・・あれ? そういえば・・・

「なぁ、レモン?」
「はい、なんでしょうか? ヒロシ様? 」
「レモンてさ・・・いつ『剣術』習ったの?」

と、俺はレモンが持っていた『刀』を指差しながらに聞いた。

「あぁ、それはですね・・・技はヒロシ様のお爺様のを見ててうろ覚えで・・・この『刀』は、わたくしを保護して頂いたカトレアさん・・・アヌビスの方がコチラヘ向けて旅立つ時に『宝物庫から好きなの一つ選別として持っていけ!!』とのことだったので一番目に付いたコチラをいただいたんです。『変わってる』といわれてしまいましたが・・・」

あぁ〜もぅ〜その照れた顔にミミ伏せのコンボは反則だろぉぉ!!! (ハァハァ

「そっか・・・機会があったら俺からもお礼を言わなきゃな!!」
「そうですね。また会いたいです。」
「しかし綺麗な『刀』だな・・・抜いてもいい?」
「わふぅ・・・なんか卑猥ですぅ・・・//」
「・・・ぁぁ・・・ぇぇ・・・ま、いいか・・・」

スゥーーーーッ・・・・

おぉ、これは中々・・・刃渡り80pくらいの少し反った灰色の乱れ刃模様。切っ先から刀身、果ては柄元まで真っ黒・・・ふむぅ・・・切れ味はよさそうだ。柄と鞘は黒・・・漆塗りか? その節々を金の金具で縁取りしてある。それ以外の余分なものは一切ついていないな・・・彫刻とか宝石とか。しかも刀身が軽いな・・・

・・・いいなコレホシイ・・・

「あげませんよ。いくらヒロシ様でも。」(キッパリ
「心読まないで!!」
「いえ・・・明らかに顔に出てたので・・
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