ピラミッドォォォム!

 とある男が、眠る財宝目当てに、砂漠のとある遺跡に入り込み探索をしていた。
 既にこの場所が何十年――いや、何百年も放置されているであろうことは、床や壁に落ちている埃まみれの布切れや、天井にかかった砂色の蜘蛛の巣が証明している。
 耳を澄ましても、聞こえてくるのはどこからか吹いてくる風の音のみ。
 それは、他の探索者もいない、まさに穴場の遺跡であった。

「……ここが最奥、か」

 そこそこに遺跡の迷宮を奥深く進み、一際大きな扉を前にして男がそう囁いた。
 その時だった。
 静かだった遺跡に、背後から視線を感じた。
 それも、大量の視線である。
 慌てて振り返ると、そこには多くの――少女たちがいた。
 褐色の肌にところどころ黄金の装身具を身に纏った、少女たちがいた。胸の下には白いスカラベの模様が施されている。
 また、頭には黄金の触覚が生え、その根元にはスカラベを象った飾りを付けている。
 そして、両手で抱えきれないほどの大きさを持った漆黒の球体をそばに置いていた。
 ケプリ――それが彼女たち、魔物娘の名である。
 そんな彼女たちが、多くのケプリたちが、こちらに視線を向けている。

 ――獲物を見つけたような、ねっとりとした視線を。

 彼女らに捕まってしまえば、男はもう二度と帰ることは叶わないだろう。
 しかし、ここで誰か一人に危害を加え、彼女たちから敵と見なされれば、男は瞬く間にその命を散らすだろう。
 絶望的な状況だった。
 ここからどう逃げ出すか――その方法を模索していると、おもむろに、最前列にいる少女が手を上げた。
 一体何が始まるのか。静まり返る遺跡内。全てのケプリたちが、その手を上げたケプリに視線を向ける。
 手を上げた彼女は、一度目を閉じ、息を吸い込んだかと思えば。

「ピラミッドォォォォム!!!」
「!?」

 大声量で叫んだ。
 全く意図の読めない叫びに、男は怯んだ。
 怯んでしまった。

「「「男を遺跡の王室にシュゥゥゥーッ!!!」」」

 手を上げた彼女以外のケプリたちが声を揃えて叫び、手を上げた彼女はその漆黒の黒い球体を男めがけて蹴り飛ばした。

「ぐっは!」

 怯んでいた男はその球体をもろに受け、後ろにあった最奥――彼女たちの言う王室へと吹き飛ばされた。
 球体は風船のように柔らかく、そして脆かった。中に溜まっていたらしい黒い飛沫が弾け、男の身体に降りかかる。
 後を追うように、ケプリたちも王室へと押しかけてきた。
 そして男に飛びつき、衣服を剥がしていく。

「ぎゃー! お前ら何しとん!」

 衣服を剥がされ瞬く間にすっぽんぽんにされた男が悲鳴を上げた。
 そこに、彼に一番に飛びついたケプリ――手を上げたケプリと思われる――が、顔を上げて男を見つめながら言う。

「超、エキサイティン!!!」

 真顔で、親指を立てながら。

「俺からしたらデンジャラシンなんすけど!?」

 男の必死な言葉も最早意味を為さない。
 何故なら彼の股間は。

「超、エレクティン!!」
「はっ、うそだろ!?」

 原因は、彼女の黒い球体の飛沫をその身に受けた事だった。
 しかし、男はそんなことを知る由もなく、自分の異常にただただ困惑するばかりであった。
 準備万端、と天を向く怒張に、ケプリたちは超エキサイティンの大洪水。
 親指を立てた少女は、自らの秘所に男の剛直をあてがい、躊躇することなく腰を下ろした。

「おいちょま――あーーっ!!」
「ああぁん♪」

 男の抗議が間に合う事はなかったが、間に合ったとしても結果は変わらなかっただろう。
 彼女の膣は、彼のそれが入れるには少し小さかった。
 故に、彼の肉棒をキチキチと締め上げ、鋭い快感を送ってくる。

「うぐぉ……やべぇ、これ……!」
「……ふぅん♪」

 その快感にすぐに白濁を吐き出しそうになり、腹に力を込める男。
 そんな男の表情を見て、悟ったらしい彼女がにやり、と淫らでいやらしい笑みを浮かべる。
 男の肉幹を締め上げながら、彼女は容赦なく腰を動かし始める。

「――あっんぅ♪ んはぁ♪ あはぁ♪」
「おいまっ、まてっ、いやまってっ、まってくださ――うぶっ!」

 制止を求める男の顔面に、別のケプリがその股間を下ろした。
 それに続くように、さらに別のケプリたちが男の身体に群がってくる。

「んぐぁ、やめっ、うぶっ!」
「ひゃぁん♪ あんっ♪ んくぅ♪」

 男が逃げようと顔を逸らし、そして何か言おうと口を動かすたびに、ケプリはその刺激に喜んでより股間を押し付けてくる。
 とろとろと溢れてくる愛液が男の口の中に入り、さらにその鼻腔も刺激する。
 さらに別のケプリたちも、空いた男の手や胸板、脚にまで張り付いてきた。

「あっ♪ んふっ♪ あぁん♪」
「くふぁ♪ あぅ
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