「はぁ・・・疲れた・・・」
一日の仕事と、夕食や片づけなどの家事を全部済ませてから、僕はベッドに寝転がった。
「へへ、お疲れさん」
ベッドの縁に、淡い青髪の女が腰を下ろした。僕が寝転がっているせいもあるが、かなり大きな女だ。
それもそのはず、彼女はオーガなのだから。
「うん、今日も一日がんばったよ」
「本当に、お前は小さいのに偉いなあ」
オーガはそう言いながら寝転がる僕の頭に手を伸ばし、くしゃくしゃとやや強めの力で頭を撫でた。
子供扱いされているようだったが、僕はなにも言わなかった。疲れているし、そもそもあまりイヤではないからだ。
「にしても、お前ほかの連中と同じ仕事させられてるんだろう?」
「うん」
若干小柄な体格のせいで、同じ仕事でも僕の方が疲れやすいのだ。
「だったら、偉い人に言って仕事減らしてもらえよ」
「そんなことできないよ」
だが、体格を理由に仕事を減らしてもらうつもりはなかった。
「なんでだ?」
「だって・・・仕事減ったら給料減るし・・・あまり君に不自由な思いさせたくないし・・・」
オーガは性質上よく食べる。そのため、仕事を減らせば食費をまかないきれなくなるかもしれないのだ。
「へ・・・お前はやさしいなあ・・・!」
オーガは、一瞬虚を突かれたかのような表情を浮かべると、直後満面の笑みを浮かべながら僕の頭をくしゃくしゃと撫で回した。
髪が乱れ、頭がぐらぐらと揺れる。
「や、やめ・・・目が回る・・・!」
「あ、ごめんごめん」
彼女はぱっと手を離した。
「大丈夫か?首とか痛くないか?」
「うん、何ともないよ・・・」
一転心配そうに尋ねる彼女に、僕はそう答える。
「よかった・・・ごめんなー、アタシのこと考えてくれてたのが、嬉しくってなー」
そう言う内、また嬉しさがこみ上げてきたのか、再び彼女は大きな手のひらで僕の頭に触れる。
今度は荒々しく髪の毛をかき回すのではなく、そっと撫でる程度だった。
「ん・・・ああ、そのまま・・・」
頭髪越しに伝わる、彼女の手の温もりを感じながら、僕は目を閉じた。
「気持ちいいのか?」
「うん・・・落ち着くよ・・・」
目蓋の裏の闇に響いたオーガの声に、僕は静かに答えた。
実際、彼女に優しく撫でられるのは、とても心地よかった。
「・・・ナデナデだけでいいのか?」
しばし撫でられていると、不意にオーガが尋ねた。
「だけ、って?」
「その・・・もっとほかのご褒美とか、欲しくないのか・・・?」
少しだけ言葉に恥じらいを混ぜながら、オーガはそう問いかけた。
「ん・・・じゃあ、添い寝して」
「! 分かった・・・」
オーガは一瞬間をおくと、微妙に震えた声でそう応じた。
彼女の言葉には、微妙な喜びが宿っていた。
彼女の手のひらが頭を離れ、僕は薄く目を開いた。
すると、彼女がシャツを脱ぎ、下着を下ろしているのが目に入った。
一挙動ごとに、彼女の胸の砲弾のようにツンと張った胸が揺れ、両足の間で頭髪と同じ淡い青色の茂みが見え隠れした。
「んーふふー」
オーガは、無意識のうちなのか鼻歌のようなものを歌いながら、僕の隣に横になった。
「ほら、枕だ」
彼女の言葉に頭を持ち上げると、後頭部の下に何かが差し入れられるのを感じる。
僕はそのまま、彼女の二の腕に頭を預けた。
そこそこ太いのに、しなやかで柔らかな腕が、僕の頭を受け止めた。
「よしよし、ヘヘ・・・」
腕枕に頭を預ける僕にそう微笑むと、オーガが姿勢を変える。
単に僕の隣に寝転がっていた姿勢から、添い寝する姿勢にだ。
肩のあたりに胸が当たり、腕と彼女の腹が触れ、足と足が接する。
身長差のため、僕の足は彼女のスネに触れ、頭は丸ごと一つ分位置がずれており、まるで片側を彼女に包まれているようだった。
だが、僕の背の低さを強調するような体勢にも関わらず、僕の胸の内に生じたのは安堵感だった。
「へへへ・・・えへへ・・・」
腕枕した方の手を僕の肩に回し、もう片方の手で頬を撫でながら、彼女が微笑む。
犬や猫が、自分の側で寝ているのが嬉しいといった様子だった。
実際、僕と彼女が出会ったときも、彼女はそういう理由で僕をねぐらまで連れ帰ったらしい。
食事をもらい、なでられ、抱きしめられて寝るだけの、オーガの生態からはずれた日々をしばし過ごした。
愛玩動物から、夫となるまでの間にもいろいろあったが、こういう接し方を見ると僕に対する彼女の深い気持ちはあまり変わってないらしい。
「へへ・・・おっぱいちゅっちゅするか・・・?」
そういいながら、オーガはツンと張った乳房を僕の肩から、頬のあたりに押しつけた。
するか?という問いかけは、実質してほしい、という求めだ。
僕は顔を彼女の方に向けると、乳房の先端、膨れた乳首を口に含んだ。
「ん・・・」
軽く唇で挟み、吸うと、彼女は小さく声を漏らした。
唇の間で
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