朝、男が目を覚ますと若干甘く生臭いような匂いが鼻をくすぐった。同時に、男の耳にくちゅくちゅと届いた音が届いた。
男は胸中に芽生えたいやな予感に、首をそらして枕元に目を向けた。
するとそこには、大きく足を広げる二つの股間が上下に並んでいた。
一つは、見覚えのある白い下着に覆われた股間。もう一つは、やや小振りな小さい尻と細い太腿の中央に刻まれた女陰をさらす、むき出しの股間だった。
男が顔を二つの股間から上に向けると、その持ち主が見えた。薄い胸の先端で桃色の乳首を痛そうなほど腫らしたラージマウスと、ラージマウスを抱え込むようにしながら、肩越しに彼女の顔をのぞき込むわーきゃっとだった。
ちょうど、ワーキャットが自身の腿の上に、小柄なラージマウスを座らせているのだ。だが、ラージマウスは一糸まとわぬ姿で、ワーキャットの爪で肌を撫でられながら、断続的に体を震わせていた。
「あ・・・あぁ・・・」
「ふふふ、もっとヤらしい声を出すんよ・・・」
爪の先端で、傷つけぬ程度にわき腹の肌をひっかきながら、ワーキャットがラージマウスにささやく。するとラージマウスは、かすかな痛みにびくびくと体を震わせながらも、口から声にならぬ吐息を漏らした。
「ほら、どこを触ってほしいか、言うんよ・・・」
「あ、おっぱいの先・・・さわ・・・って・・・!」
「こう?」
ラージマウスの求めに、ワーキャットは爪の先で乳首をちくりとつついた。すると、ラージマウスが体をびくんと反らせ、股間の亀裂から飛沫を迸らせた。
「ふふふ、これで八度目よ・・・」
「おいなにしている」
枕元での情事に、ついに男が口を開いた。
「おう、ご主人。おはようよ」
「おはようはいい。おまえ、また連れてきたのか」
ラージマウスをいたぶる手を止め、ぐったりとする彼女を抱えたままのワーキャットの挨拶に、男はそう返した。
「ふふふ、一丁前にがーるはんともできないご主人のため、手頃な獲物をはんとしてきたんよ・・・」
ワーキャットはそう言うと、腿の上のラージマウスの首筋に舌を当て、舐め上げた。すると、ざらざらした舌の感触に、ラージマウスは体を震わせた。
「さあご主人、完全にコイツの調理はすんでるんよ・・・あとはご主人の極太をつっこんでやれば・・・」
「逃がしてやりなさい」
「なんと」
男の言葉に、ワーキャットが目を見開く。
「ただ捕まえてきただけじゃなく、一晩かけて痛いのが気持ちよくなるよう調理してやったんよ・・・ナントカをナントカしないのはナントカなんよ・・・」
「ぜんぜん覚えてないじゃないか」
おそらく『据え膳食わぬは男の恥』と言いたかったのであろうワーキャットにため息を付くと、男は布団から起きあがった。そして、ワーキャットからラージマウスを、ひょいと取り上げた。
「あ!返すんよー!」
「いたところに返してやるんだ」
連続した絶頂と、情事の疲労感にぼんやりしているラージマウスの頬を軽くたたいて正気に返すと、男は窓を開いて庭に彼女をおろしてやった。
「ほら、逃げろ」
「・・・でも・・・」
「いいから帰れ」
男の言葉に、ラージマウスは駆けだしていった。全裸で。
「ぬあーーー!!」
ラージマウスの逃走に、ワーキャットは窓縁にしがみつきながら声を上げる。
「ああ、行ってしまったんよ・・・せっかく捕まえた獲物が・・・」
ワーキャットはそう言いながらよろよろと窓を離れ、布団まで移動するとその上に寝転がった。
「なにしている」
「ウチはがーるはんとと調理で疲れたんよ。だから今から寝るんよ・・・」
「そんなに疲れるのなら、やらなきゃいいのに」
布団が片づかないなあ、などと考えながらワーキャットに向けたわけではないつぶやきに、彼女の耳がぴくんとはねた。
「なに恩知らずなことを言うんよ・・・今のは聞き逃せないんよ」
どことなく恨みがましい目で、彼女は男を振り返った。
「そもそもは、ご主人に女っ気がないのが悪いんよ」
「え?何で?」
いきなり訳の分からない方向に怒りの矛先を向けられ、男は戸惑った。
「だってご主人、いい歳して恋人一人いないのはおかしいんよ。ウチがいるから恋人はいらないかと思ったら、ウチのないすぼでーに手を出す気配もないんよ。それでチンチン立たずの役立たずかと思ったら、いっちょまえにトイレでおなにーしてるんよ」
「え?何で知ってるの?」
「丸聞こえなんよ」
「ぐああああ」
男は顔を覆うと、声を上げながらその場にかがみ込んだ。
「つまり、ご主人は性欲はあるけど、きっとウチみたいなないすぼでーじゃなくて、小さい子に興奮するんだって結論に至ったんよ。だから、一人じゃがーるはんとする度胸もないご主人に代わって、ウチがはんてぃんぐしてきたんよ」
ワーキャットはそう解説するが、男は聞いていなかった。ぐあああ、と声を上げながら屈み込んで
[3]
次へ
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想[#]
メール登録