少女の両手は私の後頭部を包み、自らの顔へと引き寄せる。
私がその流れに従って体を屈めると、小さく形のよい唇がやんわり触れ合った。
強く抱きしめると、それに応じて少女も花弁のようなそれを押しつける。
少し顔を傾けるよう動かすと、ゆるく閉じられていた少女の唇は割れ、小さな歯に当たる。
その乳白色で綺麗な実にも似た少女の歯を、私はすっと唇で吸う。
こそばゆく、歯痒かったのかは定かでないが、少女は口を少し開いてそれから逃れる。
「…ふぁ」
ほんの少しの声が、糸引くように細くか弱く少女から漏れた。
少女の若干の吐息が私の口腔に入り込み、それを自分の息と混ぜて返す。
すると少女は顔をゆっくりと震わせて、幼く小さな舌を伸ばしてきた。
基本的に緩慢とした動きでありながら、それは私を圧倒する舌使いである。
同じ所を這わせずに、しかし全体に満遍なく唾液を塗りつけていく様な動きだ。
ゆっくりとした動作で口を蹂躙しきった後に休む間は、吸引が行われた。
決して外に溢させないようにと、ふたりの間に生じた全てを飲み込んでいく。
陰鬱な見た目とはあまりにも相反的な行為だった。
それらを1セットとして、何度繰り返したのか判らない。
気付けば、どうだろう。
少女は私の、私は少女の局部に手を添え合って、指先で円を描くように撫でていた。
互いの敏感を探りあい、舌先で反応を確かめあい、更に探り当てていく。
見つかった最高のポイントは覚えておき、そこの周辺を指の腹でなぞる。
口の中を蹂躙した後に、すかさずその急所を狙って、打つ。
意識が発射する。
その直前。
私も少女も、未だそこで立ち止まる。
どちらからでもなく、自然を装って口から糸を紡ぎつつ、離れる。
息は絶え絶えにして、体は盛り萎えに打ちひしがれ、汗は湧いて乾いてを繰り返す。
気分は極楽の虚脱感と最高潮を同時に味わう時間であった。
少女は食卓に腰を下ろし、足を開く。
黒いドレスはよくよく見ると、所々が傷んでいる。
私はそれを見て、一瞬だけ締め付けられる様な錯覚を起こした。
でもそれはやはりたった一時の感情で。
その真黒の垂れ幕から伸びる白い足を見るだけで、吹き飛んでしまう様なものであった。
一般の人間ならば、ここまで細いと骨ばって見えるところだ。
しかし相手は都市伝説ドッペルゲンガーの少女である。
そのおかげなのか、魔物という存在はえてして皆そういうものなのか。
筋骨は目立たず、健康的な肉付きの良さまで何の気なしに強調し感じさせてくる足だ。
違和感の皆無具合と、黄金の比率を秘めているかの様な美しさである。
私は膝上から足の付け根まで、少女の左内股を舌で這う。
少女が閉じた口から可愛らしく短い拗音を漏らす。
塩気のある、甘みのある味だった。
舌先の動きは上へと移行する。
敏感に触れる。
「…ん」
少女の僅かな叫びが耳に届くと同時に、私の全身に熱が塗りつけられた。
すると味蕾が溶けたのか、突然として味覚が消え失せる。
そこに味は無く、ただ超然とした興奮の最中に陥る。
両手で私の頭を抱えて腰を曲げ込み、小さい体で私の上から覆い被さった。
敏感を堪能していると、透明な汁が垂れる。
「…くゅう」
溢れ出るその汁を啜ると、少女が声を漏らす。
如何にも苦しんでる様な声をあげていたが、それに構う余裕もない。
私はただ少し差し込んだり、表面をなぞるようにして舐める。
甘くもなく、塩辛くもなく、しかし感情と本能に訴えかけてくる気がした。
それが魔法のせいなのかどうかは判る訳も無いが、兎にも角にも本能の箍が外れている。
私には体の動くままの流れに、ただ乗らざるを得なかった。
快悦苦悶に上ずった声が耳に訴えかけてくるものの、それに心動かす事も無い。
少女の腰が浮き、その手が私の頭から離れて食卓に置かれ、少女自身の支えとなった。
続いて小刻みな痙攣が起こり、3度大きく震えた。
私はその3度目の時に少女の中に舌を入れていたので、深く差し込む形となった。
そのまま少女の小さな尻を抱き上げ、鼻を湿った肉壁にくっつけて掻き回す。
「…ぅわ、ぁゎゎわ!」
熱い体内に冷えた空気を入れようと顔を離すと、少女が4度目の大きな痙攣を起こした。
今までで最も大きい痙攣で、がくがくと体が跳ね、白い肌の全てがピンク色になった。
少女の声も徐々に大きくなっていき、肘が折れて食卓上に仰ぐ状態になる。
私の息が吹き掛けられた事で、どうやら達してしまったらしい。
今までとは違う白濁したものが少女から流れてきた。
止め処無く溢れ出てくるそれを掬い取り、舐める。
脳幹が肥大化したところに、大男が丸太で殴りつけてくる感覚を覚える。
私はやはり味を感じる事は出来なかったが、完備で最高級な蜜であるように感じた。
少女の首裏を回してその左肩に私の左手を置いた。
右手
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