「紅茶が入ったよ」
「あぁ……ありがとう」
あの日から、俺の日常は変わってしまった。
……いや、劇的に変わったわけではない。
こうして会社勤めをしているのは以前と変わらない。薫との関係は大きく変わったが、だからといって、普段の態度からまるっきり変わったわけではない、が……
とぽぽぽ……
カップに紅茶が注がれていく。
ポットの注ぎ口に空気が入り込む音が心を落ち着かせ、深紅の雫が音を立てて流れ落ちる度に弾ける香りは、鼻腔から胸へとスっと入り込んで、心が深く沈んでいく。
以前であれば、それらは穏やかな時間を告げる合図だった。
「それで、今日もミルクは入れる?」
ドキリと心が跳ねる。
傍から聞くと何の変哲もない言葉だ。
だが、この誘いは……
「あれ、先輩さん、どうしたのかな?」
「ボクはてっきり、いつものようにあまーい時間を過ごしたいのかと思ってたけど、思い違いだったかな……?くすくす……
#9825;」
そんな言葉と共に、彼女は自らの腕を組んで、ワイシャツの膨らみをぎゅむりと持ち上げる。押し上げられた豊満な果実は、微かに震えながら形を変え、淫靡な感触を想起させてくる。
あの果実の柔らかさと、ドロリとへばりつく甘さが、脳裏にこびりついてしまっていて……
「い、や、ミルクも頼む……」
お願いしてしまう。
何度も何度も乳白色に染め上げられた脳では、もう、それ以外の答えを出すことが出来なくて
「ふふっ……分かったよ、いつものように、ミルクをたっぷり入れてあげるね
#9825;」
そう言うと彼女は、背中に手を回してプチリと何かを外し、だぽんっ
#9825;とその膨らみを更に大きく膨張させる。何度見ても慣れない光景に、身体が跳ねそうになる。
そうしてパツパツに張り詰めたワイシャツのボタンを、一つ一つ丁寧に解いていく。ぷちんと外されるたびに、隙間から溢れ出す乳肉。
そして、ある程度開いたところで、肌色溢れるスリットに手をかけ、中身を押し出すようにして……
ぶるんっ
#9825;
艶のある大きな果実が溢れ落ちた。
その光景が視界に入った瞬間、くらり、と頭が傾く。
パンパンに張った白い乳房は重力に軽く逆らうように丸く膨らみ、その先端ではピンク色の乳首がツンと前を向いていて、溢れ落ちたのと同時に舞った乳白色のフェロモンが鼻腔に入り込む。
甘い、甘ったるい薫り。股間が反射的に膨れ上がって、欲望が
#25620;き立てられる。黒いスーツ姿なのも相まって、顔よりも大きな乳房が異常に映えて、フラフラと吸い寄せられそうになる。
あぁ、ダメだ、ダメだ、狂う。
そうは思い顔を逸らすも、当然のように行われる淫靡な光景に視線は離せない。
はみ出た乳房を両手で掴み、体を少し屈めて、机に置いてあるティーカップに向けて照準を丁寧に合わせて……
ぴゅっ
#9825;ぴゅるっ
#9825;
とぷっ……
#9825;とぷとぷっ……
#9825;
乳白色の液体が注ぎ込まれていく。見るからに粘度が高そうな、濃厚なミルクがとぷとぷと。パックの牛乳を注ぐように平然とした様子で。
零れ落ちる雫は深紅で透き通った紅茶を徐々に濁らせ
むわぁ……
#9825;
芳醇で爽やかな香りを一変させる。
奥深くて甘ったるい匂い。確実に脳が蕩けてしまう、あの匂い。
「はい、どうぞ」
「ボクの特製ミルクティー……じっくり味わってほしいな
#9825;」
差し出されたカップを覗き込むと、既に底は見えなくなってしまっていて、乳濁した褐色の液体がなみなみに注がれていた。
好みな香りが漂う。
とても落ち着くのに、異常な昂りを覚える。ドロリと溶けた脳が、異常を平静と誤解してしまう、あの感覚。
ぐつぐつと煮え滾る性欲と背徳的な感情が渦巻いているのに、頭は寝起きの良かった休日の朝のように冴えていて……その魅力を五感で味わいながら、カップに口をつける。
甘い
濃厚で甘いミルクの味が広がる。
その奥には香り高い紅茶の味が秘められていて、上の方へと昇っていき、クラリと世界が回る心地がする。
まるで高級なブランデーを嗜んでいるかのような感覚……もう一口、もう一口と身体が欲して、官能的な甘味を堪能してしまう。
「ふふふっ……ボクのミルクで味わう紅茶はそんなに美味しいのかな?」
いつの間にかワイシャツの中にしまわれていた胸を、ぐにゅんと持ち上げ、見せつけるようにたぷたぷと揺らされる。
何故かボタン二つ分だけ肌蹴たままで、今にもスリットから飛び出さんとしている乳肌に目を奪われ、とぷん……とぷん……
#9825;と濃厚なミルクが揺れる幻聴が聞こえてしまう。
「だとしたら、先輩さんはとんだ変態だなぁ……
#9825;
#9825;」
あぁ困ってしまうなぁ、なんて演技臭くて甘っ
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