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思考がまどろんで、彼女の胸に全てを溶かしそうになったところで、鳴り響く無機質な音。

「おっと、着いてしまったようだね」

着く……?どこに……
い、や、そうだ……そうだった。
エレベーターに引き込まれて、そのままこの熱い熱い、熱烈な時間を過ごしていたのだった。どんなラブロマンスよりも濃厚で、甘すぎて、悍ましい、そんなひと時を。
その間、ずぅっと目的地に向かって止まらずにいた、このエレベーターは……一体、どこに着いたのだろうか?

「ふふっ
#9825;この狭い箱の中で一緒に閉じこもってしまう……なんて結末も悪くないけど、ここらで舞台を変えようか」

そんな声と共に、背中を抱き留める腕の力が弱まり、拘束が緩まる。心をも熔かすような熱い拘束が、ふわりと遠のいて、少しだけ寂しさを感じてしまう。

「さぁて、ボクのおっぱいに漬けられた君の顔はどんな風になっているのかなぁ?ほら、ボクに見せてくれよ……
#9825;」

背中を軽くぽん、ぽん、と叩かれ『早く顔を上げてみな』と暗に言われてしまうが

「んっ……」

ぎちぎちに詰まった胸に耳まで挟み込まれ、頑張って引き抜こうとしても、乳肉が逃がすものかとネチネチと吸いついて、引っ張り込んできて……抜け出せない。
頑張って少しずつ頭を引き抜こうとしても、もち、もち、ねち、ねち……と頬と乳が擦り合って、勝手に睦み合って、甘い感触が脳を支配してきてっ……
#9825;

「んんっっ
#9825;」

ただ頭を後ろに引くだけでは抜けない、抜ける前に脳が蕩けてしまう。そう感じた本能が、咄嗟に、頭を挟み込むモノをこじ開けようと手で掴んでしまうが……その『モノ』は蠱惑のおっぱい。
一掴みで心を奪って、脱力させて、みっともなく腰を震わせる存在に堕とされる、そんなモノを手のひらいっぱいに掴んでしまったら

「んぅぅ〜〜っ
#9825;
#9825;」

口に入れた絶品のお菓子を吐き出す人がいないように、その感触を手放したくないと思って、ぎゅぅぅと揉むことしか出来なくなる。
極上の柔らかさと弾力、吸いついてネチネチと引き込もうとする質感。全てがたまらなくて……
#9825;

「あははっ
#9825;
#9825;もしかして、自力じゃ抜け出せないのかな?ボクのおっぱいの圧が強すぎて、みっちり挟み潰されているから、簡単には引き込くことが出来ない……
#9825;それで、何とかこじ開けて無理やり引き抜こうとしたら、おっぱいに手が沈んでしまって、力が入らなくてなってしまう……
#9825;」

「おっぱい奴隷として漬け込まれすぎたから、極上の感触に脳が支配されて、甘えることしか考えられなくなる……
#9825;
#9825;くくくっ
#9825;
#9825;そうか、君はもう、こんな状態にされるだけで詰んでしまうんだね、かわいそうだなぁ……
#9825;
#9825;
#9825;」

じゅわぁと音を立てて溶けそうなほど、ねっとりと湿度の籠った嘲笑を囁かれ、もう、身体を震わして媚びることしか出来ない。
助けて貰わないと、何も出来ないのだから。この乳肉の檻から絶対に抜け出せないのだから。だから、みっともない呻き声を上げて、媚びることしか……
#9825;

「はぁ〜……
#9825;
#9825;
#9825;まったく、仕方ない先輩さんだなぁ……
#9825;ほら、ボクが助けてあげるよ、これは貸しだからね
#9825;」

そんな声が聞こえたかと思うと、背中を抱き留める腕がすぅっと立ち消えてしまう。そして、極上の感触に囚われている両手の甲に温かい手のひらが添えられ、指の間からぎゅぅと握りこまれ、ぐぐぐ……とこじ開けるように引っ張られる。
両頬を圧し潰すモチモチ感触が、ねちねちと名残惜しそうにしつつも、弱まっていって、離れて……解放されて……

「……ぷはぁっ、はぁっ……
#9825;はぁっ……
#9825;
#9825;」

ようやく顔が引き抜ける。
肌に当たる久々の空気がすぅっと熱を奪おうとするものの、熱い熱いフェロモンに長く漬け込まれた顔の熱が練乳のように纏わりついて、離れない。
肺に入るのは新鮮な空気なはずなのに、喉も、肺も、鼻も、おっぱいフェロモンに犯されすぎたせいか、あまーい芳香が離れなくて、解放されたはずなのに、囚われたまま。

「ふふふっ……
#9825;そんなに顔を赤くして、目をとろんと蕩かしてたら、もう頭の中がじくじくと腐りかけてるのがモロ分かりだよ……
#9825;
#9825;熟れすぎた果実のように、甘い蜜でじくじくと……
#9825;
#9825;」

久々に捉えた彼女の顔は、満足そうにやや紅潮していて、嗜虐と愉悦と慈愛が混じった瞳をしていた。

「……さて、そんな状態じゃ、歩くこともままなら
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