好感度→→→→┃→→→→→

最近気づいた事がある。

『子育てお父さん、通称イクメン特集のお時間です』
「(い、イク、メン……!? 子供を育てる為に、人間の方も子供に対して『イク』必要が……)」
『ーーこのご家庭では、おとうさん馬に並々と子供が乗ってきて』
「(お、お父さん、馬並み……!? 凄いものをお持ちなんですね……。で、でも大きければいいというものではないです。ええ。重要なのは相性! 相性です!)」
『3人のお子さんに乗られて、大変そうですが楽しそうですね』
「(さ、3人のお子さんに乗られる……!? 一度に3人も相手するんですか……)」
『ですが、テニスで鍛えた自慢の身体で悠々とーー』
「(ぺ、ペニスで鍛え!? もう慣れたものと……!?)」

あのー、フィネアさん? 思考ダダ漏れですよ?

「へっ!? ああっ! ちちち違うんですご主人様! こ、これはですね!?」

テレビを見ながら顔を真っ赤に慌てるフィネア。
ぶんぶんと手を振って否定しようとするその動作は非常に可愛らしいのだが、なんというか、その。

『ーー次はスポーツニュースです。昨日行われたガッツィーギャラクシーガーズとゲッターチームスの試合について報道します。強化ガラスを破壊する事で鍛えたスイングを見せるウツギ選手によって同点にされてしまったゲッターチームス。追加点を取られる直前、シシオウ選手の強烈な盗塁をトモエ選手が身体を張ってブロック! これによりトモエ選手は担架で運ばれ今期の活躍を期待出来なくなってしまいましたが、無事次に繋げる事が出来ーー』
「(ど、童貞にされた……!?)」

……。
お互いの思考が読めるようになって、フィネアが一体どれだけ淫魔なのかが分かってきた。さすがは魔物。つーか、オヤジ脳、って言った方がいいかもしれない。中学生でもここまで過剰反応しないだろうし。
君、普段は平然としてるけど、その裏でこんな事考えてるのか……。

「……うぅ」

彼女の生まれもあるから仕方ないんだろうけど、その圧倒的エロパワーを見せ付けられると驚かざるを得ない。驚いてるだけで引いてる訳じゃない。決して引いてないぞ? むしろこっちだって 負けないくらいオヤジ脳なんだぜ!?

「あの……、ご主人様?」

ん?

「ご主人様は、本当にこんな私で、よろしいのでしょうか?」

え。 何を今更。

「……顔を合わせれば淫らな事しか頭に浮かばず、解消されても無尽蔵に性欲が溢れ出る、持ちネタがえっちな事しかないような、芸のない私なんかでーー」

うぇい。

「あひゃっ!?」

耳と頬の隙間に下から手刀を差し込む。身悶えする姿が実にいい。
あのさー、フィネア?
俺はフィネアとえろえろしい事するの大好きだよ?

「……そ、そう言っていただけるのは嬉しいのですが」

で、フィネアが万年発情キキーモラだってのも分かってるって。

「ま、万年じゃないです! 私にだって、収まっている時くらい……、あ、あれ?」

何でそこで首を傾げるのかね君は。
ともかく、全部分かった上で君と一緒に居るんだから心配しないしない。
つーかそんな事言ったら俺だって無芸だよ。自虐ネタあんまりやらなくなった所為で最近キャラ薄くなったような気がしてならないし。変態行動取るだけで大して活躍してない気がするし。てか未だに名前出せてないし。

「そんな事はありません。ご主人様は非常にアクティブになられました!」

突発的な言動とか行動が増えた、って事だよねそれ。頭おかしくなったとも言えるし。
まあ、俺は俺で別にいいとしてさ。フィネアはエロいだけの子じゃないと思うよ?

「ーー例えば、どのような所がですか?」

えっ。

「えっ」

そう返されると、弱い。 何故かって? そりゃあお前よぅ。

『全部』って素で思ってる以上、そんな大雑把な表現から抽出し切れないだろう……!

だがそれは回答ではない! どう答えるべきか……!?

「……やはり、ご主人様も」

あいや、ちょっと待った! ある! 絶対にエロネタ以外にある! 一発芸しかないピン芸人とは違うって!

「でしたら、何故答えて頂けないのですか?」

そりゃあもう、俺からすれば君の全部が魅力的だからね!

「……♪」

あ、ちょっと顔が赤くなった。 けどすぐ落ち込んだ。

「……真面目、はキキーモラとしてあって当然の性質ですし、他には……」

いやいや、他にも怒ると怖い、とか結構泣き虫とか、実は純情ってのがあるじゃない。
やっぱり自分のいい所って自分で分かんないものか。俺もそうだし。うーむ、どうしたも
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