「とりえあずどうして急に賢者モードになったか聞かせて」
『賢者? わたし今日は一度もイってないよ?』
「思考は正常なようでなにより」
『──はっ! 謀ったな! 人が頑張って決意したことなのに!』
「決意も何も存在意義が疑われるレベルなんですが。マーチヘアちゃんからえっち成分抜いたら何が残るっていうの」
『えっち成分はわたしからあふれて留まることを知りません! すごいでしょ!』
「そこまで自覚していながら何故えっちなこと考えたりしないなんて無茶ぶりを言い出したのやら」
『んっとね、チェシャちゃんがね、外の世界で出回ってるえっちな本を見せてくれたの』
「スタート地点から煩悩の香りしかしない、どこで思考がろ過された」
『男の人のおちんちんをぎゅーって紐で縛って我慢させてたの』
「濃縮させるつもりだぁこの娘」
『たくさんたぁっくさん我慢させてからいっぱいいーっぱい射精させてあげてたの、とっても気持ちよさそうだった』
「早い話そういうプレイをしてみたいけど我慢できないと」
『おちんちん紐で縛ったらかわいそうだなって』
「…………たまにそうやって純真になるのズルいと思う」
『お互い何されてもイっちゃいそうだし』
「純真の後ろに無垢ってつかないのはそういうとこだぞ」
『何度も真っ白に汚されてるもんね
#9825; 結婚した証
#9825;』
「白無垢ってのはそういう意味じゃない」
『とにかく! 今日一日……ううん、一時間だけでもえっちな考えを我慢するの! そしたらその分えっちパワーがたまって、もっともーっとえっちなことができるはずだよ!』
「なるほど完璧な作戦だな、達成できるかってトコに目をつぶればだが」
『目隠しプレイ!?』キュン
「あふれてるぞえっちパワー」
『ゆ、誘導尋問はズルいぞぉ!?』
「話しかけるなと?」
『放置プレイ!?』ジワァ
「そんな子に育てた覚えはありません」
『あ、赤ちゃん──』
「プレイとか言ったらこの作戦中止するからね」
『──はいい子にしてたらジャブジャブちゃんが運んできてくれるって』
「そんな汁滴ってそうなコウノトリ嫌だよ」
『まといの野菜の畑からも採れるって──はっ! 脱衣プレイ!?』ヌギィ
「嫌いじゃないけど衣装着てた方がエロいなって」
『えへへ、そう言われると照れちゃうな〜♪ ──じゃなくて! だったら子供はどこからやってくるのさぁ!?』
「ほんとそういうとこだぞ、普段俺たちがヤってるのはどういう行為だと思ってんだ」
『えっち! せっくす! きもちいい!』
「そうだな」
『……突っ込まないの?』
「……どこからツッコめばいい?」
『口もいいけどおっぱいも捨てがたいね、おまんこは最後にたくさんしてもらいたいから……あっ!? お尻も使えるしどうしよう!?』
「自然な流れでその言葉が出てくるなら禁欲は無理だと思うぞ」
『できるもん! ヤってみせるもん!』
【なんとでもなるはずニャ!】
『チェシャちゃんだと!?』
「どっから湧いたお前」
【心配だったからこっそり見てたニャ】
「心配?」
【そうニャ。これを見てほしいニャ】
「これは?」
『さっきのえっちな本?』
【のエピローグのとこニャ】
『そう! これ! お嫁さんが子供抱っこしてて、お婿さんも優しそうな顔で頭なでなでしてるところ!』
(寸止めプレイからハッピーエンドはどうやったんだ……?)
『わたしもね、お母さんになったらこういうことしてあげたいの! でも、いくらがんばっても赤ちゃんできなくて……』
「そういうとこだぞ」テノヒラデカオオオイー
『赤ちゃんなでなでしてえっちなこと教えてあげたいの!』
「もうツッコまないぞ」マガオ
【ニャるほど、それじゃあ突っ込まれるのがお好きかニャ?】
「イントネーションが不穏だから肯定しかねる」
【まあまあ、とりあえずこっちも見てほしいニャ】
『? ──!!? チェシャちゃん! これって!?』
【外の世界から取り寄せた別のえっちぃ本ニャ】
「四つん這いになった男が女から腰打ち付けられてるな──ってこれ逆ア○ルものじゃねぇか!?」
【そしてエピローグが……コレニャ!】
『これもおんなじ……! お婿さんが子供抱っこしてて、お嫁さんも優しそうな顔で頭なでなでしてる!』
「いや待て待て!? これ悪質なコラじゃねえか!? 顔だけ挿げ替えて誤魔化せるとでも思ってんのか!?」
『チェシャちゃん! まさか!?』
【そうにゃ……愛し合っていれば子供はいつかきっとできるニャ……例えそれが男相手だったとしてもニャ……】
「誤魔化されてるんじゃないよ! チョロすぎだろ!」
【えっちパワーを内に溜め込ませたから
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