ふるん。ふるん。
「これはやっぱり……うん、さらに大きくなってるね」
ジャケットをはだけ、ブラウスに包まれた胸を揺する。ブラはつけていない。
え? 常識はどこ行った? おかしくないかって? 不思議な国で暮らす、淫らな茸のマッドハッターにはそんなもの必要ないのさ。
「どうだい? 前より大きくなってる気がするんだけど」
ボクの愛しい伴侶に問いかける。返事はない。彼はテーブルに座り、黙々とボク特製の食事をとっていた。クロワッサンにハムエッグ、茸のソテーに茸スープ。茸多めなのはボクの趣味だ。
全部平らげごちそうさまして、それでもキミは黙ったまま。ちょっと残念、キミが喜ぶ顔が見たかったんだけどなあ。
いいさ。まだ、オードブルだからね。
「ごちそうさまかい? それじゃあ次の料理だよ」
彼の手を引き寄せ、ボクの胸の下に押し当てる。手のひらが、ブラウスごしにボクの両胸を捉えた。それでも掌中に収まらず、あふれた肉がブラウスを擦る。肌がざわつき、微かに全身が弛緩した。ごつごつと角ばった男らしい手とは裏腹に、肌に触れる指の動きは繊細だ。薄い陶器に触れるように、服の上から肌の感触を確かめられる。
「ちゃんとつけてないよ……キミに外されるのは、なんだかこそばゆいからね」
彼もここの流儀に随分染まってくれた。いつでもどこでも伴侶の体を貪れるのなら、必要のない下着をつける意味などないと、そう理解してくれた。
その結果がこのたゆんたゆんのおっぱいなんだけれどね。ああいや、ボクは構わないよ? 乳首が擦れて気持ちよくなっちゃうのはちょっと困るけれど。
それにね。
「そろそろ前を開けてくれるかな? ──まだ、服を汚すには早いだろう?」
ぶるんっ。
彼が三つ目のブラウスのボタンを外したところで、そんな音がした。まろび出たるは立派な双丘。表面をほんのり伝う甘い汗の雫。頂上には薄い桜色の突起。隆起したそれは外気に当たり、湧き上がる衝動に身をひくひくと震わせている。
「さ、メインディッシュだよ」
かぷ、つぷ、と突起を──ボクの乳房の先端を唇で甘噛みされる。微かな甘い痛みと、ふつりと何かが切れる音。ボクの心臓の脈動に合わせ、白濁が彼の口内へとくん、とくんと流れ込む。
彼が大好きな──ボクの母乳だ。
「う、ぁ……ぁ
#9825; ちゃん、とっ、こぼさ、ないで、味わってほしいな……
#9825;」
ゆっくりと、彼の吸引に合わせて母乳を流し出す。揉んだり、摘ままれたり、あまつさえ鷲掴みにされたりしなければ、勢いよくあふれ出すことはない。もう慣れたもので、彼の頭を撫でてあげるだけの余裕すらある。
「──はぁ、ぁ、……くく、まるで赤ちゃんみたいに……仕方ないなぁ
#9825; ちゃんとボクの分も残しておいてくれよ?」
何せ、『食事』はまだまだこれからなんだから……
#9825;
§
「さ。改めまして、いただきます」
お色直しのティータイム。一仕事終えた後の紅茶は美味しい。味を確かめるために一口、唇を湿らせる程度に含む。舌を軽く左右に振ると、粘ついた糸が分かれて消えた。
「ん、紅茶の風味が台無しだって?」
苦言に対するボクの反論に耳を貸さず、彼は二杯目の紅茶を注いでいた。湯気の立つ琥珀色の液体が注がれた後、ミルクを小さじに一杯だけ入れる。
「それだけで足りるのかい?」
足りるそうだ。
「ふぅん……けど、せっかくボクが出したミルクなんだ、もっとたくさん味わってほしいんだけどな」
ボクのみたいにね。そう言ってカップの中身の乳白色を傾けてみせる。しかし、彼は微妙な表情で無言を貫いた。どうやらミルクティーはお気に召さないらしい。
「美味しいんだけどな……飴玉食べてるみたいで」
甘ったるいミルクの風味を口内で転がしながら考える。確かに、紅茶の味やら茶葉の香りやらがに甘ったるい乳の匂いで濁らされている。、紅茶として飲む分にはイマイチだろう。
これはこれで、ボクは好きなのだけれど。
「ま、いいさ。ミルクティーが好みじゃないなら、別のやり方があるしね」
カップを持ったまま席を立ち、彼の懐へ身を寄せる。椅子に座る彼の前に跪き、着直した衣装をさも当然のようにはだける。今度はボクだけじゃない、彼の下半身のそれも同じだ。
「わ、ぁ……
#9825;」
開いたジッパーの先、ボクの鼻先に隆々とそそり立つ陰茎。傘のように膨れた先端はてらてらとした赤黒い光沢を放っている。太い筋が入った幹は張りを保つための血を巡らせているようで、小刻みに脈動を繰り返していた。
「ふふっ……キミも待ちきれなかったんじゃないか
#9825;」
愛おしい。あぁ、何て愛おしいんだろう。こんなにも硬く、太く、張り
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