インスタントサキュバス。

魔物娘が現代社会世界中にある程度受け入られて知れ渡っているある世界の話である。
魔物娘は現代の男の恋愛とエロスを求めて異世界から現代世界へ迷い込む事は少なくなかった。

俺の名前は足関三郎。
何処にでもいる最近一人暮らしを始めた大学生だ。
しかし、大学生になってからというものの特に目的ややる事なんて見つかりはしない。
ある日暇つぶしにネット通販サイトを漁っていると少し興味がある物を見つけた。

「インスタントサキュバス?」

まるでよく見かけるカップ麺の容器に、沢山のハートマークに悪魔の尻尾の様なハートマークが描かれていた。
概要説明欄には、『お湯を入れて3分待つだけ!それだけでステキな女の子と出会いが出来るよ
#9825;
出来れば今彼女がいないフリーな男の向けの商品です
#9825;』
値段は消費税込みの1080円。
内容がないような説明文であり、意味不明な説明が綴られている。そして値段がカップ麺のような割には高かった。それだけ美味いのだろうか?それとも独特の特徴があるのだろうか?
しかし、好奇心に負け少しぐらいのお金ぐらい損してでもいいだろうと思い、すぐさまネットで購入して試してみようと思った。

そして、注文した翌日にすぐさま例のインスタントサキュバスは届いた。

「さてと、これがインスタントサキュバス。」

改めて見るとラベル以外は全てカップ麺の容器そのものだ。
ラベルの蓋の説明を見てみるとお湯を入れて3分蓋をして待つ。すると素敵な女の子との出会いできるでしょう。とだけ書いてあった。
いざ蓋を開けて中身を拝見してみる。
すると、中身はこれといってカップ麺と同じように乾燥した麺が入っていただけだった。
蓋を全部開けて中身を取り出して底を確認しても特に変わった所はまるでない。
何処をどう見てもタネも仕掛けもなく、何処にでもある普通のカップ麺だ。

「なんだよ…ただのカップ麺と変わらないじゃないか。
全く、値段を高くしただけのバッタもんか?」

ネット買ってお金を払ったのに中身がとても普通だったので正直がっかりだ。
だが、先入観に囚われてはいけない。全ては味の問題だと思い、お湯を注いで普通に食べる事にする。
タイマーを3分にセットしてお湯を注いで食べる準備を完了させた。


買ったインスタントサキュバスにお湯を注いで2分半が経過し、タイマーは残り30秒を示した。
カップの蓋は全て剥がしてしまったのでセロハンを使って止めていた。
机に腕枕をしながらカップをジーと見つづける。

「不味かったら評価1つけてやるかな。」

などと、文句を垂れながらつぶやいていると丁度3分経過した。タイマーがジリリリと音を鳴らし始め、時間が経ったことをしらせた。

「よし食べますか。」

タイマー音を止めていざ実食。と思い蓋を開けようとインスタントサキュバスに手を伸ばす。
すると、インスタントサキュバスに異変が起こった。

「なんの光!?」

突然インスタントサキュバスのカップの口からが怪しい紫色の光を放ち始めた。
光は激しく、目を思わず閉じてしまうほどだった。
すると今度は光に圧力があるかのように、勝手にカップの蓋が勝手に剥がれていく。
全て蓋が剥がれると、光を纏った「麺」が生き物の様に上に伸び始める。
異様な光景に口をパクパクさせる。

「ど、どうゆうことなの!?」

理解が追いつかずに、それしか感想が言えなかった。
カップの麺はどんどん伸び始めてやがて魔法陣を描くかの様に空中に麺が一本一本が空中で固定し始めた。
魔法陣の絵が完成すると、するとその中心から輝かしい光が解き放たれはじめた。
その光の中から、なんと長くて綺麗な紫色の髪、豊満な体をした女性が笑顔で現れた。

「インスタントサキュバスからこんにちはぁ
#9825;
あれれ?どうしたの?おどろいた顔して。」
「な、なな…!?」

ラーメン作っていたら女の子が現れるような現象が起きてたのだ、驚かない方がおかしい。
どろりとした麺の魔法陣から現れた女性は普通の女の子では無かった。
悪魔を象徴したハート型の薄紫色の尻尾と大きな蝙蝠の様な羽。長い髪からは尖った耳が突き出ていた。そして真っ黒な羊の様な角が頭から生えている。
格好も普通の女の子するものではなく、美しく、いやらしい女体を目立たせるボンテージだった。
豊満な胸と腰回りとしなやかな足以外は全て露出しており男ならガン見してしまう姿であった。
そんな際どい彼女の姿から、うぶな自分は顔を赤くして顔ごと目を逸らしてしまう。

「ねぇねぇ、ちょっとちょっと!せっかく私を呼んでくれたのに、目を逸らしちゃうなんて酷いよぉ!
ほぉら、コッチをちゃんとみて
#9825;君の名前は?」
「そ、足関 三郎です。」
「うん♪よろしくね三郎くん♪」
(い、いきなり
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