第二夜


こうしゃくさまが…
わたしに…

ぶつぶつ…


「アイリ様?いかがなさいました?」

こうしゃくさまが…
あふぅ…うへへ…
はっ! あうぅ…

「………アイリ様?勝手に百面相ですか?まぁ、可愛いですからいいですが…。(じゅる)」

どうしよどうしよ…
でも
えへへ…でも…
あふぅ…どうしよ…
でも…えへへ〜

「…んもう。可愛いですねぇ。 ちゅ〜」

んひゃぁ!?

シトリーのキスで我に帰った

「あ、おはようございます」

…あの……
私、何か言ってた?

「はい。ずっとぶつぶつと公爵様がどうのと、百面相をしておりました」

………ぼっ!

いっきに頭が熱くなった

「くすくす。とても可愛いです」

うぅ……

「すぐに湯浴みの準備をいたしますね。 …汗もかきましたし」

ハッ!

そういえば、お昼のあの後、私達はお風呂どころかシャワーも浴びていない

どうしよどうしよ!?

「ど、どうなさいました?」

私、汗臭くなかったかな?公爵様の前に…あうぅ…

「くすくす。大丈夫ですよ。ほら、こっちに来て下さい」

え?

きゅうっ

ふぇ!?

「くす。どうです?私、臭いですか?」

え?あれ?全然汗の臭いしない
それどころか なんだかいい匂いが…

「はい。湯浴みの際の香油、それからアイリ様のお食事に混ぜさせていただいた秘薬の効果で、私達の身体は汗の臭いが変わってるんです」

う…食事にも…いつの間に…

ほぅ…

シトリーの身体から香る匂い
ほんのり甘くて…やわらかい

ふぇ…あれ?

「あ、お気を付け下さいね。この香り、相手を発情させる効能がございます。自分の匂いは自分には効きませんが…」

わぁ!
さ、先に言ってよ!

「くすくす。くんくん。あ、アイリ様の匂い。甘くて…少し柑橘類の様な…。いい匂いです…」

やぁっ!
ちょ、やめてぇ!

「くすくす。良い香りですよ?恥ずかしがる事ありませんのに」

それでも体臭を人に嗅がれるのは普通は嫌なものです!
っていうか…なんか私の身体…たった1日ですごく変わってしまった気が…

「大丈夫ですよ。まだ効果が薄いですから、薬を断って1週間もすれば効果は切れてしまいます。まぁ、私のように長期にわたって使っていると、もう薬の効能が抜けるのに何年もかかってしまうでしょうが」

な、なら…

「でも安心して下さい。例えアイリ様が嫌がってもあの手この手で私がアイリ様の身体を必ず変えて差し上げます」

う…
このままだと気づいたら私、人じゃなくなっててもおかしくない気が…




かぽーん

広い浴室
ぼんやりと思いだした昨夜の痴態を思い出して身体が熱くなる
きょ、今日もあんなことされちゃうんだろうか…
でも すごく気持ちよかった…

「くすくす。どうなさいました?」

えと…
その…
また今日も昨日みたいな事を?

「はい。もちろんです。毎日続けないと意味がありませんから」

うぅ…
でも、私…

「くす。恥ずかしがる必要なんてございません。アイリ様に触れる事が出来る殿方は旦那様唯一人。それ以外の殿方が近づこうとしたら私がその場で血の海に沈めて差し上げます。ですから安心して淫…美しくおなりください」

う…

「旦那様はきっとお気に召します。私を信じて…」

そりゃ…シトリーの事は信じるけど…

「それに、その下の毛のように、取り返しのつかない様な処置はもういたしません」

え!?
じゃあこれ、やっぱりシトリーの仕業だったの!?
って言うか、取り返しがつかないって何!?どういう事!?

「そのままの意味です。もうその下の毛は今後一生生えてくる事は御座いません」

な、ななな!
なんて事してくれたのよ!!

「お嫌ですか?幼い印象のお顔に非常によく似合っていると思いますが」

だ、だって、これじゃ恥ずかしくて…こんな…

「大丈夫です。アイリ様が他人に肌をさらすのは私か旦那様の前だけですから。恥ずかしがる必要なんてどこにもありません」

そういう問題じゃ…
うぅ…

私は自らのツルリとしてしまった子供の様な其処を見て泣きそうになった

「………分かりました。では、アイリ様。私もアイリ様と同じになります。それでお許しいただけないでしょうか?」

え?

「ここに、アイリ様をその様にした軟膏がございます。これをアイリ様に塗っていただければ、私もアイリ様と同じ、一生無毛の恥丘になります」

う…
い、いいよ…

「いいえ。いけません。アイリ様にご不満が残るようならば、私が納得できません」

うぅ…
後悔しない?

「後悔などございません!アイリ様にその様にしていただけるなら、その身体を誇りこそすれ、恥ずかしがりなどしません。なんでしたら、無毛になった私に一途纏わぬまま街中を歩けとご命令して下されば
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