――ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「…雲行きが怪しいな」
――ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「残念ながら今日の外出は中止だな」
――ゴロゴロゴロごr…
「ええっ!なんでなのさ!!」
「雨の日に露店を開いたところで何も売れはしない」
「ええ〜!いいじゃんか〜(´−ω−`) 売れなくてもいいから行こうよぉ〜」
「じゃあ、湿気って駄目になった薬草や魔術書の損額分は全部お前のエサ代から引くぞ。3日間の飯抜きは覚悟するんだな」
「………鬼、悪魔」
「なんと言われようがこっちも楽な暮らしではない。勝手に上がりこんでただ飯を食っているお前が何を言ったところで俺の気持ちは変わらん」
「いいじゃんか〜!いこうよぉ〜ピクニック〜」
「…お前、いつもピクニック気分で俺について来てやがったのか…」
「あ、いや、間違えた」
「黙れ。アホ猫」
「誰がアホでのろまでぐうたらじゃ!?」
「よく分かってるじゃないか。というか、読書の邪魔だ。俺の視界に入るな」
「むぅ〜〜」
――ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「部屋中を転がりまわるな喉を鳴らすな、目ざわりだ気が散る。ついでの毛も散る。誰が掃除してると思ってるんだ」
「ご主人さま(ぽ)」
「黙れ、しゃべるな、視界に入るな。毛皮にして売り飛ばすぞ。ただでさえお前が居付いていることで俺には何の利益もないのだ。毛皮にでもなって俺の懐を少しでも温めてみろ」
「…( ´・ω・`)ショボーン」
「ふん。そのまま静かにしていろ」
――もぞもぞ
「おい、シャツの中に入ってきて…うわっ!何をする!?」
「…ぷは。懐を温めてる(ぬくぬく)」
「…俺のシャツが伸びたではないか」
「でもあったかいじゃない」
「……シャツ代はお前のおやつ代から引いとくぞ」
「雨の日も悪くないねぇ〜 …すぅすぅ」
「……………はぁ。部屋着の一つでも買ってやるか。家に帰る度に裸になられては…めんどうだ」
俺は、憎らしい毛玉のようなワーキャットを抱きしめて、ロッキングチェアーにもたれかかった。
――ぐぅぐぅ
――いびきが邪魔だ、眠れん
――ご主人さまのすけべぇ〜 えへへ
――起きたらそのウザい面にデコピン100発だ
「「すぅ…すぅ…」」
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