「…めっと…バフォメット。起きて!」
「んあ?なんじゃ?今日は仕事はしたくないのじゃ…」
「もう!寝ぼけてる場合!?起きなさいよ!」
私は目の前でむにゃむにゃと目覚めるバフォメットの小さな体をゆすった
「ん?なんじゃクリステアか。どうしたのじゃ?ん?なんじゃ。ずいぶんと暗いのう」
「もう!呑気なこと言ってる場合じゃないわよ!」
やっと身体を起こすバフォメット
「んん〜?ん?ここはどこじゃ!?」
「はぁ…。呑気ねぇ…。シェルクちゃ…あの子に気絶させられて捕まえられたのよ。私たち」
「ハッ!そうじゃ!奴はどこへ!?」
「さぁ…。でも、さっきここに来た時「お二人の命と魔物たちの命は保証する」って」
「そうか…。なんということじゃ。儂がいながらこんな事態になってしまうとはのう…」
「そうね。本当にすごいわ。あの子。ふふ…」
変な気持ち
すっかり負けちゃったのに
なんだか少しうれしい
「なんじゃ?まるで嬉しいような物言いじゃのう」
「ハッ!?べ、別にそんなわけじゃないわよ!た、ただ、ほら。あの子、私が魔物にしたんだし、魔物としては、私がお母さんみたいなものでしょ?……」
私がお母さんか…
うふ
うふふふ〜
「な…。なんか顔がふやけた白玉みたいになっておるのじゃ」
「う、うるさい!いいのよ。あの子はちゃんと私たちを殺さないって言ってくれたんだし」
「しかし負けは負けじゃ。どうするのじゃ?帰ったら間違いなく怒られるのじゃ」
「う゛…」
「それにもしガラフバルを奴に占領されたとなっては、魔王軍にも大きな痛手じゃ」
「も、もう!何よ!あんただってあの子にやられたくせに、全部私が悪いみたいないい方しないでよね!」
「そうじゃのう…。まぁ、しかし、リリムがセックスで気絶させられて捕まるよりは戦って負けた方がまだ恰好はつくのじゃ」
「ぁぅ……。だ、だって…気持ち良かったし……かわいすぎて…うぅ……」
だってだって
あんなの反則じゃない!
だってあんなにかわいいのよ!?
あんなすべすべのほっぺですりすりされて
ぷにぷにの肉球とふわふわの毛皮でしっぽをこしこしされて
おまんこをかわいいあんよでもみもみされて
あの可愛いお口でしっぽの先を……
あ
だめ
思い出しただけで…
――じゅん
おへその下のところが痺れたみたいになる
「ハァハァ」
少し息が荒くなって…
「ん?どうしたのじゃ?」
バフォメットが…
あれ?バフォメット…かわいいなぁ……
「ば、バフォちゃん…ちょっとこっちこない?」
「な、なんじゃ…なんかすごく嫌な感じなのじゃが…つか、お主、涎が垂れておるのじゃ…」
「ハァハァ。じゃ、じゃあさ。お、「お姉ちゃん」って言ってみてくれない?」
「な……。なんということじゃ…完全にロリのダークサイドに堕ちておるのじゃ…」
「ふぇ?」
「正気に戻るのじゃ!!(ズビシッ!)」
――ぽかっ
「痛ぁ〜!な、何するのよ!」
「正気に戻ったか?」
「ふぇ?あれ?私なんでバフォメットなんかを…。きゃぁぁぁ!!」
私は慌ててバフォメットから体を離した
あう
でもその温かくて小さな体が少し名残惜しい…
「お主が堕とされておるではないか!完全にどこに出しても恥ずかしくない立派なロリコンになっておるのじゃ!!」
「ハッ!?な、なんてことなの…私…そんな……。で、でも可愛いんだから仕方ないじゃない!こんなスベスベでプニプニでフカフカで…ハァハァ」
「落ち着くのじゃ!」
――ぽかっ
「あうっ!あ、あぁ…私。もう戻れないかも…」
「なんという恐ろしい奴じゃ…。儂ら2人を捕えたばかりでなく、リリムのクリステアでさえその身体の虜にしてしまうとは…」
「そうね。本当にすごいわ。あの子…あれが人間の強さなのね…。母さまや姉さまたちが言ってた意味、今ならとてもよくわかるわ」
「そうじゃな。しかし、奴の“強さ”はもはや異常の域なのじゃ。あれではほぼ病気じゃ。それに…」
「うん。それに、あんな戦い方…。自分を傷つけながら戦って…。あんな痛いの、絶対に違うよ。あんなの、あんなの、絶対に間違ってる」
「そうじゃな…。うむ。そうと分かればこんな牢獄などからはさっさとおさらばするのじゃ!」
バフォメットが意気込んで立ち上がる
でも
「ん?なんじゃ?魔力が集中できんのじゃ!?」
「はぁ…。それ、私とあんたの首に括りつけられてるその紐…。それのせいよ」
そう
私も目が覚めて、あの子から聞かされた
「それ、“封魔の呪紐”って言うんだって。いわゆる呪いの首輪ね。それを解かない限り、私たちの力は封じられてるわ…」
「なんと…。しかしこんなもの、いったいどこから…」
「あの子のつけてた髪紐、あれがそうだったみたいよ。あれに魔法を唱えて相手に巻きつけると呪いが発動するよ
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