手作り弁当198円お茶付き

最近『アイツ』が家にいない。

夜は決まって私が料理を作りにアイツの家に行く予定だった。
でも最近は夜にアイツの家に行ってももぬけの殻だ。

なぜ?

理由はわからない。
この間、一日だけ夜にアイツの家に行けない用事が出来た。
アイツは両親が『永久に新婚』の旅行中(それくらい仲睦まじいと言う事)なので大体家では一人だ。なので私が家に行き、料理を振舞っている。これで嫁ポイトンを稼いでアイツの嫁に・・・グフフジュルリ
おっといけない、妄想が過ぎた。そう言う訳で、私はアイツの家に(自称)通い妻となっているのだが・・・。

−−−今日もいない。

「ぐぬぬ。」

納得の残念感。もしかして私の料理の味に飽きて外食してる?いやいや、アイツに限って外食は無いな、年中金欠だし。第一アイツの隣にこんなにカワイイ嫁(自称)がいるのになんで私の事を見てくれないかな・・・寂しいョ・・・。イカンイカン、スイーツ(暗黒微笑)になるところだった。というか語尾を小文字にするとサスケェ・・・思い出すよね。え?私だけ?あ、そう。
それは置いといて、なぜアイツが家にいないのか。今後はそれを調査するしかないわ!じっちゃんの名にかけて!

−−−と、言う訳で。
こんにちは。わ た し で す 。
アイツの家の近くで張り込みしてます。え?ストーカー?チガウヨーハリコミダヨー。
といっても一日中じゃなく、アイツが家を出るであろう夕飯の時刻近くにアイツの家に張り込みしてるわけでごぜぇますよ。全ては私の嫁ポイトンのために・・・!
そうこうしてるうちにアイツが家から出てくる。やはり外食か・・・外食なのか・・・!私の味に飽きてしまったのかっ・・・!アレー?目からしょっぱい水が出てくるヨー?
おっといけない。悲しみを背負う前にアイツの動向を探らなくては。電柱や道の角に身を隠しながらカサカサ追う。その姿はまるで黒い悪魔G。だがおかしい。こちらの方向は市街地から離れて何も無い方向だったはず・・・あぁ、コンビニが一つあったな。
もしかして、そんな粗悪品を口に・・・?ダメよ!アナタの口に合うのは私の愛のこもった手料理だけなのにっ!はい、妄想乙。だけどコンビニのお弁当は正直健康にはあまりよくは無い。防腐剤などの薬が入っているからだ。全国のコンビニ経営会社の皆様、ごめんなさい。
そして私の読みは当たった。片田舎の寂しげな雰囲気をかもし出すコンビニに入っていく。そして私は一つ、大きな失態に気づく。

変装して来てねぇ。

しまったぁー!黒い服だから変装しなくても私服で大丈夫でしょwwwとか思ってた自分を殴りたい。チョキで。
これじゃコンビニに入れないっ!仕方が無いのでアイツがコンビニから出てくるのを待つ。おぉ、くらいくらい。

どれくらい待っただろうか。5分かもしれないし5分だったかも知れない。つまり5分待った。
アイツの姿が見えたのは予想外のところからだった。正面から出てくると思ったのだが、アイツはなぜか裏から出てきた。おそらく従業員入り口からでてきのだろう。いやそれ以上に、驚くところがあった。

隣 に い る 女 の 子 は 誰 ?

・・・。
いやいやいや。フリーズしてる場合じゃないでしょ。なんなのあの女の子は!?っつーか手!手繋いでる!なんとうらやましい。私なんかまだ偶然触れ合った程度なのに。偶然触れ合ってもアイツは何のリアクションもしてくれなかったけど!クソぁ!これは・・・更なる尾行(ストーカー)が必要ね・・・!こうなったらとことん追求してやるわ!
そう私が悔しがっていると、アイツの隣にいる女の子がこっちを見た。

「!?」

ヤバイ・・・!見つかった!?バッチリ目と目が合ってたし・・・。
いや、ここまで来て退けるかっ!女は度胸!男は根性!





−−−−−−
と、頭の中で啖呵切ってみたはいいものの・・・。

も の す ご く 不 安 。

だって!私、幼馴染だよ!?アイツのことよく知ってるのって親とアイツ自身を除いたら一番は私じゃん!それなのに・・・。
いや、弱気になるな私!たとえどこまであの二人の仲が進展していようとも私も絶対に諦めない!諦めてたまるもんですか!
そして二人はとある一軒家に入っていく。ここがあの女のハウスね!でも私がそこにどかーんと入るわけにもいかないし・・・それでアイツに嫌われたくないし・・・。というか豪華だな、一階建ての一軒家なんて。二階建てより土地使うからそれなりに部屋数あると高いんだよ、一階建て。
・・・窓!窓からちょこっと覗くくらいは許されるよね!うん、許される。大丈夫。
と言う事で捜索開始。アイツとあの女の子がいる部屋を探す。いったい何を・・・いや、ナニをしているのか・・・。いや、アイツにナニまでする度胸は無いか。いやいや待てよ。もし逆に
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