「じゃから何度も言うておるじゃろうが!ワシらは子供じゃないって!」
「何度もご説明しましたとおり、ここ最近、幼女に対して不埒な行為をするという被害が相次いでおりまして例え魔物の方でも見た目が幼い方のみのご入場はお控えさせていただいてまして・・・・。どなたか大人の方とご同伴していただかないと入場できない決まりとなってまして・・・・・申し訳ありません。」
「ねーねーバフォ様〜」ヒソヒソ
「ん?」
(ここでいつまでも押し問答してたって埒があかないのです)ヒソヒソ
(じゃからといっておめおめと帰るわけにもいかんじゃろう)ヒソヒソ
(私たちだけじゃダメならば連れてくればいいのです!)ゴニョゴニョ
(誰を?)ゴニョゴニョ
(大人をなのです!)ムニャムニャ
(確かに名案じゃが今から支部の兄様を喚ぶにも皆休暇でおらんぞ?)ムニャムニャ
(だったらその辺で捕まえればいいのです!)ジュッポジュッポ
(マジ?)チュプ
(マジなのです!)プシャー
(ま、まあそれが一番妥当ってところかのう)…フゥ
「そうと決まったらすぐにでも探すのです!さあ行くのです!」ピャー
「あ、コラ引っ張るでない!?」ピャー
「またのご来園お待ちしてまーす」ピャー
あー・・・・・しっかしこう仕事で忙しまくりだと休日とはいえなんもやる気起きねえな〜・・・
かといって家で寝て過ごすってのもアレだしこうして散歩に出かけたはいいが買い物するワケでもないし行きたいところがあるワケでもない。ま、こうしてぶらぶらと歩き回ったりどっかでボケーっとして過ごすのもたまにはよかろう。
「ねーねーそこのお兄ちゃん?」
んあ?なんだこのお嬢ちゃんは?俺ゃこんな子供に興味はねえし知り合いもいねえぞ、迷子か?
「ん、どうしたんだいお嬢ちゃん?」
「お兄ちゃん今暇してますですか?」
「あーまあ暇っちゃ暇だけどどうかしたの?」
「ならちょっと付き合って欲しいのです!こっちなのです!」
「ぅお、ちょ、そんな急に引っ張らんでも・・・・・!」
「何の用かと思ってついてきてみれば・・・・」
「遊園地に行きたいのです!」
「兄様おねがいなのじゃ!」
「だいたいお前ら魔族だろうが、そんなん自分らで行けよ!子供じゃないんだから。」
「ワシらは永遠の子供なのじゃー!」
「なのですー!」
「ましてやこの遊園地は人間だろうが魔物だろうが子供だけでは入れんのじゃ。お願いじゃから連いてくれるだけでもいいから頼むのじゃ。」
「わぁん遊園地であそびたいのです!」グググ
「ぐのっ、な・・・なんて力だ・・・・ぐっ」
「これが遊園地パワーなのじゃっ」グイ
「くそっ・・・は、離せ・・・つ」ズリズリ
「ゆーえんちっ!ゆーえんちっ!ゆーえんちっ!」
「よし、ならば行くのじゃ!」
「はいなのです☆」
「は〜〜あ、やれやれまいったもんだ・・・」
「兄様よ、まあそう言うではない。今日の費用はこちらで出すし謝礼も用意するつもりじゃ」
「まあ別に構わないけどな・・・・。どころでよ、そういや〜・・・・」
「何じゃ兄様?」
「そういやー中に入ってから気がついたんだが、さっきまでなのですなのです騒いでた魔女っ子はどこ行った?」
「………」
「た…多分大丈夫なのじゃ、ああ見えてもあやつは100年以上生きてる魔女なのじゃ。ちょっと逸れたくらい心配いらないのじゃ………。」
「ぶぇええああああんっ、ヒグッ、ヒグッ……ばぶぉざまあ”あ”あ”っ!?どごなのでずがああああっ!?」ズビビ
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