第七章 雨降って地交わる:竜泉秘境A

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 キスを終えると、呈は涼むように岩の縁に腰かけた。温泉の雫が呈の身体を煽情的に滑り落ちていく。
「……」
 おれの中にこんな自分がいたのかと、自身が抱いている感情に困惑を隠しきれなかった。
 潤んだ呈の紅い瞳に紅潮する頬、玉肌な首元から降りると緩やかな、しかし確かな起伏があり、頂点で淡い桃色の果実を実らせている。そこから腰元へ流麗な曲線が描かれて、蛇体との境目には未だ誰にもその奥を許したことのない秘唇がぴっちりと口を閉じていた。
 呈の下半身の蛇体は湯に沈み、忙しなく泳いでいる。お湯の輝きに乱反射している彼女の蛇の鱗が足や背につるつると擦れる度に、感情の昂りが抑えようもないほどに高まっていく。
 以前、一緒にお風呂に入ったときは綺麗だという感想しか抱かなかった。そっと触れることしかできないくらい綺麗で大切な宝物だと。
 だけどいまは違う。
 呈の身体におれはどうしようもなく感情を昂らせている。多分これが、性欲とか情欲とかそういうものなんだろう。
 前は被せるように掌で呈のおっぱいに触れただけだったが、いまはどうだろう。撫でるように手を這わせ、下から揉みしだき、指で桃色の乳首を弾いて、あまつさえ乳房を舐めしゃぶりたいとさえ思ってしまっている。口の中で呈の乳首を転がして、甘噛みして味わいたいと思っている自分がいる。
「っ、はぁ、はぁはぁ……」
 動悸が激しくなる。全身熱を感じるが何よりも、おれは股間の辺りに血が集まっているのを感じた。こんなのは初めてだ。
「スワローの、こんなにおっきくなってる……」
 呈の呟きに、おれの股間にあるもの。つまりはペニスが、呈へと顔を上げていた。
 皮は被ったまま。父さんのとは比ぶべくもないけれど、それでもいつもより数倍大きく膨らんでいた。
「え、あ、えっと、これはその」
 ついしどろもどろになってしまう。初めての勃起状態におれはどうすればいいのかわからなくなってしまっていたのだ。
「嬉しいな、嬉しいな。スワローがぼくの身体で興奮したってことだよね?」
「興奮……うん……そのさ、呈の身体がすごくエッチで。なんだかさっきから、ずっと興奮が収まらないんだ」
 綺麗さっぱり白状した。
 おれは呈に欲情している。母さんたちがしているようなことを呈としたいと思っている。
「ねぇ、スワロー。触って……欲しいな」
 呈が潤んだ瞳でおれを見つめてきて、おっぱいを差し出すように胸を張った。
 生唾を飲み込む音がいやに鮮明に聞こえて、気づけばおれは呈の胸に両手を伸ばしていた。
 柔らかいけど弾力のある感触が掌を包むように押し返す。指の間にちょうど呈の乳首が顔を出していた。たまらず、右手指で呈の乳首を摘まむ。コリコリとした感触で乳房と対照的に意外と硬い。
「んっ、あ、んんぅ」
 呈が悩ましい声を漏らし、おれは手を止めた。痛かったのかと疑問に思ったけど、呈は首を横に振って、熱を帯びた視線をおれに浴びせてくる。
「もっと、して……ぼくのおっぱい好きに弄って……もっとエッチにして」
 おねだり。そんなことを言われて、止まれるほどおれはいま冷静じゃない。
 クリクリと摘まむ度に呈の乳首は硬く、尖っていった。おれは喉を鳴らす。もう理性なんて必要ない。思うがまま、おれは呈のおっぱいにしゃぶりついた。
「んあっ! イイっ、スワローにおっぱい食べられちゃったっ!」
 柔らかい食感が唇と歯を温かく出迎えてくれる。舌で探るように柔らかい乳房をなぞり、おれは呈の硬くなった乳首を見つけた。
「ちゅぅぅ、ちゅる、じゅるるるるっ」
「あんっ、ああっ、吸われて、るっ。母乳なんてでないのにぃ、スワローにおっぱい吸われてるよぉ」
 どんな果実よりも甘い、蕩けてしまいそうな気分におれは陥った。本当は甘さなんてないのだと思うけれど、呈のしゃぶっていると思うと、どんなに甘くて芳醇な果実よりもおいしく感じてしまう。
 顔を押し付けて、耳で空いた柔らかい胸のベッドに頭を預けながら、口ではもう片方の呈のおっぱいを吸う。夢見心地だった。舌で硬くなった乳首を転がしたり、歯で甘噛みしたり、唇で取れそうになるくらい強く吸ったり。さっきまでのおれなら決してしなかったようなことをおれはいま平気でしている。もっとしたいとさえ思っている。
「じゅるるる……ぷはっ、呈の、おっぱい、すごく甘くて、おいしい、あむ」
「あは、なんだかスワロー、赤ちゃんになった、みたいひゃんっ!? んんっ、そんなに吸っちゃ乳首取れちゃ……でも吸うのやめないで! 取れちゃうくらい強く吸ってぇ!」
 息を吸うのも忘れて、おれは呈の柔らかいおっぱいを口にまるごと頬張り、思い切り吸った。喉の奥で呈の乳頭がこつんこつんと辺り、もっと吸ってとせがんでいるようで、おれは止まれなかった。
「じゅるるるるるっ!」

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