勇者の心眼トレーニング・・・目隠しはKカップのブラジャーで

―――――あぁもしもし母さん?・・・うん、ごめんごめん連絡するのすっかり忘れてたよ・・・うん、無事に決まってるでしょ・・・うん、心配かけてごめん。あぁ大丈夫、連絡することを禁じられている訳じゃないんだ・・・ただ、ちょっとした手違いがあったというか・・・何というか・・・とにかくホントごめんなさい。

―――――うん、それでさ・・・あの・・・僕は・・・男磨き塾に入塾したいって言ってたんだけど・・・母さん、ブレイブハート・アカデミー・・・って知ってる?え?知ってた?!勇者を目指す塾だとかいってその実ただカップルがイチャコラしているだけの塾って・・・あははは・・・うん、ええとまあそれは良いんだけど。

―――――・・・・・・はい、お母様のおっしゃる通りです、実は間違えて・・・ブレイブハート・アカデミーへ入塾しちゃったんだ。

―――――ああ大丈夫!・・・その・・・間違えて入っちゃったんだけどさ・・・僕はこの塾を辞めたくないんだ・・・彼女でも出来たかって・・・あの・・・その・・・はい、おっしゃる通りで・・・で、何処まで行ったのかって・・・ちょっっ・・・そうだよ・・・行くところまで行っちゃったさ・・・うん・・・両想いの大切な子なんだ・・・うん・・・いや、ほんともうすっごい良かった・・・って何言わせるのさ!!!!

―――――あははは・・・そう、うん、それは大丈夫、実はこの塾って5教科普通に教えてくれるんだ・・・しかも超分かりやすいし、授業の半分は宿題をやらせてもらえるし・・・うん、だから遊んでばかりじゃないんだよ。

―――――うん、僕も勇者になんてなるつもりはないんだけど・・・うん・・・ありがとう母さん、それじゃあこの夏・・・ブレイブハート・アカデミーで過ごしているから・・・うん・・・うん・・・当初の予定と全然違う方向に行っちゃったけど、出来る限り実のある夏にして見せるよ・・・うん、じゃあまた電話するから・・・じゃあね。

―――――あはは・・・うん、ジョアンヌ・クレジオって子・・・うん・・・証拠にほっぺにキスされてる写真を寄越せって・・・分かったよじゃあ適当に撮って送るから・・・それじゃほんとに、またね。



8月3日、曇り、朝―――――


「ふう・・・ったく母さんってば、連絡するって約束をすっぽかした僕だって悪いけど、朝っぱらからお構いなしに電話してこないでほしいよなあ・・・」

朝日が昇りきって1時間もしない朝一番での出来事。僕のスマホが着信音を思いっきり鳴り響かせて、真正面から相対し合う様に抱きしめ合ったままベッドで寝こけていた僕らは叩き起こされた。電話先は僕の母さん、男磨き塾に入塾してから頃合いを見て電話するって約束をしていたのだ・・・まぁ思いっきり忘れていた原因は僕が口を滑らせてしまったあの一言に他ならない訳で・・・・・・

「もうマコトってば・・・
#10084;私とのエッチの感想が“もうすっごい良かった“って・・・
#10084;えへへへ・・・ニヤケ顔が止まらないッス〜〜〜
#10084;」

本当に口が滑るとはこのことで、驚くほどに本心がポロっと零れ落ちてしまった。その失言にジョアンヌはクネクネと左右に身悶えしながら喜び悶えている。そりゃあ同じ失言だって怒らせてしまうよりもずっといいけれど、これはこれで中々に恥ずかしいものがある。

「あははは・・・その、結構恥ずかしいからあんまり言わないでほしいかな・・・?」
「分かったッスよ〜
#10084;でも私だってマコトとのエッチは“もうすっごくすっごく・・・良かった”ッスからね
#10084;」

にっこり満面の笑みを浮かべるジョアンヌに朝っぱらからドキリとさせられて、情けなく目を背けてしまう。まだ・・・まだ慣れないのだ。だって考えてみてほしい、現在進行形で滅茶苦茶に惚れてしまっている絶世の美少女が、こっちをみて満面の笑みを浮かべてくれるのだ。一目惚れという言葉が最初の一目だけで終わっていない、文字通り油断すると本当に一目惚れを上書きされてしまうほどにときめいてしまう。

「勇者になんてなるつもりはないんだけど・・・って言葉も、まぁマコトならそう言うかな〜って想定通りだったッスね・・・ってこれは激おこ案件ッスよマコト!!」
「あ・・・その・・・失言だったねジョアンヌ・・・ごめんなさい」
「ホントッス!私がヴァルキリーだってこと忘れてないッスか!?私たちの目的を知らなかったとは言わせないッスよ〜〜!!」

先ほどまでの笑顔と打って変わり、今度はぷくっと頬を膨らませて腕をぶんぶん振りかざして抗議をする・・・ジョアンヌの背に生えている真っ白な羽根もパタパタと音を立てるように、そりゃどういうことだと不服申し立てをしている。そんな目の前の可愛らしいヴァルキリーに毒気というか申し訳
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