愛しい彼女との馴れ初めと契約と初エッチ

私、フォリア・クロバの16歳の誕生日パーティーの日、お祝いしてくれる同じトランパート属の友達達がふと口にした事が全ての始まりでした。

何時までもカードの世界というか不思議の国に引きこもっていては何時まで経っても出会いのチャンスがやってこない。ならば外の世界に愛しいダーリンを探しに行くのだ!!

と、何時までもうだうだと引きこもるなと同じトランパート属の友達に半ば無理やり引っ張られて来た先は人間と魔物娘が融和を果たして既に半世紀が過ぎようとしている世界でした。

正式な名前は知りませんが、政治の奥深くまで根を下ろした魔物娘達が決議を通した事実上の魔物娘大歓迎政策の元に驚くほどすんなりと、小中高に大学まで併設されている男女・魔物娘共学の超巨大な学園へと入学することになったのでした。

そして私の運命の人、先輩と初めて出会った運命の日は入学式から3日すぎたある日の放課後のことでした。

その日の私は靴箱に放課後に体育館第2倉庫裏で待っています・・・というラブレターを受け取っており、今思えば世間知らずで呑気な夢見る女子だった私はワクワクドキドキ胸を高鳴らせて待ち合わせ場所へと向かったのです。

少々迷いながらも何とか待ち合わせ場所へとたどり着いた私の前に現れたのは全員で10人くらいでしょうか、チャラチャラとした如何にも・・・な風貌のダラしなく制服を着崩した男子たち。

リーダー格の男子がラブレターを見てくれたんだよね??と尋ねて来ました。恥ずかしながらその時やっと私は騙されていた事を悟ったのです。

キッと怒りの衝動のままに違いますと言い返します。しかし全員残らず私の胸やらお尻に向けた不躾な視線を隠そうともせず、ニヤニヤと下品な顔をする始末、たった一人の女の子をこんな大勢で襲おうとしているのかと思わず鳥肌がたってしまいました。

全身に本能的な不快感を感じながら失礼しましたと一言そうそうに踵を返して立ち去ろうとすると目の前を遮るように他の仲間であろう男子が現れて囲まれてしまいました。

多少の実力行使もやむ無し、この場を切り抜けるために立ち塞がる男子へと向けて風魔法による空気砲を・・・当たれば少し昏倒する程度に手加減しつつ放つと身体に当たる直前に風がパッと消え失せました。

魔法吸収効果を持つ安物の対魔法装備・・・いえアクセサリー程度の何か、それも全員が持っているようですから計画的なものを感じます。
安物だからか吸収量は少ないのでしょうが、手加減している魔法が吸い込まれてしまうのは非常に面倒。何故ならば吸収量を超えるであろうこれ以上の威力を出せば万が一の場合に相手の男子達に大怪我をさせてしまうから。

にじりよってくる下劣な悪意の前にあまり長く思考する時間はありませんでした。

とりあえず手加減をしたまま全員分の対魔法アクセサリーの許容量を超えてなお魔法を撃てば良いと覚悟を決めた私は空気砲を乱れ撃つのでした。

十数人ほどいた男子達を残らず全員ノックアウトしてその場を離れたまでは良かったのですが、思った以上に魔法を使いすぎて私は魔力切れに陥ってしまいました。

クゥクゥ空腹に鳴るお腹、目の前がフラフラしてきました。まだ異性のパートナーが居ない私は普段食事から魔力を補給しているのですが・・・カードの世界にある自室はお菓子の欠片もなくスッカラカンだった事を思い出した私、仕方なく購買部で何か買って食べようと歩きだしました。

が、悲しい事にそういった時に限って道に迷ってしまった私は何処かの校舎の中を彷徨います。
高等部だけでも学童2000人を超える校舎はまるで迷宮、購買部か食堂か・・・何でもいいから食べ物が欲しいです。
フラフラ彷徨い、いよいよ友達へ何処か分からないけどお腹が空いて動けないから助けに来て・・・なんて救援信号を出そうかなと考え始めた時でした。

ふわりと甘酸っぱいケチャップの匂いが鼻をくすぐります。まるで引き寄せられるようにその匂いへと吸い寄せられた私、もはや限界寸前のお腹はグゥグゥ煩く鳴り響きます。

たどり着いた先は現代遊戯具同好部と書かれた部室でしょうか?部屋の中から焼けたパンの甘い小麦の香りとケチャップと肉々しい油の香り。
行き倒れ寸前、目を回した私は堪らず部屋の中へと入りました。

「すいません、何か・・・何か食べ物を頂けませんか?」

そうです、先輩との初めて出会ったのはその時で、部室のオーブントースター・・・何でそんなものまであるのか分かりませんが、とにかくそれで購買のホットドッグを温め直して食べようとした時にわたしが転がり込んできたようです。
空腹で目を回す私は購買部人気第1位商品、育ち盛りの男子高校生でもコレ一つで満腹間違い無しの特大ホットドッグから目が離せません。

「え?食べ物?・・・これ半分で良ければ
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