私の名はアーデント・グルナ・アールデー・イグニス。この魔炎の都市アールデー・イグニスの当主を務めている。
この都市の住人は皆よく動き、よく働き、よく学び、よく食べ、よく交わり、よく眠る。
都市中が活気と熱気に満ち溢れた賭け値なしに素晴らしい自慢の都市だ。
そんな私は朝の散歩を日課にしている。朝靄のかかる街、段々と活気づき始める朝の時間が・・・火起こしにも似た静寂が私は大好きだったからだ。
散歩も佳境の帰り道、屋敷前の歓楽街へと差し掛かった時、私の鼻を甘い小麦の香り・・・焼きたてのパンの匂いがくすぐった。
香りを目で追うとパン屋の出張販売をしているようだ。1人のエプロンを着けた男が不貞腐れたような仏頂面で店番をしている。
「店員さん♪オススメのパンは1つ貰えるかな?」
何故だか妙に上機嫌で話しかけた私は、その直後に気がついた。仏頂面で不機嫌な顔をしていた彼が、とんでもない大器へと至る原石である事を。
その後、彼からプロポーズされたり暫く問答を繰り返して、最終的に私が出した答えはYESであり、まだYESでは無いというもの。
当然だ。私はバルログのアーデント・グルナ・アールデー・イグニス、この魔炎の都市で1番偉く、1番美しく、1番最上級の女なのだから。
私の隣に並び立つ伴侶は私と同等の最上級な人でなければ私のプライドが許さない。だが、こんなにも大きな可能性の原石を放っておくのも許せない。
だから私は・・・バルログにしては珍しい妥協案を提示した。私の手元で貴方を最上級な伴侶へと磨き上げてみせると。
―――――僕はブラウン・ベーカー!パン屋の次男坊です!貴女のために最上級のパンを焼いてみせましょう!!!
そうタンカを切ってみせた彼ならば、きっと私の伴侶に相応しい最上級へ到れると信じて。
彼を私の屋敷へと迎え入れてから2ヶ月ほどが過ぎたが、経過観察としては良好も良好、私の選定目は正しかった。
今や彼はこの都市一番のパン職人へと成長し、それでいてなお向上心が耐えぬ彼はパン修行をしてくると都市を飛び出して・・・もちろん私も付いて行っているのだが・・・世界中のパンを食べ、その技術を我がものにし続けていた。
「いいわねぇブラウン・・・どんどん貴方ってば光り輝いてる・・・」
とある町の評判の高いカフェテリアでエスプレッソと人気のパンを買い、大真面目な顔で食べ、その技を・・・工夫を学んでいる彼を見ながらため息をつく。
もちろん感嘆のため息・・・嬉しい意味でのため息だ。
彼のパン修行の旅へと同行し、ずっと傍で彼の事だけを見つめ続けてきたからこそ分かる成長、そして彼の底知れぬ可能性に頬が緩むのが抑えられない。
ブラウン・ベーカーは間違いなく、歴史に名を残すパン職人になる。それは確定事項となりつつあった。
「うん、なるほどなぁ・・・この土地ならではの小麦だから焼き加減もコネ方も・・・」
「ブラウン、もうそろそろ次の街への汽車が出ちゃうわよ?急いで行かないと!」
「あっ?!嘘だろもうそんな時間か!急ごうアーデント!」
私の完璧なプランニングによって次なる街へと移動する・・・が、毎度ギリギリになって走るのも何度目だろうか。それでも私は文句は無い・・・彼の放つ輝きがまたひとつ強くなったのを見届けたからだ。
どうにか汽車に間に合って、お互い肩で息をしているのを落ち着けにかかる。
私たちの取った一等客室は汽車にしては十分広々として、部屋にシャワーも併設されているが、これから汽車で13時間の旅・・・それでも彼と一緒ならば退屈は有り得ないだろう。
何故ならば・・・13時間もたっぷりとお楽しみの時間があるのだから。
「ふふ、パン修行の次は男磨きの時間よブラウン・・・お待ちかねでしょ
#9829;」
「うっ・・・そんなに顔に出てたかな?」
「部屋に入って息が落ち着いたくらいからソワソワしてたじゃない
#9829;スケベなんだから
#9829;」
少しだけ彼に意地悪を言って、ベッドに寝転がる。膝丈のスカートがめくれ上がり彼の目線が太ももへと吸い込まれる。下着が見えそうで見えない絶妙なバランスで誘惑だ。
「捲ってもいいけど?ブラウン・・・見たいでしょ?ウチの下着
#9829;」
「お言葉に甘えさせていただきます!」
好きに捲っても構わないしむしろ嬉しいのに、主からのヨシが出るまで動かないブラウンもまた可愛らしい。
ペロリとスカートを捲り上げられて、ブラウンが私のパンティに夢中になる。ググッと力を増す肉棒がズボンを力強く押し上げてゆくのを見る・・・このおちんちんに毎日ヒィヒィ言わされているのだ。
思わずもう滅茶苦茶にして
#9829;と口走りそうになるのをグッと堪えてブラウンのための修業メニューを始めることにする。
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