これまでのあらすじ
〜〜前触れなく降ってわいたハネムーンを楽しんでいた最中に
サーシャ姉の変態性癖が発覚した〜〜
一番頼りになる人が一番アレだったという驚愕の真実はさておき。
この都市国家を舞台にした大捕り物も終わって、俺は宿でゆっくりしていた。
……嫁達が最低でも三人は常にそばにいて
絶えず俺を監視しているという、実に嫌な状況ではあるが。
「新婚旅行ってこんなにピリピリしてるもんか?」
「誰のせいやと思ってるん?」
七本の尻尾をゆらめかせ、こめかみに青筋立てた今宵が、言葉を返してきた。
「そもそも、新郎が新婦をほったらかしにする新婚旅行って
ありえないと思うんだけどね」
なぜか剣の手入れをしているマリナがそう言ってくる。
「少しは俺に自由をだな」
「まだ言うか」
背後から教官が絞めつけてきた。
「もうこのまま旅行したほうがいいかもな」
そんな旅行があるか。
「…あんな積極的にアタシたちを可愛がるなんておかしいと思ったら
まさか酒を飲む時間を作るための布石だったとはね」
プリメーラは爪をヤスリで研いでいた。
マリナといいこいつといい、どうしてそんな事をしているのだろうか。
「それは誤解だ。今回は、たまたまそういう流れになっただけであって……」
「だまってろ」
ミミルに怒られた。
教官に巻きつかれてから小一時間ほどたつが、いまだに俺を縛る
艶やかな蛇体の力はゆるまない。
「腕だけでも解放してほしいんだけど」
「……………」
教官は『おい、どうする?』と相談するかのような視線をマリナ達のほうに向けた。
「ウィルマリナさん、そのくらいなら、よろしいのではないかしら?
なんなら、わたくしの触手を絡ませておいてもいいですし」
「それなら問題ないですね。油断はできませんけど……」
ということで俺は腕だけ解放された。だが胸から下はまだ教官の支配下である。
腕を縛るのが太い鎖から何本もの細い鎖に変わっただけのようなものだが
動かせるだけマシなので今はこれで良しとしよう。
「……サーシャって、人間やめる前から凄かったんだね」
「や、やめてください」
驚きと呆れを含んだプリメーラの感想に、サーシャ姉が
顔を赤くして恥じらいながら否定してきた。
「見られたいってのはわかるけどね〜〜〜」
お前はそうだろうな、ミミル。じゃなきゃそんな格好するわけがない。
「あなたも人のこと言えないでしょ。首輪にヒモつけて、それを彼に引かれながら
四つん這いで全裸散歩したいとか言ってたじゃない」
「な、なにバラしてんのよアンタ!!」
「もがっ!?」
プリメーラがおろおろして手の平の肉球でマリナの口を塞ぐ。
「え、それってまさか魔物になる前からか?」
流石にそれはないと思うが聞いてみる。
「そんなわけ、あ、あるはずが、ない、でしょ」
完全に目が泳いでいる。プリメーラ、お前も変態だったのか……
「まともなのはアタシと女王くらいか」
「なに勝手にウチまであれらと同類にしてはるんですか」
今宵が教官に抗議した。普通はするよな。
「チンポ大好きなドM狐がなに寝言こいてんだ。
同類以外のなんだっていうんだよ」
「はううぅ!」
実に痛いところを突かれたらしく、胸を抑えて今宵がよろめいた。
「わたくしとしては、メルセさんも彼女らと同類にしたいのですけれど。
人であった頃から彼に露骨なちょっかいをかけていた淫乱ぶりは
この中でも群を抜いているのではありませんか?」
触手女王の突っ込みに今度は教官が胸を抑えた。なにこの暴露大会。
「べ、別に誰のおちんぽでも構わないわけやあらへん。
旦那様のおちんぽやさかい、大好きなだけや!」
「そ、そうだ、確かにこいつのチンポは味も匂いも最高だ。
マリナなんて教団の連中に見せつけながらしゃぶったくらいだしな!」
レスカティエの最強勇者がスパンキングと露出奉仕が好きな淫魔になってるとか
主神の信徒からしたら、まさに悪夢だな。どうせ俺のせいになるんだが。
「極上ちんちんだもんね」「やみつきになるよねー」
性器を褒められるのは悪い気がしないが、あんまりチンポとかちんちんとか言うな。
なんか聞いてて複雑な心境になってくるんだよ。
「あのオチンポに子宮の入口を小突かれると、体の中を雷が迸るような
強烈なショックがきて、す、凄いのよね………
プライドも理性も、全部壊されて、それがおかしくなるほどたまらなくて…」
また自分の話で興奮してオナってるし。ひどい幼馴染を持ったもんだ。
「でも〜〜、フランツィスカ様も似たり寄ったりでしょ〜〜。
お城に来た人を男女問わず触手で襲ってるし〜〜〜」
しかも、彼女の眷属になった、メイド達や貴族の娘達なんて
それこそ毎日のようにやられてるからな。
「悪食という点ならこの中で独走状態じゃないの?」
「おいプリメーラ、それはちょ
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