当初はベリアハルトに警告されるまま大人しく亡命しようとした黎犂達。だが結局「同様に男を求めている仲間がいるから、合流して一緒に迎え討とう」と主張してくるアリスティアに押し負けた結果、現在待機している彼女の仲間と接触すべく再三森林の中を進み、丁度彼女達が竜哉と戦った場所まで到達した。
「おい、もう周り真っ暗だぞ。ここまで待ちぼうけくらってりゃ、お仲間とやらも帰ってんじゃねぇの?」
「いやぁ、多少後退してるかもしれないけど、まだ退却まではしてねぇな。アタシ等が身に着けてるこの魔晶石は1種の発信機になってて、指揮官クラスが持ってる地図に装着者の現状が表示されるから、こっちのことはある程度把握してるだろ。そろそろ気の早い迎えが来ても、おかしくないかな」
「それは便利な道具だな。だが戦とは普通、斥候の数人帰ってこないところでおいそれと退却する程甘くないぞ。むしろ夜襲を仕掛けるなら、日中から身を潜めるのに手ごろな場所で陣取り、夜間まで身を伏せるのが常識だ」
すでに日は沈み、黎犂達は視界をうっすらと照らす星と月の光を頼りに進んでいるため、足取りは当然遅い。いくら何でもこんな時間まで律儀に待ってはいないだろうと感じる黎犂だったが、装備の機能を自慢するアリスティアと、剣だけでなく軍略にも通じている竜哉から否定された。この二人、性に関することを除けば意外と相性はいいのかもしれない。
「っ!何か来る。2人とも油断しないで!」
突然、周囲に警戒して探知魔法を展開していた神楽が、接近する何かを発見した。即座に黎犂と竜哉は臨戦態勢に入るが、どうやらそれに気づいたアリスティアの様子からすると、先程言っていた「気の早い迎え」らしい。1歩歩く毎にカチャカチャと音を立て、こちらへと進んできたのは、黎犂達3人とほぼ同じか、1、2歳くらい下と思われる2人の少女。だが色白の豊満な身体は局部以外の大半が曝け出され、関節から青白い炎が漏れ出す四肢も太さこそ人間のものとよく似ていたが、外観は肉の付いてない骨のようだ。そして鏡写しのような青白い顔には、眼光の代わりに魔晶石が光る、髑髏を模したような割れた面を、それぞれ左右に着けていた。
「おいおい、よりによってスケルトンかよ。迎えにどんな奴を寄越してくるかと思いきや、相手しにくい奴選びやがって…。ただ、アイツ等の様子を見るにまだアンタ等のことを警戒してるみてぇだな。っし!アタシが奴等と話をつけてくるから、いい加減この縄解いてくれや」
ある程度進んだところで足を止めたスケルトン達は、こちらの様子を窺うように、遠巻きに構えている。それを見たアリスティアは、3人が敵ではないことを伝え、奥で待機しているほかの魔物から襲われないよう説得するといって解放を要求してきた。
「おい、どうするよ?一応決定権は捕らえたお前にあると思うが、俺はここまできたら任せてもいいと思うぜ?」
スケルトン達の出方がわからない以上、アリスティアをどうするか悩むところだが、戦闘が決まった時点で半ば自棄になっていた黎犂は、投げやり気味な態度で竜哉に決定を求めた。
「ふっ、ここまできたら、今更迷うまでもないだろう。ただし解放するのはお前だけだ。残りは一応、こちらで人質として預かる」
当の竜哉はどうするか決めていたようで、神楽に拘束術を解除させると、アリスティアの縄を解いて解放する。
「ふぅ、あんがとな。そんじゃ、パパッと済ましてくっから、吉報待ってな」
身体の調子を確認するように手足を適当に動かして、問題ないことを確かめたアリスティアは、早速スケルトン達の元に向かう。が、説得は3人が思っていたより簡単に終わったようで、アリスティアはその場でスケルトン達と二言三言話したかと思いきや、2体を引き連れてアッサリこちらに戻ってきた。
「とりあえずアンタ等はアタシ等の仲間だから襲うなってのと、アタシ等を追って教団の連中がもうすぐこっちに来るってのは伝えといたぜ。後はコイツ等についてきゃ、野営先に着くだろ。それといい加減、フェズ達も解放しといてくれねぇか?もち、タダでなんて言わねぇからさぁ
#9829;」
更に成功を報告した流れで未だ拘束されている仲間の解放も願い、媚びる様な甘い声で竜哉の腕に胸を押し付けてくる。普通なら顔を赤らめたり、目を泳がせたりと、何かしら動揺させる様な行為でも、そこは性に関心がない竜哉。無言で腕からアリスティアを引き剥がすと荷台に上がり、黙々と7人全員の縄を解いていく。
「あ〜おなか減ったなぁ…」
「にゃぎ〜、危うく手足の感覚がなくなるかと思った…」
「ありがとうございますマスター。この恩は後ほどベッドの上でお返しします」
「ふむ、やはり初夜は簡素なプレイで、お互いじっくりと理解しあうことに励むとしようか」
「く
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