正義の味方の組織の一つ、スカイドラグーンでは、今日も非番のヒーロー達が事務に勤しんでいた。
部署ごとに出撃する日は異なり、蒼星戦士サフィアの担当する部署は基地内業務を担当する日のようである。
「マスラオくん!勤務中にビールは飲むな!」
「別に良いじゃないですか〜、部長がチューハイがダメと仰られたので代わりにビールを飲んでいるんですよ〜」
相変わらずアカオニのB級ヒーロー、マスラオは上司のサフィアに飲酒のことで叱責を受けている。
「そういう問題ではない!そもそも酒を飲むことがダメなんだ!酒が!」
「は〜い、分かりました〜・・・ぐごー・・・」
「あ〜っ!寝るな〜!これで何度目だと思ってる〜!」
説教の最中に眠りこけて倒れたマスラオをサフィアが必死に起こす姿はもはやスカイドラグーンの風物詩となっている。
「えへへ〜、部長〜立派なオッパイしてますねぇ〜。あはっ♪やわらけぇ〜♪天国だぁ〜♪」
「こらやめんか!お前のものも充分立派だろう!揉むなら私のモノではなくて自分のモノを揉め!」
「えへっ♪すいませ〜ん♪あ、先程敵についての新たな情報をまとめた資料が完成しましたので茶色の封筒に入れました〜。」
「分かった。すぐに行く・・・おい!隙あらば揉もうとするな!」
悪酔いしたマスラオを担ぎ、彼女の机へと向かうとその上には大きな茶色い封筒が置かれていた。
「どれどれ・・・」
茶封筒を開けると、中から現れたのは可愛らしい青いピエロのような服に身を包み、先端に星形をあしらったあどけない顔立ちの少年と、その近くに黒い蝶ネクタイを首につけたカメのような使い魔が描かれたクリアファイルだった。
「マスラオくん・・・これは一体・・・?」
「あっ、すいません部長!本当の資料はこちらです!」
先程の光景を見たマスラオは酔いが覚め我に返り、慌てて自分の鞄の中から本物の資料を出した。
「そうか。ご苦労様。しかし何故あのような物が君の机に置いてあったのかね?」
「はい・・・つい先日娘が小学校に上がったばかりでして・・・その時に渡そうと思い一週間前の業務の帰りに買って鞄の中に入れておいたものですがすっかり忘れてしまいました・・・本当にすいません・・・」
「いや、良いんだ。誰だって間違いは犯すものだ。・・・・ん?」
ふと、あのクリアファイルを見たサフィアの中で何かが閃いた。
新たな必殺技や作戦といった仕事上に関することではない。彼女が閃いたのはプライベートでのこと、夫とのプレイ内容だった。
「ほう・・・中々良いではないか・・・!」
「ぶ、部長?どうしたんですか?急にニヤニヤして?」
「はっ!い、いや!何でもない!とにかくこれ程の仕事をこなしてしまうとは流石マスラオくんだな!この書類は私に任せておきなさいっ!」
「は、はい・・・」
肌と鱗にいやらしい艶を出し、彼女は部下の書類を手にやや急ぎ足で自分の業務へと戻るのであった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
サフィアとしての業務を終えた蒼は家に着くと直ぐに自分のタンスからある一着の服を取り出し、龍二の元へと駆けこんだ。
「龍二っ!今日セックスする時にはこれを着て欲しいんだっ!」
「えっ、こ、これを!?」
「そうだ!たった今私はこれまでにない素晴らしいプレイ方法を思い付いたんだ!」
目を輝かせながら上質そうなプレッピースタイルの少年服を少しきらびやかにしたような衣装を見せつけながら言う。
「それって蒼ちゃんが中学生の頃テレビに出てた時のじゃないか!」
それは蒼が中学生の頃に子供向けテレビ番組に出演する際に着ていたものだった。ちなみにその番組内でのキャラは魔法の国から来た王子(後に姫と発覚する)という位置付けである。
「うん、良いけど・・・入るかな・・・」
衣装は思いの他龍二の体にミラクルフィットした。
体のラインがはっきりと浮かび上がり、一種のエロスを感じる。
並大抵のショタコンならイチコロだろう。
「おおっ!良く似合っているな!流石私の龍二だ!」
「えっと、こ、これから一体どういう風にして欲しいの?」
龍二は格好が恥ずかしいのかやや内股になっている。
もうたまらん。メスショタ万歳。
「それはな・・・という風にして欲しいんだ・・・」
「うんうん、分かったよ・・・!それは蒼ちゃんらしいね・・・!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここは二人の家にある物置小屋。
コンクリートの地面にトタンの壁という空間の中で、魔物図鑑、今この小説を読んでいる貴方や作者のいる世界のものの挿絵に描かれたドラゴンの格好をした蒼が、例の衣装を着て、星形の可愛いステッキを持った龍二と対等していた。
「人間よ。貴様は一体何者だ?そしてこの私に何の様でこの洞窟まで来た?」
「僕は魔法少年スレイヤ!邪竜セイラン!お前を倒し
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